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Vol.5.12 スクランブルエッグに思いを馳せて

ホテルのスクランブルエッグはどうしてあんなに美味しいのだろう。

私は旅先で宿泊したホテルの朝食ビュッフェで必ずといっていいほどスクランブルエッグに手を伸ばす。

家で作るとパサパサで焦げ目がついちゃうのに、ホテルのスクランブルエッグはどうしてあんなにみずみずしくてふわとろなんだろう。

ケチャップをかけると卵の甘みとケチャップの酸味が合わさってさらなる旨味を引き出してくれる。

これがプロのシェフの腕なのだろうか。

ホテルのスクランブルエッグのレシピを検索してみると、どうもバターに秘訣があるようだ。

作ってみようかと重たい腰を上げようとするも、思いとどまる。

いや違う。

あれは自分で作るからいいのではない。

ホテルで食べるからいいのだ。

朝からガヤガヤとした朝食会場でどんな料理があるのかわくわくしながら、食べたいものを好きなだけ取れるあの空間で食べるスクランブルエッグがなにより美味しいのだ。

それにたまには誰かに作ってもらったものを食べたいではないか。


だから決して、作るのが面倒だからやらないのではない。

決して…( ;¬_¬)


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