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p.12【少年兵】肉親を殺す苦渋の選択

今日は"肉親を殺す苦渋の選択"と題した話をしようと思います。
少年兵という言葉をご存知でしょうか?文字通り少年が銃や武器を持ち戦闘員として働くことです。

これから、そんな彼らにフォーカスした話をします。

アフリカ諸国で起きている(起きて"いた"、過去のものも含む)紛争で、少年兵がたくさん使い捨てのコマの如く酷使されています。なぜなら、少年は大人よりも洗脳しやすく、村を襲撃すれば簡単に手に入れられる、変えが効く、即戦力であると言えるからです。
村を襲撃され誘拐された少年たちが自分たちの実の親を殺さなければいけない本当の根源にある理由は何だと思いますか?

命令されたから?それともやらないと自分が殺されるから?
どちらも正しい理由の1つですが、本当の根源にある理由ではないと思います。

本当の根源にある理由は"その少年たちが帰る場所を無くすため"であると考えられます。

誘拐され、自分の意思に反して連れてこられた少年たちはもちろんのこと、自分の故郷である村に帰りたがりますよね。それを止めるために自分の実の親を殺させるんです。

もっと砕いて言うと、少年たちにとって帰る場所はどこにいても、いつになっても自分たちの両親・家族が住む村ですよね。その村に帰るために脱走したりする少年もいます。それを煩わしいと感じる少年らを支配する組織が取るのが"少年たちに肉親を殺させること"です。"自分の親を殺した"となれば、他の家族が村に残っていても村に帰る気にはなれませんよね。

また、親をどうしても殺せない少年もいます。当たり前ですよね。今まで育ててもらった親をいきなり殺せと言われても、殺さなければお前を殺すと言われても、なかなか殺すなんてことできないですよね。まさに苦渋の選択。

そんな親を殺す選択をできない少年には親の腕を生きたまま切り落とさせたりします。これは親じゃなくて、親友だったり親戚だったりします。自分にとって近しく親しい人間を殺した・腕を切り落とした・傷つけたとなると罪悪感などの感情からもう村には帰れない・帰りたくないという心境になりますよね。
これが組織の戦略です。少年の純粋な綺麗な心を利用した戦略でなんとも言えない残虐さを秘めていますね。

紛争が終わっても、自分が腕を切り落としてしまった両親に会わせる顔がないと考えて、孤児となる少年もいますし、彼らが負った心の傷の深さは計り知れませんよね。
なかなか目を背けたくなる現実で、目を背けがちな部分だと思いますが、私はそんな目を背けるような人間になりたくないので、もっと勉強して知識をつけていきたいと思います。私のようにこの現状に目を背けず立ち向かえる、考え続けられる人間が増えるといいなと思いますし、そんな人々が増えることでまた一歩世界平和に近づけるのではないかと思います。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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