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男尊女卑→男尊女尊でよくない?


今日おはなしするのは、
女性であるがゆえに感じたこと。
これから先、こんな思いをしなくて済むように、
誰もこんな思いをしませんように、という気持ちを込めて。


わたし、ちょうど1年前に車を買い替えたんです。
ブラックのワントーンから
ベージュとホワイトのツートーン、
ほんとうにかわいい軽自動車。

お気に入りの車に乗って通勤する日々は
それはそれは楽しいもの、だったのだけど。

信号待ちで止まっていると、
わざわざわたしの前に割り込む車がいます。
車間距離を空けているわけでもないのに。

くわえて、あおり運転。ほんとうに酷い。
ぎりぎりまで近づけてきたり、
勢いよくすれすれで追い越したり。
買い換える前はこんなことなかったのに、です。

たまに運転する家族の車、ブルーのアクア。
同じような運転をしていますが、そんな
怖い思いをさせられることはありません。
ねえ、どうしてだと思いますか?



あとひとつ、こんなエピソードも。

仕事中、わたしの耳に飛び込んできた怒声。
若い女性スタッフが怒鳴られていました。

女のくせに、俺の言うことを聞け!
さわるな、クソ女!


その老年男性は、その後に来た男性スタッフの
鍛えられた身体を褒めながら、にこにこ笑顔で
会話していました。

もうわかるのではないかと思います。
女性が乗っていそうなカラーリングの可愛い車。
反抗などしないであろう雰囲気と小さな身体。


女性に生まれたわたしたちが悪いの?


発端は徳川の時代まで遡り、戦国時代に定着。
明治政府の教育方針にも盛り込まれた文化。

男性を尊重し、女性を軽視する。
男女平等を否定し、女性を独立した人格とは認めない思想。
いわゆる男尊女卑。

今でこそ大きな声で主張する方は少なく
なりましたが、それでもまだテレビのニュースで
取り上げられたり、つい最近どこかの議員さんが
そのような発言をして、それはもう大きな
火の手が上がったことは記憶に新しい。

昔のことを思い返すと、女性は生理が上がったら
終わりだ、なんて言った男性もいましたね。

そして今なお残る、配偶者の男性を
主人と言ったり、男を立てるという風習。

男女平等をかかげるこの時代、この思想は密かに
でも確実に根付いていると感じます。

どっかで見た「日本は“俺がオマエを守るから3歩下がってついて来なさい。仕事は俺がする、家を頼む”という東洋の考え方と“女性も平等に人権を持ち働くべき”という西洋の考え方を中途半端に混ぜた“女も働け家の事もしろ、遠慮して男の3歩
後ろ歩けよ”というミックスクズ」
という言葉思い出した。


Twitterで見かけた呟き。
クズとまでは言いませんが、女性として生きる
わたしにはこの文章がすとん、と入りました。

昔は確かにそうだったのでしょう。
男の人に守られて、働く亭主を家で待つ。
理想とされたのはきっとこんな女性、
いわゆる”やまとなでしこ”と言われるひと。

でも時代は変わって、
女性も当たり前に働く時代になって。
家庭のことだけを考えて生きていける人なんて
たぶんほんのわずか。

わたしたちは守られてばかりではいけない、
社会に出て戦わなくてはならない時代に生きています。
昔考えられていた理想のやまとなでしこでは
生きていけないのです。

男を立てて話しなさい
オンナは愛嬌だぞ
女のくせに気が利かないな
妊娠したらどうせ仕事辞めるでしょ


こんな言葉を何回聞かされたでしょうか。
職場でも、家族からも、友だちにだって。
女性として生きていると絶対にどこかで
ぶつけられる言葉たち。

立てて、とかじゃなくて対等じゃだめなの?
愛嬌は誰でも大切じゃないの?
気が利く利かないは男女関係なくない?
妊娠はわたしたちの人生にとってマイナスなの?

女性だから、と押しつけられる価値観に
呪われて生きている人、きっと多いのではないでしょうか。

そしていつしか自分自身にも、女性らしく
在らねばならない、と呪いをかけてしまう。



ねえ、そんなことないんだよ。
わたしたち、女性だからって遠慮する必要はどこにもない。
女性に生まれたことを後悔する必要もない。

すすんでサラダを取り分けなかったり、お茶を
出さなかったりして、それで女性だけが
ぼろぼろに言われる世の中って絶対おかしいよ。

自分より弱そうだから、抵抗できないだろうから
ってだけで押さえつけていいなんて、そんな
おかしいことない。

わたしたち、女性である前にひとりの人間です。
気を効かせることが得意な人もいればそうでない人もいる。
育児をするよりバリバリ働いていたい人もいる。
女性だからこうであれ、なんてそんな価値観を
押し付けないで欲しいのです。


わたしが女性だからと怖い思いをさせられたり
女性だからと怒鳴られたりした人がいたように
性差だけで決めつけられたり軽んじられる
出来事が世の中には溢れてる。

それは男性からの目もあるけれど、
わたしたち女性もそれ自体”仕方ない”と
諦めている部分があるように感じます。

諦める必要なんてないのです。
性差での卑下に対して、自分が悪いから…なんて
考える必要はこれっぽっちもないです。

男尊女卑という古くからの考え、
なくすことは難しいのかもしれないけれど、
まずはわたしたち女性が自分を責めないこと。
女性として生まれたことに誇りを持つこと。

そうしたらいつか、男尊女卑という言葉が
過去のものになって、例えば、”男尊女尊”に
置き換わったり。
そんな未来も夢じゃないのかもと思えます。




最後に、わたしは女性だから、こうして女性と
しての気持ちを綴っていけるけれど、男性にも
同じようなジレンマがあるのだと思います。

男だからって力仕事ばかりさせられたり、
飲み会で変な一発芸させられたり、
お金出すのが当たり前って顔されたり。

男らしくあれ、という考えに呪われた男性も
たくさんいるのでしょう。

男女問わず、性差だけで嫌な思いをした人、
現在進行形でしてる人。
あなたは何も悪くないよ。
そんなやつ思い切り踏んづけちゃって、
そんな場所から逃げたっていいんだよ。

お互いが気付きにくい世界の話で、立場が違う
からわかり合うことも難しいかもしれない。
理解できないって思うかもしれない。
それなら、ただ知っていて欲しい。


男が偉いとか女がだめとかでなく、全員尊い。
わたしたち、全員えらい。




そんな風に、みんなが言える日がきたら、
ほんとうに素敵なんだろうね。

いつか、それが当たり前の考えに
なることを願って。



男尊女卑→男尊女尊でよくない?





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