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懐かしの文学〜ハリーポッターと過ごした学生時代〜

この夏、私はあることを試みた。
ハリーポッターと過ごした学生時代の気持ちに戻ってみたい。
今年は20年ぶり懐かしの文学に没頭する夏休みにするぞー!と。

実家から昔集めたハリーポッターシリーズの原作とDVDをかき集め、
時間の限りハリーたちの世界に没頭しようと決めた。
老化防止と何かわくわくすることをしたくて思いついたのだが、
我ながら「こんなに素敵な夏は二度とこないだろう」と思うと
夏休み前から期待に胸が膨らんだ。

私の小学校、中学校の大切な思い出を遡ると、「ハリーポッター」という用語は外せない。
私が小学校4年生(たしか2001年)のとき、
一躍大ブームとなった『ハリーポッターと賢者の石』の映画、
そして続々と続いた松岡佑子さんによる翻訳小説シリーズと映画たち。
田舎の小学校・中学校に通う私や友人たちにとって、
通学路の往復時間はひたすらハリーポッターの話題で埋め尽くされ、
記憶にある限り、唯一の暇つぶしだった。
「私、ダニエル・ラドクリフと結婚したい」と言い出す友人
「私、映画4回見た」と自慢する子
休み時間、小説のオチを言おうとして喧嘩になる友人たち
朝の読書タイムでは数人がハリーポッターを読んでいた
私に関してはロンやハーマイオニー、ドラコ・マルフォイの
個性ある話し方がとにかく大好きだった。
映画の1シーンをそっくりそのまま暗唱してマネできたことで、
一つの芸のように扱われていた。それも楽しかった。

今年の夏はまた日本語訳から始めようと決意した。
松岡佑子さんのあとがきに涙した中学時代を思い出すから。
そして、英語版を読んでみたい好奇心もあるけれど、
昔から好きなシーンが同じように好きかどうか、とか
昔は気づかなかったシーンの重みが今は感動するかも、とか
昔のまま日本語訳を通して感じたいという想いがあったから。

今、4巻『ハリーポッターと炎のゴブレット』を読み終えた。
実は夏休み9日目。あと3日で夢のような休暇は終わってしまう。
それもそのはず。予定にはなかったのに気付いたら、
「小説を読んだら映画を見る」というオペレーションを
始めてしまっていた。

でもそれでもいいんだ。
昼間は何かとやることがあって普段なら何もせず寝てしまうような1日が
昔のように次の日のことを心配せず寝る間を惜しんで読書できる。
そういう時間が大人になってももらえていることがありがたいと思う。

本当は『ハリーポッターと炎のゴブレット』の感想や
松岡佑子さんの翻訳・あとがきに感動した部分を書きたかったけれど、
思った通り、ありすぎて逆に出てこない…!
そしてなによりも、先が気になってすぐ次にいきたい!!

ただ一つ、炎のゴブレットの巻で一息をついた理由は、
私の密かなお気に入りがシリウス・ブラックだからとだけ残しておきたい。
また後日あらためてハリーポッターの世界について
できればそれぞれの巻について感想を残していきたいと思う。

『ハリーポッターと不死鳥の騎士団』
いよいよ中学生のとき、もっとも感情が揺さぶられた回が始まる…。
ああ、ハリーポッターの伏線の描き方も、
笑い、感動、悲しみ、憎しみ、温かみ、
全部が今でも好きなままだった。
最後に、4巻を読み終えてもっとも私の気持ちを代弁してくれた
訳者松岡佑子さんのあとがきをごく一部引用させていただきたい。

ハリーの大人びた悲しみ、ロンの子供っぽい怒り、ハーマイオニーの賢い温かさ。一人ひとりの感情が伝わってくる。

『ハリーポッターと炎のゴブレット』静山社 あとがき

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