【読書メモ】波頭亮『成熟日本への進路』17
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読書メモ
II 経済政策の転換
四 この国のかたち:社会保障と市場メカニズムの両立
北欧諸国:世界最高水準の国民負担率(66%~70%)
→そうでありながら、高い経済成長を達成デンマーク
→国民の幸福度に関する二つの調査でともに1位になった国
→主観的にも客観的にも、世界一幸福な国調査①:あなたはどれくらい幸せですか?
調査②:健康、GDP、教育、景観など、社会の豊かさや国民の幸福感に寄与すると考えられる様々な項目のデータを集計したもの(世界幸福度ランキング2006)
幸福感の理由
手厚い社会保障制度、国家レベルの教育投資
→高付加価値型の経済を実現市場メカニズムの徹底的な尊重
アメリカ(先進国中最低の国民負担率)とデンマークの二つの共通点
教育への投資が世界トップ水準
国家全体で投入される教育費の GDP に対する割合は、アメリカが7.4%(世界第2位)、デンマークが7.3%(世界第3位)
労働者を解雇しやすい
Employment Outlook (OECD)
企業が労働者を解雇する難易度を評価した調査
→アメリカ0.23、デンマーク0.64(ドイツ1.19、フランス1.08、日本0.85)
感想
高福祉のデンマークが解雇しやすい国であることは意外でしたが、国家が国民生活の保障を実現し、企業が市場メカニズムに基づいて利益を出すという役割分担がきちんとできているとも理解できました。果たすべき役割がシンプルであるからこそ、目標達成とそこに至るまでのタスクが明確になり、よい結果を生み出すのだと思います。
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