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起業しよう! Vol.1 起業アイデアの探しかた

学生でも、ミドルでもシニアでも、リタイア前後でも、勤めていながらの副業でも、今は会社のルールや、資金調達面でもクラウドファンディングや、VC、エンジェル投資家などが整備され、起業のインフラが整いつつあります。言うならば、誰でも起業しやすい環境になっています。起業にとって、大きな地殻変動のうねりが起こってます。ただ守るべきものをきちんと守って起業しないと、うまくはいかないでしょうね。

守るべきポイントとは何でしょう。自分視点ではなく、顧客側が何を欲しがっているかの視点で考えること。ベースになるのは、「社会の問題点の解決」ということに、起業のヒントがあると考えます。さらに言えば。皆さん「死ぬほど考えていない」のかも知れません。これは、ソフトバンクの孫正義氏が言われた言葉です。これらのことを踏まえて、お話しできればと思います。

1. 起業を考えているが、どうしたら起業できますか

初歩的な相談で意外と多いのが、「起業したいのですが、どのようにアイデアを見つければ良いのか分からないです」というケースです。これについて考えてみましょう。

① 今のビジネス環境が、どうなっているのかを知ってますか

勤めている会社の事業環境は分かっていても、それ以外の事業環境がどのように変化しているかを、意外と知らない方が多いのに驚きます。グローバルな視野を持って起業を考えてみましょう。 

② セミナーに参加して起業の知識を増やそう   

自分の足りない知識をセミナー(オンライン)に出ることで、補うことができます。でも、ただ参加しても意味はないです。これをなんとか自分の起業アイデアに繋げられないかと、頭を全方位回転させながら聞いてください。例えば、日経セミナー(有料)や、中小企業振興公社の「TOKYO創業ステーション」などでも無料のセミナー(オンライン)が開催されてます。  https://startup-station.jp/eventseminar/TAA0102

③ 展示会に行ってみる  

ビックサイトなどの展示会に行き、他の業種業態はどのように変化しているのか知ることが出来ます。その時、ただ各ブースを流して見るのではな く、起業のアイデアに結びつかないかなと思いながら回り、担当者に質問して下さい。いずれ起業のアイデアにつながるかも知れません。

④ 新しい商業施設に行ってよう 

漫然と行くのなら時間の無駄なので、やめた方が良いです。目を皿のようにして、ターミナル駅周辺には何を売っている店があって、どう売れていて、購入客層はどのような人達なのかを読み解き、自分ならこれをどう変      えようかと考えます。

プレゼンテーション1

          無印良品 銀座店     東急プラザ銀座

⑤ 国内外の新規事業をネット検索 

どのような新規事業があり、どのようなトレンドになっているのかを知ることは、アイデアを出す上でのヒントになります。気になる事業があればエクセルで一覧表にして、良い点と悪い点を書きだし、トレンドを掴んでみるのも良いでしょう。

2. 何をどう考えたら、アイデアが生まれるのか

① 今までの職歴と関連性のある事業を考える 

今まで携わった得意分野の事業を、そのままの業態で起業するのもありでしょう。でも、何か専門に特化するとか、あるいは現状の業態を変化させることで、違う需要を生むことも重要です。ブルーオーシャン(競合がい      ない事業環境)で成功すれば、スピードやスケールを持って飛躍できる可能性を持っています。

ブルーオーシャン


② 職歴とは関係ない事業を考える。 

これは少々ハードルが高くなりますね。「完全食」や、「俺の〇〇」など、全く異分野にいる方がイノベーションを起こしています。業界の常識に捕らわれない発想が出来るからなのでしょうか。

③ 今ある不満の改善や解消を考える 

身の回りにある不満を解消することで需要が生まれます。洗濯機も脱水まで自動化することで、あとは干すだけで良いのです。テレビも録画とセットにして、時間に縛られなくなりました。まずは奥様や友人に何か改善できることがあるかをヒアリングしてみましょう。その中で自分で出来ることはないかを、考えみたらどうでしょう。

④ 周りの人や、ご自身困っていることは何かないだろうか

私自身、複数のレストランを経営していたころ、直接産地から買えたら新鮮だし、安く手に入るだろうなと思っていました。それが、現在では漁師さんたちや農家の人たちが、採れた魚を写した動画や画像を、プラットフォームに載せ、都会のレストランや小さなスーパーなどが、市場に並ばないような生鮮品を購入できる時代になってます。このような流通革命になるアイデアを出してみるのも良いでしょう。

繋ぐチャート

     マッチングプラットフォーム

⑤ あったら良いなぁ、と思うことをアイデアにする。                                            

不便なのに、改善されていないことがまだまだあります。一例ですが、地下鉄やJRの駅のプラットフォームで、【乗換え便利マップ】を見たことがありますか。これは一人の主婦のアイデアから始まりました。採用されるまで、彼女は絶対にあきらめずに通い続けました。ここに成功の秘訣があります。今では40人の従業員を抱えている会社に成長しています。( 株式会社ナビット)

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                乗り換え便利マップ
 
⑥ 何かと何かをくっつけてみよう  

今ある商品に何かを加える、或いは付加価値をつけることで、新しい価値のある商品が生まれています。カメラの世界も、カメラとビデオを合体させ、静止画と動画のどちらも撮れるデジタルカメラが当たり前になってます。私は山好きなので、多機能の時計は大変重宝してます。あとは結び付けるのが、サービス同士でも良いのです。

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日時、方位、気圧、標高、気温が分かる登山用時計  

⑦ 既にある事業の周辺ビジネスを考えてみる

食の周辺においても、異分野のプレーヤーの参加や、販売チャネルを変えるイノベーションが生まれています。お店の周辺事業では宅配事業や、テイクアウト、キッチンカー、ネットスーパー、大豆ミートなどはこのコロナ禍で業績を伸ばしました。店を持たないゴーストレストランも新しいサービスの形態です。

⑧ 社内ベンチャーに応募してみよう。

最近社内ベンチャーのビジネスコンテストに応募するために、相談に見える方がいらっしゃいます。私自身「社内ベンチャー」に応募してWebマーケティング事業を立ち上げた経験があります。会社の資金や知識、広報、人材などを使えるのが魅力です。

⑨ ソーシャルビジネスを考える

少しハードルは高くなりますが、この分野での起業も出ています。これここそ、社会の問題点を解決する事業となります。所謂CSR(企業の社会的責任:Corporetae Social Responsibility)の考え方に基づいての起業です。マザーハウスなどは、その一例でしょう。

⑩ 海外の新ビジネスからヒントを得る

日本だけではなく、海外に視野を広げてヒントを見つけてみましょう。但し日本で事業化する際には、ローカライズ(日本に合うように変える)する努力が必要なことは言うまでもありません。

3. ヒントはどこにでもころがっている

どうでしょうか、ヒントはいたるところにあるのが分かりましたよね。そして、アイデアは沢山出してみましょう。その中で、あらためて選択と集中を行うことです。

思い付きをアイデアにして、さらにビジネスモデルの構築をして欲しいと思います。しかもそのアイデアを、ビジネス化することが本当に可能なのか。分からないことだらけかもしれません。その場合は、中小企業振興公社の「TOKYO創業ステーションStartup Hub Tokyo」などに設けられている専門家と、相談(無料)をすることをお勧めします。https://startup-station.jp/m1/concierge/

 
4.次回以降は、次の事などを考えてみたいと思います。

1.どのような流れで起業したら良いでしょうか。
2.コンセプトをしっかり作りましょう。
など。

HISの澤田会長が、成功の秘訣を問われたとき「成功するまでやるだけです!」と答えていらしたのが印象的でした。


シード・ビジネス・クリエーション 鈴木 博之
商社勤務を経て独立。26年間の会社経営で、イタリア食材輸入販売、飲食フランチャイズも含め16店のチェーン店化、損害保険代理店業務などを手がけた。その後コンサルティング会社に転じフランチャイズ本部構築支援、大手外食チェーンの組織改革に携わる。パソナキャリアではミドル~シニアのセカンドキャリア支援を行い、300名を起業に繋げている。その後パソナのグループ会社として、社内ベンチャーで起業し、役員として起業セミナーの動画配信やWebマーケティングを立ち上げ運営に携わった。現在は再び独立してフランチャイズの本部構築支援を中心としたコンサルティング会社を経営しており、TOKYO創業ステーションStartup Hub Tokyo丸の内のコンシェルジュでもある。
会社URL:https://www.seedbusinessc.com/


                                                               


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