"純粋な愛"を、自分に贈ろう。
生理が4日ほど遅れていて、イライラする。
そのせいか一週間の間ずっと心が落ち着かず、モヤモヤも溜まっていて。
その日は日曜日だったけれど、部屋の掃除や、後回しにしていた家事を狂ったように頑張った。
カンカン照りの中、買い物へ行くために外に出るのも億劫で。
家事を終わらせたのちに、夕方近くになってから、のそのそとスーパーに出かけた。
その帰り道。私は頑張ったご褒美に、何かスイーツを買った。
・・・といつもなら報告する予定だったが、その日は気分が少し異なっていた。
ということで、前から気になっていたお花屋さんを覗いてみることにした。
純粋な愛、らしいです。
『なんだかこの子、すごく可愛いわ』と、オレンジ色のカーネーションに目を奪われた私は、店員さんに花言葉を聞いてみた。
結果、このように返ってきた。
カーネーションは、母の日に贈る花だと思っていたから「感謝」とか、そんな感じの意味だと思っていた。
しかし、実際は色ごとに意味は異なるらしい。
「純粋な愛なんて、誰かに贈る訳でもないのにね」と店員さんに苦笑してしまったけれど、少し私は立ち止まる。
これにします、と気がつけば私は花を指さしていた。
中でも、まだ蕾が開いていない、いちばん若そうなお花を選んでもらった。
自信はないし、疲れてる、でも幸せ。
小さな花束を抱えた私は、ルンルンで帰路についた。
自然と頬が緩んで、私の心はときめいている。
決してナルシストになるという意味でもないし、損なった自信を取り返すためという訳でもない。
ただただ、「今日も生きていて偉い、愛してるからね」と純粋に自分のことを見つめてあげるために贈る花。そんな花は、人から貰う花ともまた違った特別感がある。
活けた花を見つめてにっこりしていると、体も少しほっこりしてきた。
遅れていた女の子の日が、安心したかのようにやってきたようだ。
めでたしめでたし。
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