きっかけがあれば、好きになれる。
きっかけひとつで、無関心だったことが急に特別に思えることがある。
このごろ、2歳の娘といっしょに「セーラームーン」を少しずつ観ている。リメイクされた「Crystal」も好きで観ていたけれど、せっかくAmazonプライム・ビデオで観られるのだからと旧作も観てみることにしたのだった。
はじめはセーラームーンの変身シーンとオープニング曲にしか興味がなく、敵の妖魔や四天王が出てくると「こわい」と言っていた娘。
だから、私がちょっと疲れて休憩したいとき、自分がぼうっと眺めるために流すようにしていた。娘がひとり遊びをしているタイミングを選んでひっそり観ていたのだけれど、私がソファに座り込むとすばやく察知し、「キティ(が観たい)!」と無理やりテレビを消されてしまうことさえあった。
でも、今、5戦士の画像を見せて、好きなキャラクターがいるか聞いてみると、娘は迷わずセーラームーンを指さすようになった。
きっかけは、トイレットペーパーの芯で作った「ムーンスティック」。
トイレットペーパーの芯を切り、細く巻き直して、ピンク色の折り紙を巻き付けてはる。そこに、月の形に切った黄色の紙や、飾りの紙を貼りつけただけの、簡易的なもの。用意したときの気力的に、ディテールにはこだわれなかった。
この中に、娘の思いつきで、色とりどりのビーズが詰められ、振るとシャカシャカ音が鳴る仕様になっている。
アイテムを作ってあげたら、敵に攻撃するシーンになるとこのスティックを持ってきて、動きをまねするようになった。
「ムーンヒーリングエスカレーション!」という台詞を言えないながらも、同じようなアクセントで「むぅううううっ!やあああああ!」と叫ぶ。
(※なお、そのたびに私は「ギャーーーー」と言わなければいけない)
「楽しい」と思うようになったら、興味が出てきたのか、いっしょにアニメを観てくれるようになったのだった。
もし自分が無関心な何かをやらなければいけないとき。娘にとってのムーンスティックのように、なにか「きっかけ」を考えてみたら、好きになれるのかもしれない。
とはいえ、この「きっかけ探し」がむずかしいのだけれど。
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