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Reborn Art Festival2021-22 後期を通して知れた芸術祭

先日終了をした Reborn Art Festival 2021-22 後期 の情報を添付しておきます!

昨年に引き続き、今年は運営に近い距離感で本業の傍、ガッツリ1ヶ月間関わらせていただきました。

昨年のボランティアでの数日間とは全く違った発見や見方ができた今会期だったように思います。
お世話になった皆さんへの感謝と、このフェスティバルを少しでも知っていただけたらと思い、今回もイベントレポートを書きました!

▼昨年書いたNOTE



Reborn Art Festivalの開催される意味

B8 保良さん 「ディス グラウンド イズ スティル アライブ」


Reborn Art Festival 2022 後期の掲げるコンセプトは、前期同様「利他と流動性」です。

これは今のご時世において大事なキーワードとなってきた「利他」と、それによって新たなイノベーションや変化を生み出そうとしている世の中を「流動」という言葉で表したもの。

そんなテーマからもあるように新しい利他の形を3つの手段「アート」「食」「音楽」から表したのがこのフェスティバルです。

Reborn Art Festival は、他の芸術祭と違う点が何点かあります。
その中でも、「復興」を主軸に作品を展開しているためか、どこか統一性があり、震災の歴史を紡いでいることが実際に周ってみてわかります。

復興支援とは??

B1 雨宮さんの作品 「石巻13分」の場所である日和山

今回の会期中、何回か「復興支援」と言う言葉に対して色々な疑問が湧いてきました。
今までは、単純に「復興支援の一貫のフェスティバル」だと捉えていたこのイベントでしたが、しっかりと解像度高く見てみるとそうでもないのかもしれない点がありました。


驚くことに東日本大震災からは早くも11年もの月日が経っています。
昨年のNOTEでも書きましたが、僕の知っている石巻のイメージとは全く違う新たなニュータウンのような街並みが現在広がっています。

その中で、段々と石巻という地域も変わろうとしていることがヒシヒシと、この1ヶ月間短期移住をして感じられました。

新しい街並み、新しい人、新しい体験、モノ、、、

昨年と比べても確実にアップデートされていっているし、変化をしていました。

カフェ & コミュニティースペース 「IRORI」

僕が考えるこのフェスティバルが伝えたい「復興支援」とは、
クリエイティビティーの多様化であり、衰えたものを再生するだけでなく、新しい未来を創っているのだと思いました。


「復興」とは「災害によって衰えた被災者および被災地が再生すること」で ある。 「復興」は必ずしも「災害前より良くなる」ことではなく、この言葉の 字義に忠実に、「一度衰えたものが、再び盛んになること」である。


「復興」とは「災害によって衰えた被災者および被災地が再生すること」で ある。 「復興」は必ずしも「災害前より良くなる」ことではなく、この言葉の 字義に忠実に、「一度衰えたものが、再び盛んになること」である。 こうした 観点から、「くらし」と「すまい」の復興、「まち」と「むら」の復興のために 何が必要かを指摘する。

「復興」とは何か - COREhttps://core.ac.uk

本来の復興という言葉の通り、衰えたものを元通りにするだけではもうありません。
新しい提案を芸術祭という手段を通して、伝えているような気がしました。


面白いことをやっている地域には面白い人が集まる

これは、地域の方々とお話していると出てくる話題の一つだったように思います。
先ほど紹介した「復興」に関心があるということは、0を1にしたい人が多い傾向にあると思います。
つまり、クリエイティビティーが活発な環境であります。

新しいことへ挑戦しやすい環境とも捉えることができます!

何か挑戦したいことに対して、話を真剣に聞いてくれ、それに詳しい人を教えてくれ、集う場所に趣き、新たな化学反応が起こる。
このような循環が勝手に起こっているような場所だと僕は思います。

A2 笹岡さん 「パンジー」


芸術祭の可能性

今や芸術祭は、全国でも増えてきており、代表的な芸術祭で言うと、新潟で開催されている大地の芸術祭や、瀬戸内海を舞台とした瀬戸内国際芸術祭などがある。

こういった芸術祭は、他のフェスティバルとは少し違い、会期期間がとにかく長いのが特徴。
アートの制作期間から含めると丸2ヶ月弱近くや、もっと長い場合もあります。

ここで、疑問に感じたのはマネタイズ方法でした。
しかし、実際に聞いた話では、助成金、補助金など地方にはたくさんお金の援助があるそうです。そのため、大体毎年開催されている芸術祭は、黒字で終わるそう。

そのため、アイデア次第では地元静岡でも十分に開催ができそうな予感がしました。笑


それぞれによって色の違う芸術祭ですが、Reborn Art Festivalは、「食」に力を入れているイメージがありました。

地元の食材を活用した「エイの唐揚げ定食」

今会期では、牡鹿半島の荻浜地域で会期期間中だけオープンする
「はまさいさい」や「リボーンダイニング」といった、本格的なシェフが料理を振る舞うスタイルや、地元の新鮮な食材をフル活用したメニューなど試行錯誤がたくさんありました。

D1 藤本さん 「Cloud pavilion」と はまさいさい

中でも1万円以上する「食」×「アート」×「音楽」が全て融合する正にReborn Artを感じられるこのイベントは、印象に残っています。

【セッションダイニング #4】9/10・11 小林寛司「Villa AiDA」(和歌山)× 音楽家 小林武史 〈食と音楽のケミストリー〉

牡鹿半島の雄大な自然の中、名和晃平の彫刻作品「White Deer(Oshika)」のすぐ横にテラス席を設け、本格的なコース料理と共に、小林武史さんの音楽を嗜むという贅沢な時間。

これは、お客として次回会った時は是非とも参加したいと思いました!!!


クリエイティブで地域活性化

D1 名和さん 「White Deer (Oshika)」

これは、これから僕がやっていきたいことです。

今回、このタイトルを最後に持ってきたのには理由があります。
それは、ちょうど会期最後週に差し掛かった時に起こった、台風15号における静岡の災害についてです。

僕の地元である静岡で実家のある地域は、近くの大きな川が氾濫し、床上浸水や断水の被害に遭いました。

親から災害の状況がわかる写真が送られてきましたが、そこはもう被災地域そのものでした。

すぐにでも飛んでいきたい所でしたが、正直今の自分で現地できることはなんなのか考えましたが、わかりませんでした。

むしろ返って、邪魔にさえなってしまう可能性もあると考え、今回については遠方からもできることとして、飲料水や生活用水用の飲み物を買って送ったり、情報提供をしたりなどをしました。

実際に、Reborn Art Festivalで復興ボランティリティーの精神も持ちながら仕事をしていた分、今自分の生まれ育った環境で、そのような助けを求められている環境に出くわした時に、力に全然なれなかったことにすごくモヤモヤとした気持ちが溢れました。

自分がやっていこうとしている「クリエイティブで地方の活性化」とは一体なんなのか?

改めて、問い直す良い機会になった気がします。

リボーンのような芸術祭やイベントなのか、、
クリエイター的な観点でのクリエイティングな手助けなのか、、

リボーンの余韻に浸かりながら、少しずつ進むべき方向に進んでいけるように頑張りたいと思います。


最後に

石巻で出会った皆さん、本当にありがとうございました!!
もう一つの地元になりつつある、この街が大好きです。

今年も素敵な思い出をありがとうございました!
それでは。

B10 SIDE CORE からのサンセット

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