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生き方が変わった1通の手紙

結婚してすぐの頃に母に宛てた手紙。 

実は結婚する前、私は「親の期待に応えられなかった」という気持ちが大きかった。
学生時代から「親を喜ばせなきゃ!」という謎の使命感がとても強く、私の目標はいつも「親に褒められること」だった。

そんな思いが強過ぎたからか、第一志望の学校には受かったことがないし、元々の将来の夢は叶えられなかったし、、実際にはあまり期待に応えられたなという実感はなかった。
それがとても心に残っていたのと、小さな蟠りとなって心に燻っていたので、結婚するときに母に手紙を書いた。

内容はざっくり
・これまでぱぱとままを喜ばせたくて努力して来たこと
・でもさほど努力が実らなくてごめんね
・期待に応えたかったけど全然応えられなくてごめんね
・沢山の経験をさせてくれてありがとう
・これからはもらった愛を家庭に還元するね
と言ったことを書いた。
直接渡すのは気が引けたので、郵送で送った。

そうしたら母から思わぬ返信の手紙が送られて来た。
・たくさん頑張った姿を見せてくれてありがとう
・良い意味で期待なんて全然してなかったし、期待に応えられなかったなんて思わないでね。幸せに楽しく過ごしてくれることが1番!
・いろんな経験ができてよかったと思ってもらえたならそれが嬉しい
・ままにできることがあったらすぐ連絡して来てね
というような内容だった。

このお手紙を読んだときに涙が溢れて来て、これまで勝手に親の期待に応えなくては!と頑張って来たけど、実際両親は私の幸せだけ願ってくれてだんだなとわかった。
(子どもができた今ならその気持ちはすごくわかるけど、結婚した当初は分からなかった)
この1通の手紙で、それまで期待を背負わされたように感じてしまっていたことで両親に対して抱いていた小さな蟠りが一瞬にして消えた。
両親はただ私が幸せに楽しく生きてくれることを願っていてくれたんだと気付いた。

そこから私の生き方は少し変わった。
これまでは自分が輝くことに一生懸命だったけど、夫のサポートと家庭を守ることが楽しくなり縁の下の力持ち的役割を楽しむようになった。
仕事面でも、より相手のお話や価値観に耳を傾けるようになり以前よりも取引先と良好な関係を築くことができるようになった。1番の変化は、女性との関係をうまく築けるようになったことだった。

それまで気を張って、「周りの期待に応えたい」と頑張って来た私が、自分の選んだ人生を幸せに楽しく生きることをができるようになった瞬間だった。

今は子どもも産まれ、ひとりの女性として経験したいと思っていたことを経験でき、家族が増える幸せを感じている。
そして両親もまた、初孫をとても可愛がってくれて生きる希望だと言ってくれている。
私が私自身の人生を歩めるようになったからこそ、両親を笑顔にできることが増えたんだと思う。

親孝行は、まだまだ足りないけど。
これからも自分の人生をより楽しく幸せに生きることに一生懸命になろう。



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