見出し画像

メルヘンとリアリズムのはざま~パートナーシップ~

そんな会話がしたいんじゃない。

ワクワクして話すたびに、会話がしぼんでいく人。
思いがけず会話が膨らんで、楽しくて楽しくて仕方ない人。

会話はお互いの理解を深め、それぞれの世界観を広げ合うツールだと感じている。特に、夫婦やパートナーなど、親密な関係になればなるほど、とても重要度が高くなる。

そして、我が家の場合。
夫は、私がワクワクして話すことはなんでも聞いてくれる。
だけど、私はそれだけじゃいやだ、と物足りなさを感じていたことにこの頃気づいた。そして、その会話を膨らませようと、私があーだこーだと突っ込むと、夫はいら立ち、怒り出すこともあった。

その過程を経て、最近見えてきた考察をここに記録しておきたい。

私は夢見るメルヘンチックタイプ。
夫は現実を分析するリアリスト。

この型をもって、お互いの育った家庭環境を分析してみると、夫の家では一切おとぎ話の読み聞かせなどなかったとのこと。片や私は、子供の頃から、いろんな本を与えてもらい、おじいちゃんや母に読み聞かせしてもらい、音楽教室にも通わせてもらい、いろんな音楽番組(洋楽系:ジャズなど)を見たり、FMラジオが流れていたり、母がエレクトーンを弾いていたりと、メルヘンで溢れていた。
その時は、それがメルヘンとは全く思わなかったけれど、夫との比較で自覚するに至った。

ヴィクトール・フランクルの「夜と霧」を夫は読んだことがない。
夫は英語が苦手で、洋物(音楽や文学など)に興味がなく、きっと言っても伝わり切らないだろうと思いつつも、どうしても私はしゃべりたいからヴィクトール・フランクルについてしゃべった。

なんとなく、理解はしようとしてくれたし、理解を示してもくれたけれど、私が伝えたい熱量ほどは伝わらなかった

「全くタイプ違うね。」

そして子どもの学園祭に参加していろんな刺激を受けたことも影響して、「私の究極の理想のタイプはジョン・レノンかも。」といった。
側にいた娘に「お父さんかわいそう。」とブーイングを受けながら。
「ジョン・レノンみたいな人と出会って、究極のアートを追求する人生歩んでみたかった。」

私は思ったことを正直に言ってしまう。
旦那さんは少し申し訳なさそうな、悲しそうな顔をしていた。

「でも、あなたが、しっかり地に足つけてくれているから、私、こんな風に好きなこと言って、ふわふわしていられるんだろうね。ちょっと言ってみたかっただけ。空想で遊んでみたかったこと、言ってみた。ジョンレノンみたいな旦那さんだったら、どっちかの究極を味わうことになりそう。」

夫に、私の話のすべては伝わり切らない。どんな話であっても。だけど、それって、どの人間関係においても同じだ。結局、人はすべてバラバラ。その人それぞれであり、まったく同じ人になれることなんてありえない。

違いがあるから、支え合える。違いを理解することが大事。違いを知って、その上で自己開示をして、歩み寄ること。

夫は、私のすべてを理解することは出来ないけれど、(それは私も夫に対して同じである)理解しようとしてくれる。一生懸命に、精一杯、彼の範囲で、誠実に、私を受け止めようとしてくれる。
それで十分なのだ。それ以上に夫に求めることなんて何もないんだ。

こうして、なんとなく感じていた、夫との会話へのフラストレーションも、私の中で収まって、消化されて、浄化されて、新たな、夫との向き合い方、そして、すべての人との向き合い方の視点が見えてくる。

ジョン・レノンみたいな旦那さんと出会っていたら、どんな人生だったか、それはそれで、メルヘン小説のネタになるかも、って思ってしまった。

私の場合、私の中のメルヘンワールドを解き放つことで、自分が満たされて、自分の理解につながり、後悔のない人生につながっていきそうだ。

こういうことに気づかせてくれるのも、夫が、いつも、私のおしゃべりに一生懸命付き合ってくれて、アウトプットの場を与えてくれているからだ。

小説家になりたいと、小学校低学年の時に思っていた。
今、こうして、ささやかに、自分の夢を叶えさせてもらっている現代社会のツールに感謝。

ドンピシャなサムネをありがとうございます。
いつもなら検索ワード入れて探すけど、これは出てきてすぐに選ばせていただきました!!!

Art is free and the answers are to be derived by each individual.

Definitely I'm on the same page with you!!!

**********************************
・ヴィクトール・フランクルのカウンセリングのエピソードについて、パートナーシップにも関連することをまた描こう。

・地政学的に人間関係を観察するのも面白いと思ったので、次のネタ。
(私はどちらかと言えばシーパワータイプかなと思っているけれど、これも、また、文章化することで、いろんな側面が見えてきそうで面白い。)

・地政学的な物の見方は、色々応用できそうだとこの頃思った。
**********************************


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?