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#逆翻訳ハヤブサ ロングフォーム(みじかめ) その③
文学修練場、逆翻訳ハヤブサのお時間です。
逆翻訳は翻訳作業の一種で、英語だと「バックトランスレーション」と言います。
細かいハヤブサのうまみはその①の冒頭にまとめましたのでこちらをご覧ください↓
その②もあり〼。
ハヤブサの遊び方(ハヤブサロングフォーム ver)
① ものずきが4人あつまる
② 1人目が小説を書く
③ 2人目は1人目の小説をみて、小説→短歌に翻訳
④ 3人目は2人目の短歌だけみて短歌→小説に逆翻訳
⑤ 4人目が3人目の小説だけみて小説→短歌に逆翻訳
⑥ 最後によってたかってできあがりをたのしむ
今回は、小説→短歌→小説→短歌 と2ループ繰り返すロングフォームVer。
さらに「小説は140文字前後」「原作小説はひとりめが書く」としました。他にも、以下の名詞縛りルールを適用しました。
◎短歌を翻訳するとき・小説を逆翻訳するときのルール
・翻訳短歌を書くとき、原作小説タイトルの名詞を使わないこと
・翻訳短歌を書くときに使用する名詞は、原作小説内の名詞だけを使うこと
・逆翻訳戯曲を書くときに使用する名詞は、翻訳短歌内の名詞を使わないこと
さっそくハヤブサロングフォームで遊んでみる
あつまったものずき
作成順もこの順番です。
1人目 りっか(カレーのおいしさは油次第)
2人目 えこ(このじゃがいものやつおいしい!)
3人目 てづか(特技は悲壮感がないこと)
4人目 じゅんき(ゲームバランスを大切にしている)
さてここから1→2→3→4と、時系列にできたものを紹介してもいいのですが、今回は敢えて、後ろから。それぞれの小説や短歌を読んで
「これはどんな小説や短歌を元に書かれたものなんだろう?」
と考えながら、読んでいただけたら幸いです。
ハヤブサスタート!
4人目じゅんきが、3人目てづかっちょの小説を読んで、逆翻訳した短歌。
夜潜み 知らずの彼や 語りけり
嘘なき目に 耳傾いて
↑この短歌の元になった小説が、こちら↓
3人目てづかっちょが、2人目えこの短歌を読んで、逆翻訳した小説。
深夜3時。帰宅すると男がいた。見ず知らずの男だ。
驚くわたしに、彼は慎重に言葉を選びながら語りかけた。「わたしは、ずっとここにいた」と。
ずっとわたしに気付かれないように、息を潜め、場所を変え、暮らしていたらしい。
「あなたに伝えたいことがある」そう訴える彼の目に嘘はない。わたしは彼の話に耳を傾けた。
↑この小説の元になった短歌が、こちら↓
2人目えこが、1人目りっかの小説を読んで、翻訳した短歌。
隠れてる
家の隙間にベッドの下に
出かけてる間に
知らないうちに
↑この短歌の元になった小説が、こちら↓
1人目りっかが書いた小説。(=原作小説)
夜中に1人の家に帰ってきて初めて、鍵を掛け忘れて外出していたことを知る。
その晩には、私の家には知らないうちに男が入り込んでいて、家の隙間に隠れているんじゃないか。そんな妄想に駆られるのだ。
ドアの裏、クローゼットの中、ベッドの下……。
怯えながら眠りにつく。いない。いない。いるかもしれない。いるに決まっている……。
できあがりをたのしむ
リアルタイムで感想を言い合った上に記録を取っていないので、以下はうろ覚えです。
やっぱてづかっちょ数字好きじゃん!!
短歌より小説のほうがやってて楽しいかも~
あっ、「男」は元は実在しなかったんだね……!?
まとめながら1人目が思ったこと
これまでのハヤブサの原作小説はいつも、青空文庫から選んでいました。そのため原作小説を作るという工程は今回が初めてで、とても不思議などきどきする感覚でした。どうしたらこのあとの流れが面白くなるのかな、とか考えてしまったりもしたのですが、最終的には率直にたまに自分が思うことを。
小説を140文字前後で収めようとすると、やはりどうしても断片的な1シーンを書くか、シンプルな出来事を書くかしか手はなくて。その中で、その③では不可解な妄想の男が、実体となり、さらにその行動の目的が正当化されていくプロセスが楽しいです。
ある種とてもインプロ的なプロセスだと、自分は感じました。
この4人で作ったものは次に更新するその④が最後です。
これまで作ったその①~本記事その③や、違うメンバーで作った過去の色々なハヤブサシリーズをマガジンでまとめています。
ぜひご覧ください。
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