山本美芽 Mime Yamamoto

音楽ライター ピアノ教本研究家

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フォリフォリの腕時計

2010年のクリスマスに5年近いアメリカ生活を終えて、カリフォルニアから日本に帰国。 途中でハワイに寄りました。 ホテルに到着したら引越し疲れで寝込んでしまい(100箱以上を荷造りしてからホテル住まい) あまり満喫できなかったのですが その旅行で夫がプレゼントしてくれたのが この腕時計。 買うときはハワイに魅せられて駐在妻から移住したという素敵な日本人のマダムに接客してもらいました。 フォリフォリはギリシャのアクセサリーのメーカー。ギリシャっぽい素朴さ、力強いキラキラ感は、2

    • 野球の打順と、曲順

      取材準備でアルバムを聴いていたら 息子が入ってきて、「これ、、、、だよね?」 と、アーティスト名を当てました。 やるな、、、 「一緒に聴いていい?」というので、ふたりで聴いてました。するとこんなことを息子がいいました。 「曲順ってさ、野球の打順に似てるよね。1番はまず出る。2.3.4番と一番強くなって、5.6はときどきすごい当たりが出る、7、8、9は弱くなるんだけど、また上位打線につなぐために頑張る」 「確かに似てるところは、あるのかな、、、2.3.4曲目あたりはアルバ

      • 余計なものは、いらない

        もっと売り上げアップして もっとサクセスしませんか、みたいな言葉が 気になったこともありましたが 今は生活はなんとかできているから やりたくない仕事、気の合わない人、興味がないこと、私でなくても良いことは、やりたくない。 ピアノを弾いたり勉強したり本を読んだり。 家族で過ごしたり、自分のメンテナンスをしたり、 やりたいことがすでに満杯だから、 欲張らないように気をつけています。 ピアノや音楽や本代やコンサート代にお金かけているから、 ほかは質素にして。 余計な

        • 記憶を呼び起こすスイッチのような楽曲の数々

          斎藤守也「ストーリーズ」 兄弟ピアノデュオユニットとして活動するレ・フレールの兄、斎藤守也によるピアノソロ作品。内面に向き合うような前作「モノローグ」とはまた気分を変えて、今回は彼自身の多彩な音楽性をそのまま表現したかのように、楽曲がカラフルに並んでいる。  キラキラとしたピアノの高音を使った曲がいくつかある。①「カルーセル」は懐かしいアンティークのガラス細工のような風合い。⑧「風花」は少し華やかに動きを持って。④「SHINE」は淡々と刻むパターンが鼓動のようでもあり、悲

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        • ピアノ
          3本
        • せつない思い出
          1本

        記事

          吉田兄弟 初の配信ライブを聴いて

          吉田兄弟 初配信ライブ~三味線だけの世界 2020年7月10日(金)  吉田良一郎(津軽三味線) 吉田健一(津軽三味線)  三味線の兄弟ユニットで長年活躍してきた吉田兄弟。レ・フレールとのコラボがきっかけで演奏を聴き、あまりの音楽性の高さと、超絶なテクニックと、強力なグルーブ、エネルギーとメッセージに満ちた楽曲に魅了されていた。2020年7月10日に、配信ライブで初ライブ。  いつもステージでは遠くから見ていたので、演奏する二人の顔をアップで観たのは初めてだった。もちろん写

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          憧れの《CITY》

          私にとっての都会は、六本木と青山。 埼玉の奥まった場所で生まれ育っていたけれど、小学校6年生のときから電車に揺られて世田谷までピアノを習いに通っていた。 レッスンの行き帰りには、埼玉から都内の北千住に出て、そこから代々木上原まで、ずっと地下鉄に乗る。そこから小田急に乗り換える。 お茶の水、国会議事堂前、表参道・・・ いったいどんな街なのだろうと思いながら、中学高校のあいだは、降りることがほぼ、なかった。コンサートは埼玉県内の浦和とか、せいぜい東京文化会館に時々行くぐら

          スケールとアルペジオ

          根津栄子先生のセミナーを主催。 終わってから夕方、先生のスケールアルペジオの本を全部弾いてみました。 なんかいろいろできてない。 ここがよくなかったのか・・・ この順でやっていけばやりやすいのか・・・ 力が入っている・・・ できてないことだらけで。 先生と名乗っていいのか。 まずくないか・・・。 もちろん基礎基本のすべてを完全にできるようになるはずと思うのも、無理な話で、思い上がりではあります。 でも今頃になって、もう少しできるようになりたいなと自然に思え

          スケールとアルペジオ

          久しぶりの古典と世界史

          娘は高3、大学受験生です。 このコロナ休みはまさに宅浪リハーサル。 私も可能な限り付き合いました。 英語、世界史、国語のみですが。 数学は無理、、夫が担当。 今日は、昼間から、世界史。カリブ海のさとうきび畑で奴隷貿易でアフリカから連れてこられた奴隷の話で、カリブ海のバルバドスに行ったときの話になりました。 クルーズでバルバドスに着いたものの、申し込んでおいたツアーが来ない。私が、あやしい業者に引っかかっていたのです。仕方なく1時間以上待ってから声をかけてきた現地の個人ドラ

          久しぶりの古典と世界史

          息子、月光ソナタに反応

          中1の息子は、私と同様、1月に師匠を亡くし、 以後は定期的なレッスンは受けず、 私と連弾の「On y va!」を練習しています。 中学に入り、弾ける楽器「ピアノ」と書いたのですが 何か1曲ひけるものがない。 「何かソロで練習してみたら。この前お母さんが弾いてたコナンとか」 「ピアノはクラシックじゃないとダサいから嫌なんだよ」 「それはわかるけど、どういうのがひきたいわけ?」 「ショパンとかさ」 (ソナチネちょこっとやったぐらいだからかなり無理が、、) 「ノ

          息子、月光ソナタに反応

          受け継ぐもの、刷新するもの

          ラヴェル、クープランの墓は傑作であり、難曲です。 20代の私には、プレリュードとトッカータをただ通すだけでも大変でした。 それから長い時間が流れ、 取材や執筆やレッスンを通して 奏法やテクニックや楽譜の読み方をたくさん勉強して、 最近、また練習しています。 ずいぶん、譜読みも、弾くのも、ラクになった。 昔はあの転調の嵐をまるっと耳コピ的に暗記して、連打は気合いで弾いてました。 いまもその名残りは多々あると思いますが 脱力、分析をしてます。今も大変だけど 昔よりだいぶラ

          受け継ぐもの、刷新するもの

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          すっかり大人になってしまったけれど、 いまだに、大人になれていない。 ドキドキするものを探して夢中になってしまう。