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耳と目に痛い講評 身にしよう here we go

【文字数:約1,500文字】

 先日に「創作大賞2023」の最終結果が発表された。

 私は投稿したものすべて全滅の惨憺たる有様で、ベストレビュアー賞は狙えるんじゃないかと根拠なく思っていたから、多少なりとも落ちこんでいたりする。

 もちろん落ちたものは仕方がないので、何かしら得られるものはないだろうかと発表ページを眺めていたら、イラストストーリー部門に協賛した「JUMP j BOOKS」からのコメントに次のような文言があった。

うまくお題イラストを生かせておらず「自分が元々書きたかった物語に、お題の場面を無理に付け加えた」ように見えてしまう作品も散見された。

 めちゃくちゃ辛辣かつ的確で、選者の方の「ああん?」という憤りが伝わってくるような。

 いくつか他の人の作品を読んでみたけれど、たしかに指摘されている通りの🤔な作品を見かけた。

 お題イラストがある、というのはメリットデメリット両面があるし、2次創作の頭で考えるとイラストの場面を「作る」という書き方になる。

 それを不自然なく表現できるのが筆力ある作家だろうから、まだまだ私はその域に達していないということだ。


 私の投稿作『OFF / SHOT』はイラストを見て、トリガーに指かけてるけど大丈夫なのか、という疑問から考えた作品だ。

 時間がなさすぎて規定の2万字をどうにか満たすしかなく、寄せられた感想には「語りの部分が分かりにくい」との指摘があった。

 とはいえ、自分なりに書きたいものは形にできて満足できたし、受賞作を書いたのはどんな方だろうと見に行ったら、すでに何作か世に出している小説家の方だった。

 そりゃ上手いじゃろと納得する一方で、エネルギーを割ける余裕があるのはどうなのだろうと、余計なお世話だと分かりつつ心配になってしまった。

 賞を取った人が受賞作の完結、もしくは打ち切りと共に消えたりする世界だから、今回の受賞は本当に嬉しかったのではと思う。


 ずいぶん前、投稿された作品すべてに講評が付くという公募があって、試しに投稿したらメタメタにされて痛い目にあった。

 読んだときは頭に血が上ったけれど、アンガーコントロールで時間を空けて再読すると、たしかにそうやな、と納得することができた。

 それに「文章のテンポは良い」とか、ちょっとだけ褒めてもらえるツンデレなのは嬉しかったし、今もこうして書くことは続けているわけで。

 ただの文句ならnot for meだろgo backと返すにせよ、至らない部分を指摘してもらえるのは糧になる。

 もちろん「講評してくれ!」と頼まれない限り、あれこれ書く労力がもったいないし経験上、コメントや感想でそれをすると高確率でブロックされる。

 それこそnot for meだったらgo backしろって感じなんだろうなぁ。


 ついでにイラストストーリー部門の投稿作で、2次創作まで書いてしまった作品のリンクを貼る。

 とても好みの作風というか文体で、私自身が「これってどうなの?」を作品に入れ込みたい人間だから、とある回について拳を握ったと書いておく。

 それでなくても登場人物が良い感じにフマジメで、ラストも納得したからこそ2次創作を書きたくなったのかなと。

 かつてはレビューと称した2次創作を投げつけていた人間なもので、その頃を思い出しながら楽しく書けた。

 大多数には評価されなくても、私は私の「好き」を形にする。

 ものすごく雑なイメージとして作家というか創作者の心根は、だいたいそんなものではなかろうか。

 自己満足で終わらず売れて評価される作品に仕上げられるのが、いわゆるプロと呼ばれるものなのだろうし、可能ならそうありたいと願っている。

 とりあえず今は目の前のものを形にするのが、いま私のできることだ。

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