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【服装心理lab.#003】あなたに絡みつく無意識の呪いに気づく「おしゃれSCT」

こんにちは! 服装心理lab.オーナーの久野梨沙です。

lab.がnoteに正式に移って2ヶ月目となりました。先月のテーマ「おしゃれ自分史」はいかがでしたか?もうあなたの「自分史」、作ってみましたか?

「読む+チャットプラン」のメンバーさんの中には、チャットに「自分史」を投稿して下さった方もいらっしゃいましたね、ありがとうございます!

さて今月は、自己肯定感とファッションの関係性に注目して、SCT(文章完成法)という心理療法を応用し、自分自身のおしゃれに対する無意識の思いや呪縛に気づいていく方法をお伝えしますね。

心理的な悩みや「コリ」というのは、多面的な見方を獲得することで解消されます。

例えば、おしゃれに関する悩みも、いろんな角度から見つめ直してみると、「あ、こんな見方もあるんだ!」って新しい発見があったりするんです。そこで今回は、SCTを使って、自分のおしゃれに対する考え方や気持ちを探っていきましょう。

とはいえ、このSCTを使ったワークは、心のかなり奥深いところや痛いところも突いていくことも。心に響けば響くほど、それを外へ開示することに抵抗が生まれるでしょう。開示するどころか、自分一人でワークに取り組むことにすら抵抗感を覚えることもあるかもしれません。

もし取り組んだときにそんな心の反応を感じたら、それはそれとして無理をせず静かに見つめてみて下さい。

「ああ、このワークやりたくないんだな、ってことはこのあたりに私の心の抵抗があるんだな・・・」

という感じで。

自分が感じることを手の上に乗せてじっと眺められるようになるだけでも、悩みや「呪い」には大きな効果があります。手の届かない心の奥底ではなく、手の上に載せられただけでも、大進歩なんです。

手の上に乗せることが出来れば、次はコントロールできるようになりますから。

それでは少しずつ、進めていきましょう。

おしゃれと自己肯定感の切っても切れない関係

おしゃれに関心がない人はいても、服にまったく関心がない人はいません。というより、服に関心を持たないことは、現代社会ではほぼ不可能。
というのも、誰もが毎日毎日服を着なければいけないからです。服を着ずに人前に出ればそれだけで犯罪…💦
そんな社会に生きている以上、私たちは最低限、何を着るかだけは毎日考えなければならないんですよね。

そして、こうした「毎日やらなければならないこと」について自信が持てない状態が、最もその人の自己肯定感に悪影響を及ぼします

たまにやることに自信が持てないくらいなら、自信をなくすのもたまにで済みます。
例えば、大人になってまで「かけっこが遅い」ことで自己肯定感をゴリゴリ削られている人はあんまりいませんよね。
ですが「服選び」のような毎日のこととなると、どんなに小さな悩みや不安感、自信の無さでもそれは積み重なり、自己肯定感をどんどん削っていってしまうのです。

しかし、それは逆に言えば、何はともあれ毎日やることに少しずつ自信をつけさえすれば、自己肯定感を大きく上げることができる、ということ。

昨日より今日の私の見た目が少しイケてるということが、どれほど自分に自信をもたらすか!

私が「ファッションを通じて自己肯定感を高める」ということを仕事にしているのはここに理由があります。心理カウンセリングを日本で普及させるより、ファッションをフックにした方が自己肯定感を上げるのに近道だと考えたんです。

ということで。
今月は、そんな自己肯定感に大きな影響を及ぼす「おしゃれ」について、また違った角度から探ってみましょう。

今回のワークは S・C・T!!

・・・なんのこっちゃ、ですね。
SCTとは、Sentence Completion Testの略で、日本語では「文章完成法」と呼ばれる、歴史のある心理検査法の一つです。心理テストは心にいろんな刺激を加えてそこから出てくる反応を見て心の状態を測りますが、このSCTでは、未完成の文章にどんな文章を加えるかで、その人の心の状態を見ていきます。

SCTの特徴は、未完成の文章(刺激文、と呼びます)を提示し、それを完成させることで、被検者の無意識的な思考や感情、態度を探ることができるところ。
例えば、「私は...」「母親は...」「将来は...」といった刺激文に対して、それを受ける人がどのように文章を完成させるかを分析することで、その人の内面世界や価値観、対人関係などを理解することができる、という検査です。

普通のアンケートやカウンセリングと比較すると、SCTにはこんなメリットがあります。

  1. 受ける人の自由な表現を引き出せる

  2. 建前じゃなくて本音が出やすい

  3. 自分でも気づいてない思いが見えてくる

  4. アンケートでは測りきれないような、複雑な心の状態も把握できる

今回のワークでは、このSCTの手法を「おしゃれ」というテーマに応用し、あなたのファッションに対する無意識の思いや価値観を探っていきましょう。
やり方は、以下の通り。

「おしゃれは」からはじまる文章を10個、作ってみよう!

あなたは「おしゃれは」からどんなことを連想しますか?
「おしゃれは」という冒頭で文章が作りづらかったら「おしゃれとは」という書き出しに変えてもかまいません。
この書き出しの後には、何が入ってもかまいません。
名詞が入っても、形容詞が入っても、動詞が入っても。何でもかまいません。
この書き出しから連想した文章を思いついたままに書いてみて下さい。
また、同じ文章を2回以上書いてもかまいません。
そして10個書けたらそれらの文を見てみて、気づいたことや感じたことをメモしてみて下さい。

できればこのワークは手書きの方がお薦めです。手書きの方が一般的にはタイピングより時間がかかりますので、その分、いろんなことが想起されやすくなったり、思いを感じながらワークに取り組んだりできるようになります。

このワークで何がわかるの?

さて、このワークで何がわかるんでしょうか。

このワークの目的は、おしゃれに対するあなたの無意識の思いや価値観を明らかにすること。10個の文章を書き出すことで、こんなことに気づけるかもしれません。

  1. おしゃれに対して前向き?後ろ向き?

  2. おしゃれで自分を表現しているか?

  3. おしゃれを社会からのプレッシャーと感じているか?

  4. おしゃれと自己肯定感が結びついているか?

  5. おしゃれに、あなたの過去の経験や記憶が影響しているか?

例えば、「おしゃれは楽しい」「おしゃれは自分を表現する手段だ」のような前向きな文章が多く出てくる人は、おしゃれに対して積極的な姿勢を持っていることがうかがえます。
逆に、「おしゃれは面倒くさい」「おしゃれは他人の目を気にするものだ」みたいな後ろ向きな文章が目立つ人は、おしゃれに対して何か抵抗感や不安を抱えているのかもしれません。

また、「おしゃれは○○でなければならない」みたいな強制的・強迫的な表現が多く出てくる人は、おしゃれに関する固定観念や社会的規範……いわゆる「呪い」ですよね……に縛られている可能性があります。こういう「~ねばならない」思考は、しばしば自己肯定感を低下させる原因に。

そして、このように分析するときに絶対に覚えておいて欲しいこと。
それは、自分の作った文章を通じて浮かび上がってきた思いや価値観を、批判的に見るのではなく、ただ静かに観察する、ということです。「ああ、私っておしゃれについてこんな風に考えてたんだ」って、自分の内面を客観的に見つめる機会として活用してくださいね。
どう考えるのも自由。今のあなたの心の中の「おしゃれ」がどうあるのかを、ただありのままに見つめて下さい。

もちろん、その中で「そうはいってもこの『呪い』は解きたいよな〜〜〜」と感じることもあるでしょう。
そこで次回の記事では、このワークでゆらゆらと無意識から意識上にのぼってきたあなたのおしゃれの悩みをしっかり見える化し、解決へ向けて動くためのワークをさらにお届けしていきます。

ご入会がまだの方は、ぜひ以下から入会してお待ち下さい!

一緒に一歩一歩、進めていきましょうね!



「読む+チャットプラン」メンバーの皆さんは、ワークをやってみて気づいたことやワークの内容など、ぜひDiscord「#ootd・質問・ワーク」チャンネルに投稿して下さい!

また、noteの記事で取りあげても良い!と言って頂ければ、こちらでしっかり分析もさせていただきますよ〜〜


久野の心理カウンセリングの中で、一緒にこうした心理療法に取り組むこともできます。おしゃれの悩みがどうしても消えない、自己肯定感の向上に真剣に取り組みたいという方はぜひ以下で詳細を確認の上、お申し込み下さい!

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