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なんで熱海まで来て焼肉を食べてるんだろう~東京発あたみメシ~

東京在住、ときどき熱海の弱二拠点生活を送っているRIKOmaniaが、東京からでも食べに駆けつけて欲しい、いま気になる熱海メシをご紹介します。

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**「なんで熱海まで来て焼肉を食べてるんだろう」

連れて来た友人はみんなそう言う、満面の笑みで。**

 熱海駅前の仲見世通り商店街を抜けてすぐにある、焼肉「我旬」。
 一瞬「仮設か?」と思うような店構えだが、ここが何しろ美味しい。しかも良心的なお値段。それもそのはず、焼肉屋の階下には、業務用の精肉店「熱海フードセンター」があるのだ。熱海に数ある旅館、ホテル、飲食店…様々なニーズに応えつづけてきた創業70年を越える肉の専門店である。
 たまに精肉担当のおじさんが店に顔を出して、「ハラミ足りてる?もうちょっと切る?」なんて声をかける。切り置きではなく、つどカットされて間もない肉が出されているわけだ。

 ここの焼台はガスロースターなのだけど、その上にコースターサイズの溶岩プレートがのせられている。これが肉好きには堪らない。厚めの肉をじっくり寝かせられるのだ。さらにこの店でお気に入りなのが、自家製のレモン塩。実は熱海は日本のレモンの発祥の地! 最近では無農薬の国産レモンとして熱海レモンの人気も急上昇だとか。皮も種も苦味も入った無骨な自家製の塩レモンが、肉だけでなくハイボールに入れても美味しい。ぜひ塩漬けされた厚切りの豚をサッと炙って溶岩プレートでじっくり寝かせ焼いたところに、自家製塩レモンをべたっとのせて食べて欲しい。

 焼肉には白米!という方は、わさび丼をお忘れなく。わさびといっても、白米にゴソッとのせられているのは肉にピッタリの「やまわさび」。さらに鰹節と、隠し味にオリーブオイルが少々。それを豪快に混ぜたら、世にも恐ろしい焼肉が無限に食べられる白米の完成だ。

 書いていると、熱海の夏が恋しくなる。海でめいっぱい遊んでお腹がぺこぺこになったところで、みんなで煙にまみれながら食べた我旬の焼肉。小学生時代の夏休みを思い出すみたいに、胸がきゅんきゅんする。

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※2018年12月に友人が熱海周辺を紹介する素敵な雑誌『Hygge あたみらへん』を創刊しました。この文章はそちらへ寄稿したものを、友人の許可を得て掲載したものです。(東京在住ですが熱海にもおうちがあるので、隙あらば美味しいものと温泉&海を求めて熱海へ通っております)

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