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さつきとめいと、トトロと息子。

先日、もうすぐ2歳になる息子は、初めて、となりのトトロを見た。

私自身はジブリ作品はとても好きで、小さいころから親しんできた。
どの作品にも思い入れはあるし、映像もストーリーも、音楽も、何度見ても引き付けられるのはやっぱりすごい。

それゆえ、息子にジブリ作品を見せるタイミングは、私の中では結構悩みどころだった。

できれば、その面白さに気付いてほしいし、楽しんでほしい。
ただテレビでアニメが流れているなあ~と、それを横目にお気に入りの絵本を「ん!」と言いながら読んでとせがんでほしくない。
その世界観に一緒に入り込んでほしいのだ。

はじめてのジブリはやっぱりトトロだよね、じゃあそれはいつ?

そう思っていた矢先に、某おなじみ金曜日のロードショーの放送を知ったのである。ちょうどいい、一回見せてみよう!と、録画したトトロを見せたのがつい数日前。


息子、「となりのトトロ」がとっても大好きになりました。


といっても、息子のお気に入りはトトロでも猫バスでもなく、主人公のさつきとめいなのです。

あの冒頭の引っ越し場面、どんなおうちに住むか期待でいっぱいの二人の好奇心のままの言動が大好きで。
さつきとめいと一緒にけらけら笑いながら部屋中を走り回り、足の裏が汚れていないか自分の足の裏もしっかりチェックする。
いっしょに大きな声でまっくろくろすけを威嚇するし、眠りにつく場面では一緒に横になる。
本当に楽しそうなのです。

ただ、肝心のトトロには、、、

それはそれはもう、怖いようなのです笑
確かにトトロって咆哮のような声をあげるし、おそらく、さつきとめいの二人に比べてあまりに大きいことも気づいてしまって。
トトロがでてくると、息子はそれまでとは一変し、じりじりと後ろに下がりながら、視線はまったく外さずにトトロを凝視しているのです。なんなら少し目には涙がたまっていたりして。


考えてみたら、私は「人が初めてトトロを見た瞬間」を、初めて見た気がする。トトロはあまりに有名で、みんなトトロを知ったうえでトトロをみていることに、慣れてしまっていたのかも。

こどもってみんなトトロが大好きで、あのふわふわにあこがれるのだと。
トトロの胸に私も埋もれたいと!猫バスに一緒に乗りたいと!
しかし当たり前ながら、トトロを怖いって思うこともあるよなあと。
なんだかそのリアクションが新鮮で。

けど、きっと、息子が成長すれば、トトロの愛らしさも優しさもすべてひっくるめて大好きになってくれる気がします。何度見ても、新しい発見と感動があるのがトトロだよなあと。初めの印象が悪くても、気になる存在なのは間違いないもんね。


印象的なトトロデビューをみせてくれてありがとう。

その後、息子はトトロ自体は怖いくせに、「トトオ!」とよく言っています。怖いくせに。
「さんぽ」も口ずさんだりして。おかわりトトロも何回かしております。怖いくせに。


さつきとめいの場面にケラケラ笑っているのを見ると、
なんだか、あの二人にもう一人末っ子がいるならば、こんな風なのかなと思ったり。
しっかり者の長女と、おてんばな次女と、怖がりだけどお調子者の弟。
うん、親バカかもしれません。

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