コン・フジカキ

立教大学報道クラブ碩路に所属し、学んだことを記事にする活動を行っています。主にフィール…

コン・フジカキ

立教大学報道クラブ碩路に所属し、学んだことを記事にする活動を行っています。主にフィールドワークの学習結果を不定期で投稿いたします。

マガジン

  • 自然・応用科学報道部

    • 6本

    物理/化学/天文/地学/生物/工学/農学/医学etc.(*数学,IT,スポーツも含む)

  • 人文科学報道部①

    • 8本

    哲学/言語/文化人類学/歴史/地理etc.

  • 碩路 《活動のご紹介》

    • 3本
  • 社会科学報道部

    • 2本

    政治/経済/法律/経営/社会学/地域社会/国際社会/心理学/教育etc.

  • 人文科学報道部②

    • 5本

    文学/美術/音楽/総合芸術etc.

最近の記事

サハラ砂漠の野生ラクダ

 パウロ・コエーリョ原作の小説「アルケミスト」はサハラ砂漠を舞台に少年がエジプトを目指す旅物語です。少年は旅の途中、キャラバンと共に砂漠を横断しようと試みます。そこで存在感を表すのがラクダです。あらすじに惹かれ何気なく読んでみた一冊ですが、読み終えて一つの疑問が頭に浮かびました。 「野生のラクダって、いるのだろうか。サハラ砂漠に。」 サハラ砂漠は東はエジプト、西はモーリタニアまで広がり大陸を横断する世界最大の砂漠です。 ラクダは家畜動物というイメージがありますが、この

    • 東京下町散歩 葛飾・柴又 本篇

       午後2時頃に柴又駅に到着し、本文の順番に散策しました。到着するまでは、映画「男はつらいよ」に見られたような下町風情は、もう僅かしか残されていないと思っていましたが、いざ着くと確かに映画で見た町の趣がありました。駅前から帝釈天までの間は寅さんにまつわる看板や広告で溢れ、寅さんがいつ帰って来てもいいように残された町という印象を受けました。 柴又駅  1912年開業の京成金町線、柴又駅ですが、それ以前は人力列車が運行しており、5,6人乗りの客車を後ろから人が押して動いていまし

      • 東京下町散歩 葛飾・柴又 導入篇

        はじめに (活動報告)  先日、立教大学探検部さん主催の座談会に参加しました。他大学の探検部さんもいらして色々と熱く語り合いました。  中でも印象に残ったのは昆虫食の実践として食した参加者さん自作のタガメ入りアイスクリームです。アイスはすぐに口の中で溶けてしまうので、タガメだけ舌に残るという事態になりパニックになりました…。 今でも覚えているのですが、刺激臭と共にしょっぱいとも言える、甘いとも言える味覚の源のような味が舌を襲いました。思わず苦悶の表情を浮かべてしまいまし

        • 活動失敗談

           結成してから一年半が経つ立教報道クラブ碩路ですが、振り返れば様々な活動に挑戦し、失敗も経験してきました。今回は活動の中で起きた印象的な失敗をまとめます。 ① 東京湾シャチ探し&釣り(2022年秋)  東京湾にも時折シャチがやって来ると知った部長は無謀にもシャチをカメラで撮影し、記事にすることを夢見ました。 しかし東京湾の広さを知らない部長は、お台場の淵に部員を呼び出し、釣りを始めました。 まさかシャチが釣れると考えていたわけではありません! 普段行わない釣りを通し

        サハラ砂漠の野生ラクダ

        マガジン

        • 自然・応用科学報道部
          6本
        • 人文科学報道部①
          8本
        • 碩路 《活動のご紹介》
          3本
        • 社会科学報道部
          2本
        • 人文科学報道部②
          5本

        記事

          11月の学園祭を振り返って

          学園祭でジャーナリズムを捉え直す 碩路の設立一年半が経つが、来年度は登録団体として活動は難しいと考える。部員の活動頻度の低下とともに団体としての存在理由を失ったからだ。私代表が皆をまとめられなかった反省もあるが、今回の学園祭を通してイデオロギーとしてのジャーナリズムを捉え直した時、それが抱える構造の問題が碩路の失速の原因の一つになったのではないかと考えた。学園祭は今まで制作してきた記事をパネルに掲示し、お客さんに読んでもらうという内容だった。 (1)ジャーナリズムの定義と私

          11月の学園祭を振り返って

          伊豆大島の自然と火山

           どうですか!この美しい風景。緑の大地に低い雲のかかる青空。手前には太平洋が広がっています。ここは東京都に属する伊豆大島です。この島は火山の噴火によりできた火山島で、近年も噴火を繰り返す三原山があります。今回、碩路の合宿として、伊豆大島を訪れ、三原山を中心に探索しました。三日間の調査により得た情報を基に、伊豆大島の自然と火山について紹介したいと思います。写真はすべて部員が現地で撮影したものです。ちなみに今回は部長ともう一名の部員、計二名による寂しい合宿(?)となりました…。今

          伊豆大島の自然と火山

          クメール・ルージュとその余波④(終)

           カンボジアが民主化して以降、国連をはじめとする他国の支援もあり、国土の復興・経済の発展が行われてきた。しかし、未だにカンボジアにはクメール・ルージュの傷痕が残っている。  最初に「国土」の問題から見ていく。カンボジア各地には大量の地雷が埋められていて、今日も撤去作業が行われている。終戦直後は大量の地雷源があったことで土地開発が遅れた。土地開発の遅れは経済基盤となる都市や工場の建設に影響した。全ての地雷を撤去するにはあと30年~80年かかると言われている。地雷に関してはシェ

          クメール・ルージュとその余波④(終)

          クメール・ルージュとその余波③

          キリング・フィールド  キリング・フィールドは1ヶ所ではなく、カンボジア中に数百ヶ所、点在している。いずれもクメール・ルージュによる虐殺と死体投棄の現場を意味する。私が訪れたキリング・フィールドはS21等で抱えきれなくなった大量の収容者が輸送され、虐殺され埋められた場所である。施設の正式名はチュンエク虐殺センター。かつては果樹園だった。キリング・フィールドとなってからは1日に300人もの人々が虐殺されることもあった。  上の写真のような穴が幾つもある。かつては5m程の深さ

          クメール・ルージュとその余波③

          クメール・ルージュとその余波②

          S21(トゥール・スレン)  そこは昔、高校の校舎として使われていたが、ポル・ポト政権下においては拷問と虐殺のための収容所となった場所である。プノンペン市内に位置し、元は高校である為か、敷地はそれほど広く感じない。下の図はS21を上から見た簡単な図である。四角い建物は校舎で、中央に吹き抜けの細長い小屋がある。人々は目隠しでトラックに乗せられ送られて来た。そして自らの処刑の誓約書にサインさせられた上、処刑された。処刑は鈍器による撲殺が中心で、その後、死を確実にするために首を切

          クメール・ルージュとその余波②

          クメール・ルージュとその余波①

           かつて「クメール・ルージュ」という勢力がカンボジアを支配した。クメール・ルージュは「赤色のクメール」という意味で、シハヌーク王政を打倒した親米のロン=ノル政権との戦争(カンボジア内戦)を経て、1975年~1979年の約4年間、ポル・ポトを長とする共産主義政権「民主カンプチア」として君臨した。  1975年4月、カンボジア内戦を制したクメール・ルージュは首都プノンペンに入城する。混乱する人々を鎮めようと、国教である仏教の第二位の高僧であったフーオッ・タット師は国営放送局に出

          クメール・ルージュとその余波①

          食べられる東京湾の魚たち・春夏秋冬

          春が旬の魚 メバル:春を告げる魚とも呼ばれるが、初秋までが食べ頃。 ウシノシタ:ヒラメのような格好。夜行性で、昼は砂の下に潜っている。 ウミタナゴ:生息場所によって体色が異なる。成魚になるまで群れで過ごす。 クロダイ:実は性転換魚。二歳で雌雄同体となり、成長するにつれ、雌と雄に分かれる。 アサリ:砂地の泥っぽい場所が好み。 ギンポ:初心者釣り人にウツボと間違えられることもあるらしい。 トビヌメリ:前面に突き出したような口が特徴。メゴチ類。 ムラサキウニ:名前の

          食べられる東京湾の魚たち・春夏秋冬

          世界の素粒子研究所

          (画像は日本科学未来館のバネル。以下に紹介する著名な研究所を示している。) 1.CERN(欧州原子核研究機構)  世界最大の素粒子研究所。15年をかけて世界最大の加速器「LHC(大型ハドロン衝突型加速器)」を完成させた。スイスとフランスの国境をまたいで周長27kmに及ぶ。2012年にLHCを用いた実験で新たな素粒子「ヒッグス粒子」が発見された。ヒッグス粒子がなければ我々を構成する素粒子は光速で運動を始める。世界各国の研究者が集まる素粒子研究のディズニーランド。現在、FCC

          世界の素粒子研究所

          故安倍晋三国葬義:会場周辺の散策

           2022年9月27日午後2時より日本武道館で故安倍晋三国葬義が行われた。数日前より会場周辺の首都高・一般道では交通規制が始まり、鉄道は平常通りの運転であったが、一部の駅ではコインロッカーの使用が禁止された。先の事件にて、警察の警護の不備が指摘されたこともあり、数ヵ月前に日本で行われたQuadの首脳会議の時よりも多くの警官が動員された。総勢約二万人に及んだという。 ①田安門前  午後1時20分頃、飯田橋駅から警察の警備の緩急を見るため、徒歩で武道館に向かった。武道館の田安

          故安倍晋三国葬義:会場周辺の散策

          俳人 種田山頭火を知る

           種田山頭火は1882年12月3日に現在の山口県防府(ほうふ)市に生まれた。本名は正一。「分け行っても分け行っても青い山」などの定型(五七五)に囚われない自由律俳句で有名な俳人である。実は山頭火は昭和の松尾芭蕉と呼ばれるほどの旅好きであった。今回、実際に山口県防府市を訪れて得た情報を基に山頭火の旅と彼の人生をまとめてみたいと思う。 1.山頭火が旅に出るまで  山頭火は地元で裕福な家系に産まれたが、彼が子供の頃に母親が井戸へ投身自殺をしたことが後の人生に暗い影を落とすことに

          俳人 種田山頭火を知る

          [豆知識]ツタとツルの違い

           この二語は似た言葉であるが、意味するものが異なる。ツタは漢字で「蔦」、ツルは「蔓」である。ツタとはブドウ科の落葉藤本(ツル植物・木本性)であり、言わばツタという植物の固有名詞。木本性(もくほんせい)とは草本性の対義語で、木質の茎がある植物を指す。ツタは梅雨から初夏にかけて緑色の花を咲かせる。秋になると葉が紅葉するのも特徴だ。ツルは何かに巻き付いたり、くっついたりしながら育つ植物全般・その茎を指す。例えばキュウリの茎もツルである。ツルは「鉱脈」という意味もある他、「金づる」と

          [豆知識]ツタとツルの違い