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【保存版】YouTuber vs TikToker、正しい使い分けはコレ!

みなさん、ご無沙汰してます。RINGLIGHT編集部のえーかわです。
2021年も残すところあと1ヶ月、、、今年の動画マーケットを一言で表すなら、“短尺動画元年”と言えるのではないでしょうか?

マーケティング系メディアからの発信が多いというのがそのエビデンスでしょう。

一方、クライアント様との商談の場では、「YouTubeとTikTokって長尺と短尺っていう尺の違いはわかるけど、それぞれどう使い分ければいいの?」なんて質問をいただくことがかなり増えてきました。

そこでこのnoteでは、YouTubeとTikTokの特徴と比較、その使い分けをまとめたいと思います。

動画プラットフォームの王様・YouTubeとは?

YouTubeは動画プラットフォームの王様だと私は考えています。
その理由を見ていきましょう。

日本においてYouTubeは現在6,500万人以上のユーザーを抱える超巨大動画プラットフォーム。全世界では20億人を超えるとも言われています。
BitStarでインフルエンサーマーケティングに従事する僕から見るに、YouTubeを語る上で欠かせない特徴は大きく4つあります。

①圧倒的なユーザー数

冒頭でも話したように日本人の半分近くが見る動画プラットフォームはまさに動画の王様と言って差し支えないでしょう。リアルな肌感覚でも、TikTokを見たことがないという声はまだまだ頻繁に耳にしますが、YouTubeを見たことがないという人はおじいちゃんおばあちゃんを除いて会ったことがありません。
企業のマーケティングにおいても、なにか動画を制作しよう!という話になったとき、YouTubeを前提にして話が進んでいくことが多いのではないでしょうか。

こちらのデータでも認知率96.9%と圧倒的なのがわかりますね。

②動画コンテンツの幅の広さ

YouTubeは他のプラットフォームと比較して、秒数や縦横比などのスペック的な面はもちろん、映画やMV、スポーツ動画などのプロコンテンツからYouTuberのコンテンツ、一般のユーザーが投稿した何気ない動画、企業のコンテンツなど、ありとあらゆるジャンルの動画があります。
最近はNetflixのように公式が制作した『YouTube Originals』なども登場しています。

TwitterやInstagramなどほかのSNSも動画に注力しているとはいえ、動画プラットフォームといえばYouTubeと想起される理由はこの幅の広さにあるでしょう。


③クリエイターがマネタイズしやすい仕組み

YouTubeでは自身が公開した動画に広告を設定することが出来ます。
これがYouTuberをはじめとするコンテンツホルダーのマネタイズを支えています。他のSNSでは、有名になって企業から広告の仕事をもらったりすることで収益を得られますが、YouTubeにはGoogle AdSenseという仕組みがあり、彼らは動画をあげるだけでマネタイズができるのです。
よくテレビなどのメディアでYouTuberの収入が話題になりますが、あれだけの収入が得られるのはこの仕組みのおかげです。
マネタイズしやすいからコンテンツが集まる⇒コンテンツが集まるからユーザーが増える⇒ユーザーが増えるから広告が増える、広告が増えるからマネタイズしやすくなる⇒マネタイズしやすいから(最初に戻る)……といったエコシステムがYouTubeを支えているのです。

④ナショナルクライアントのニーズに応えられる動画広告メニュー

③と関連するのですが、YouTubeは広告のメニューが大手ナショナルクライアントのTVCMを使ったマーケティングを補完したり、代替するほどの力を持っていることも大きな特徴です。

こちらの記事によるとYouTube広告は
✅テレビ単体のリーチと比較して同レベルかそれ以上(1.1 〜 1.4 倍)のリーチを獲得
✅すべてのテストにおいて、テスト初日から YouTube のほうがテレビより早くリーチを獲得
とリーチのボリュームもスピードもテレビを超えていると伝えています。

また、テレビを超えるポイントとして、ターゲティングの設定や、フリークエンシーキャップ、各種計測などデジタルならではの機能も使えることがあげられます。

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動画プラットフォームのニューカマー・TikTokとは?

YouTubeを動画プラットフォームの王様とするならTikTokはニューカマーといったところでしょうか。

TikTokは2021年現在、全世界で10億人のユーザーを抱えるプラットフォームです。

一方、日本のMAUは正確なものが公表されておらず、2019年の段階で950万というデータがあります。
とはいえ、Appstoreのランキング上位に掲載され続けていることから、この2年間で大きく成長していることが予想されます。

さて、理解を深めるために、TikTokも同様に4つの特徴をあげてみましょう。

①注目を集めやすい縦型動画
なんといってもTikTokの一番の特徴は縦型の動画フォーマット!
TikTokは自らこれを全集中(=フルアテンション)で見られていると語っています。

音声ONは他のプラットフォームの1.6倍、全画面視聴は1.62倍、一方「ながら視聴」は半分にとどまり、ユーザーが主体的に見ていることが示されています。

②思わず滞在時間が長くなるUI/UX
「滞在時間の長さ」もTikTokを語るうえで外せない特徴です。1つ1つの動画は60秒以内(2021年の7月に3分へ拡大)が基本となっているのですが、この視聴のハードルの低さ、次の動画への移行のスムーズさ、自身の視聴傾向にあわせたおすすめフィードの楽しさなどの要素により、思わず長居してしまうサービス設計になっています。

※海外の情報です

たびたびSNS疲れが話題になりますが、長尺のコンテンツに疲れたユーザーが何気なくのめり込んでしまう、そんなプラットフォームだと言えるでしょう。

③誰でも投稿をしやすい仕組み
TikTokはそのアプリ単体で動画を作ることが簡単なのも重要な特徴です。
楽曲を選ぶ、エフェクトといった基本的な要素はもちろん、おもしろいなと思った動画の使用フィルターをタップすることで、すぐに他のユーザーの見本を探せてそのまま動画を試せるのは大きな強みになっています。
CapCutといわれる動画編集アプリをプラットフォームが自ら提供していることも、TikTokが見るだけではない、誰でもクリエイターになれるプラットフォームを目指していることの現れでしょう。


④スターを生み出すおすすめフィード

②でもすこし言及しましたが、TikTokのトップページにあたる”おすすめ”は独自のアルゴリズムでフォローしているTikToker以外のコンテンツも表示されます。
多くの人のおすすめにのることで一気にバズることがTikTokの大きな特徴です。このあとのYouTubeとの比較の際でも取り上げますが、YouTubeはすでに成熟期に入っていて、いまからいきなりトップYouTuberになることは難しいです。一方、TikTokはある日急に動画がバズっていままで無名だった人がインフルエンサーになるそんなプラットフォームだといえます。

こんな象徴的データも出ています。

インフルエンサーパワーランキングの2020総括、新規開設チャンネル登録者数ランキングによると、「Junya.じゅんや」というチャンネルが1位となっています。これはおもしろ動画をアップするTikTokerが2020年の9月に開設したチャンネルです。
一方、2位以下はほとんど芸能人のチャンネルとなっています。現在YouTubeで急激にチャンネル登録者数を伸ばす人の大半は「すでに有名人」ですが、TikTokで人気を集めたクリエイターであれば、YouTubeでも一気に上位に来ることができるのです。

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動画アプリとしてはもちろん、新しいインフルエンサーを生み出すと言う意味でもニューカマーといえます。


YouTuberとTikTokerの使い分け

ここまで来るのに少々時間がかかってしまいましたが、それぞれどんなシチュエーションでマーケティングに活用すべきなのでしょうか?

まず、YouTuberに関しては前段で紹介したように、プラットフォームのエコシステムにより長尺の動画をしっかり作ってしっかり見せる土俵が出来ています。
YouTuberはその強みを活かして、”信頼性を活かした深いコミュニケーション”が得意だと言えるでしょう。

YouTuberのマーケティング活用ポイント:信頼性を使った深いコミュニケーション

YouTuberの活用は彼らが持つ高い信頼性とコミュニケーションの深さがキーワードとなります。
3つのポイントを紹介していきます。


①インフルエンサーの信頼感を活かして長尺コンテンツを見せられる

美容系YouTuberの水越みさとさんとmsh社のタイアップ動画

商品をしっかり紹介しているのですが、なんとその尺は16分!
コメント欄には「すぐにマツキヨに駆け込んだ」や「丁寧でわかりやすい」というようにしっかりと商品にフォーカスがあたったコメントが溢れています。

②若年層の認知度が高く、マスマーケティングとの連携が可能
YouTuberは若年層にとってのヒーロー的な存在で、TikTokerと比較して、しっかりと顔が売れている方が現段階では多いと言えます。

マイナビさんでは定期的にYouTuberのランキング記事が掲載されています。

また、その認知度の高さやヒーロー性を活かして、マスマーケティングで使われることも増えてきました。

このnoteを書いているタイミングでは、ターミナル駅に行くとヒカキン&はじめしゃちょーの出前館の交通広告でジャックされています。


③長期的に参照されるコンテンツを作ることができる
YouTubeはファンに届くだけではなく、検索で比較検討中のユーザーの参考になることもあります。

この調査では残念ながら検索の流入かどうかはわかりませんが、最も購入動機につながるSNSとしてYouTubeがあげられており、「商品の使用方法や効果がわかりやすかった」「操作や使用感がわかりやすい」などのコメントがYouTubeに寄せられています。

このコメントから推測すると、ガジェット系のアイテムなど隅々まで商品の様子がみてかくような商品は検索での流入が多いと思われます。


TikTokerのマーケティング活用ポイント:突破力を生み出す施策設計

TikToker起用は突破力をいかにして生み出すかが鍵となります。
こちらは3つの要素に分けて紹介していきます。

①顕在化していない層を一気に購買まで持っていくことができる
TikTokerは短い時間に要素が詰まった短尺クリエイティブを作ることを得意としています。この短尺により、TikTokerは購買ファネルの興味から購買を一気に突破することが可能です。

TikTok for Businessではこの消費行動を「興味からズドン!」と表現しています。
ちなみに、BitStar所属のかぽちゃんはわかりやすくテンポのいい動画でコスメの売上を爆増させることで注目を集めています。

@kapo_025

【夏おすすめ商品】これは本当におすすめです!🤭是非参考にして買ってみてね〜🤗#美容#ドライシャンプー

♬ Gee - Girls' Generation

※タイアップ動画ではありません

このような現象は「TikTok売れ」という言葉でメディアにも取り上げられることが増えてきています。


②フォロワー数以上に再生され、高い効果を発揮することがある
YouTubeではやや起きにくい現象ですが、TikTokなどのショート動画はおすすめフィードにより、インフルエンサーのフォロワー数を大きく超える再生を叩き出すことがあります。

弊社のデータかつYouTubeショートのデータで恐縮なのですが、トップインフルエンサーを起用する必要性は薄いと言えるでしょう。

また、複数のTikTokerを起用することで、起用したTikTokerのうち誰かが再生数が急増するといった分散投資的な施策も考えられるでしょう。

③他のインフルエンサーが真似することでムーブメントを作ることができる
3点目はTikTokのSNSとしての特徴でも取り上げた投稿しやすさに起因する「他のインフルエンサーが真似する」ことによるムーブメント発生です。

TikTokにはハッシュタグチャレンジという名称で、指定のハッシュタグがついた投稿を増やす広告メニューがあります。

これはまさにTikTokの拡散性を活かしたメニューで、見本動画を投稿しているTikTokerを他のTikTokerの真似を誘発することができます。
もちろんYouTuber同士でも真似することはないわけではありませんが、TikTokは真似しやすい設計になっていると言えるでしょう。

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ここまで紹介したように、YouTuberは信頼性を使ってファンを動かすこと、一方のTikTokerはクリエイティブや拡散により、多くのユーザーの興味を突破することに向いていると言えます。

一見すると似た動画のプラットフォームですが、この使い分けを意識しないとインフルエンサーの価値を最大化出来ないでしょう。

しっかりとプラットフォームとインフルエンサーの特性を活かす、これからのインフルエンサーマーケティングはフォロワー数だけで起用せずに戦略的に実行が求められるのだと思います。



おまけ

「YouTubeショート」というTikTokに限りなく仕様が近い短尺動画がYouTubeでも今年リリースされています。まだ、各機能がTikTokに対して弱く、ベータ版感が強いですが、この「YouTubeショート」がパワーを持ってくるとまた、YouTubeとTikTokの使い分けが変わってくるかもしれません。
今後も動きを追っていきたいと思います。




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BitStarマーケティングソリューション本部・永川
y.eikawa@bitstar.tokyo



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