見出し画像

子供の幸福度向上 居場所を増やす

子供の幸福度に関して、オランダの特徴を基に日本の課題点を記事にしました。

挙げた課題点は以下の2つです。今回はこのうち、特に1つめに対して出来る行動をミクロ・マクロの点でまとめたいと思います。

課題1. "家庭"・”母親”の役割が重視される ←これ
課題2. 勉強・進学に対するプレッシャー

改めて、一連の記事はオランダの友人の個人的な見解に対して、課題をあてたものであり、網羅性を問うものではありません。

また、解決する課題1の役割分散の対象を”母親”としたいと思います。そしてその目的を、あくまで「子供の幸福度を上げる」ため「子供の居場所を増やす」こととします。

ミクロ視点(=目の前のこと・すぐできること)

”母親”の役割を減らし、子供の居場所を増やすためにできることは、単純です。子供を預けるたり見てもらう環境を作る、です。
それは祖父母や叔父・叔母、近所のファミリーサポートの方でも良いです。子供好きな友人でも一緒に遊んでもらうでも。できたら成長を一緒に見守ってくれる方。子供の幸福度が高いオランダでは、関わる周囲の大人が多いです。あくまで目的は親の都合(就労・就学・リフレッシュ)ではなく、子供に自分以外の居場所を作るために(出来るだけ多く)他の人に見てもらう、です。
子供を預けて自分はリフレッシュなんて…と背徳感があるとよく聞きますが、あくまで”子供”のためと思うと、結構できます。

マクロ視点(=中長期的な時間を要すること)

日本の無償労働(育児含む)の男女差は世界的に見て異常です。


コラム1 図表1 男女別に見た生活時間(週全体平均)(1日当たり,国際比較) | 内閣府男女共同参画局


これには、高度経済成長期に大衆化した「夫は仕事、妻は家事で豊かな生活を築」き、終身雇用と引き換えに「会社に身を捧げる(=残業を厭わない)」といった考え方があります。前者については、少子化や給与が上がらない状況の中、女性も労働することが求められています。後者については、時間の問題です。日本企業はその衰退と社会の高齢化の影響で終身雇用を続けるまで体力が持ちません。残業しても会社は自分を守ってくれないため、奉仕人は減り、残業時間は減っていくでしょう。


一方、男性の家庭に費やす時間は着実に増えています。


コラム1 図表2-1 6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連時間の推移 | 内閣府男女共同参画局


今の30-40代以降の男性は、両親が高度経済成長期の恩恵を真ん中で受けてきた人たちです。したがって、まだ今は性差の影響は強いでしょう。でもそれも時間の問題です。

今の親としてできる事としては、「男の子だから~」「女の子だから~」といったジェンダーに関することは口にせず、対等であることを口うるさくいうことなのかなと思います。また女性として、性的役割分担の壁には、目くじらを立てていきましょう。それが、その来るであろう時代を少しでも早くしてくれます。

上記マクロ視点では、直接的でないため少し話しが逸れたように見えますが、家庭内での役割が分散することで子供は日々接する大人が増え、対話の相手(=居場所)が増えていくのではないかと考えました



後者のジェンダーに関して、面白い記事を見つけました。古いですが、興味のある方はぜひ。明治期までは夫婦別姓は通例、戦後の工業化までは女性が外で働く役割を担っていたようです。ヒントは歴史にあるのかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?