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依存のサイクル

人は、自分で自分を好きになるのは、
基本的に難しいのだそうです。

自分の好きなことをすることで、
自分の機嫌を取る。
そうして、嫌いにならないようにする。

そんな風にできているようです。

この、「自分の機嫌を自分で取る」が
上手く出来ない状態こそが
依存に陥りやすい原因なのです。

依存、というと。
タバコとかお酒とか、ギャンブルとか、
とにかくハマりやすいものに
ずぶずぶと浸かってしまうイメージがあります。

こういうものも皆、それにハマっているうちは
心地が良い(つまりはアドレナリンが出て
快感を得ている)から、依存してしまうのです。

なので、悪いものばかりでなく
ゲームや漫画、SNSなど症状として
認識されていなくても
我々が依存しているものは多いと思います。

そして、依存とは人間関係の善し悪しにも
大きく関わってきます。

イメージしてほしいのが、人に悪意をぶつける人。
こう、理不尽なクレームをしてくるお客さんとかですね。

ああいう人は、自分の不機嫌をぶつけることが
心地よくなってしまっている人たちです。

自分の機嫌は、自分で取るものだと知らない人なのです。
そのことを学ばずに年を重ねて、
身近な人に不機嫌をぶつけてしまう。
そうして自分の機嫌を取ってもらおうとするのです。

そんな理不尽をぶつけられる身近な人たちは
たまったものではありませんよね。
当然、距離を置いたり適当にあしらって、
機嫌を取ってあげようなんて思ったりしません。
だからだんだんと、近くにいる他人にまで
ぶつけてくるのです。

見ず知らずの人からの理不尽は、
こういうのも原因なのでしょう。

残念ながらこの理不尽は、本当に理不尽で、
しかも解決が難しいです。
相手は「私の不機嫌をなんとかしろ!」と言ってるようなものです。
でもその不機嫌は、相手を攻撃して自分の理を得ようとしたり
相手を傷つけてようやく満足するものですから、とても対応なんてできません。

でも、言っている本人は理不尽だなんて
思っていません。

なんなら「なんで私の機嫌をとらないんだ!」と
さらにイライラを加速させます。

自分の機嫌を自分で取る、ということを
知らないのですから。

これが「依存」です。
こうなってくると、クレーマーとして対応したり
お店なら出禁になったりするでしょう。
社会ならそうです。

けれど、その一歩手前の「身近な人」相手なら
どうでしょうか。

例えば恋人が、マメに連絡を返してくれない。
返事をくれないことに不機嫌になって、
「なんで返事してくれないの?」と
催促をしてしまう。

自分の機嫌を取ってくれないことを、
愛してくれていない、と勝手に考えて
その不機嫌を相手にぶつける悪循環に
陥ってしまう。
これはもう、依存です。

親しい相手に期待をするのは、ごく自然なことです。
けれどそれが、相手にとって負担ではないかと
考えられるかどうかは大事なラインになります。

依存が問題になってくるのは、寄りかかる相手が
一人、もしくは少数なせいでもあります。

AがだめならBにしよう、といった風に
次の一手が考えられると心に余裕ができます。
色んな心の拠り所を作ることで、依存の悪循環は
軽減することが出来ます。

また、自分の考え方を変えたりするなど
「精神的な自立」を意識することも
よりよい関係を築くのに不可欠でしょう。

もう付き合ってられない、と縁を切られたり
距離を取られるその前に気づき、
健全な人間関係を築きたいものです。

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