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プロ作家になるための唯一無二の考え方

作家を目指していると、早くデビューして人気作家になりたいと考える人が大半ですよね。

新人賞の公募に何度出してもまったく受賞できない。それどころか一次審査すら突破できない。

一方芥川賞とかで最年少で受賞して、いきなりベストセラーを出している人もいる。

そんな人たちを見て心が折れて、「もう作家なんか目指すのは辞めようか」とあきらめてしまう人も多いかもしれません。

でも作家って長い目で見ると、若くして成功し、そのままずっと活躍できている人ってほんと少数なんです。

20代で芥川賞を取って、人気作家で居続けられている人なんて皆無です。だいたい最初のデビュー作がピークで、どこかの時点で書けなくなる人が大半です。特に最近はその傾向にありますね。

一方息が長い作家って、売れていなかった期間が長い印象があります。

例えば東野圭吾先生なんかまさにその代表例ですね。

東野先生って今や日本を代表する作家ですが、デビューしてからしばらくは売れない時期を過ごしていました。『秘密』でブレイクするまで十年はかかっています。

僕は高校生の頃に東野圭吾作品を読んでいたんですが、「面白いけどこの東野圭吾って作家、名前ぜんぜん聞かないな」と感じていました。

東野さんがその売れない日々を語ったエッセイ集があります。

自分が苦心して書いた作品が売れないのに、同期の真保裕一先生の小説は売れに売れて文学賞も取っている。その真保さんの人気ぶりに嫉妬している心境などが赤裸々に語られています。

あの東野圭吾でもこんな時期があったのかとびっくりさせられます。

その期間に東野さんが、「やっぱりだめだ」と執筆をあきらめたら、現在の東野圭吾はないわけです。

ほんと月並みな言葉なんですが、「あきらめたら終わり」なんです。

作家志望者に唯一アドバイスがあるとしたら、「あきらめずに書き続けること」以外にありません。

文章術とかストーリーティングのテクニックとかはどうでもいんです。そんなの二の次、三の次です。

すぐに結果が出なくてもいいんです。逆に早々に成功してしまうと、消える確率がぐんと増えます。

他のジャンルと違って作家に関していえば、若くして成功すると消えるリスクはかなり高くなります。

一方中々結果が出ない人の方が、世に出たときに息が長く活躍できるんです。宝くじのキャリーオーバーと同じです。

繰越金がどんどんたまって一旦火がついたら、莫大な賞金が得られるんです。

浅田次郎先生なんか若くして作家を志されていましたが、デビューできたのは40歳を過ぎてからです。

でもそれからずっと第一線で活躍されています。繰越金が凄かったんですよ。

何度公募に出しても新人賞に受からなかったら、「しめしめ。キャリーオーバー発生中だ」と考えて、執筆を続ければいいだけです。

結局最後には自分が勝つーー

この考え方が、プロ作家になるための唯一無二のものです。


↓最高の感動作です。おすすめです。未読の方はぜひ読んでください。



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