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現代の『うつ』増加理由① 変化のスピードが早い!?

2020年8月現在、コロナによる自粛規制の影響もあり、『コロナうつ』にかかる人が増えています。
あなたの周りでも、突然活動が制限されたことで心を病んでしまった人も多いのではないでしょうか?

ですが実はコロナによる自粛以前から、日本では16人に1人が『うつ』になっているという統計データが出ていました。
今日本では『うつ』という病気がかなりメジャーになっているんです!

このマガジンでは、著者が様々な本やメディアから情報収集した中で見つけた「『うつ』が現代に増えている理由」を紹介しています。
本日はその①番目「変化のスピードが早い!?」という理由をお話しします!


社会の変化スピードが早い??

突然ですが、あなたは企業の平均寿命をご存知でしょうか?
実は現代における企業の平均寿命は5年と言われています。
驚くほど短いですよねw

では過去と比較するとどうでしょうか?
アメリカでの調査結果になりますが、1940年代の企業の平均寿命は75年だったそうです。
驚くべき差ですよね。
もちろん、1940年に比べて起業する事が安易になっていると思うので、単純な比較はできないかもしれません。
ですが、現代は昔に比べて企業が入れ替わるスピードはとても早いことは事実のようです。

では企業が入れ替わるのが早いとはどういうことでしょうか?
それはニーズや生活様式の変化が早いととれるのではないでしょうか。
もしニーズや生活様式が変化しなければ、収益を上げる企業はそのまま長く収益を享受することができるはずです。
もちろん、ライバル企業の出現や資源の減少など、企業が衰退する要素は数多くありますが、基盤とするニーズや生活様式が変化しなければ、その衰退は緩やかなはずです。
ですが今日、目まぐるしく企業の入れ替わりが起きているということは、ニーズや生活様式が目まぐるしく変化しているからではないでしょうか。


このことからも分かるように、現代社会の変化スピードは過去とは比べ物にならないほど早くなっています。

ついこの間まで、労働とは出社して行うものだったのが、今では自宅でも出来る事が当たり前になっています。
ほんの数年で多くの人々は現金を持たなくなり、電話でレストランを予約することもなくなりました。

実はこのように「変化のスピード」が加速していることが、僕たちに多くのストレスを与えています。
僕は専門家ではないので、あくまで個人的な憶測ですが、その理由についてお話しできたらと思います。


人間は「変化」を嫌う生き物??

実は人間という生き物は『変化』に対してストレスを感じるように出来ている、というのをご存知でしょうか?
また別の機会にお話ししますが、この機能はホメオスタシスと言われ、人間の生存確率を上げるために必要な機能となっています。

どういうことか簡単に説明しましょう。
生き物として生存確率が上げることを考えると、未知のリスクが潜む新しい場所や行動よりも、毎日接している安全・安心が約束された場所や行動の方が都合が良いです。
つまり、生き物として変化を嫌うような仕組みが備わっていると、必然的に生存確率が上がるといえます。
その結果、人間は『変化』に対してストレスを感じるように進化しました。

毎朝歯磨きをしている人なら分かると思いますが、歯磨きを忘れて外出してしまった時、ものすごくソワソワしませんか?
その日はどこか気持ちが落ち着かず、何かが引っかかったような心持ちで過ごすことと思います。
また電車で出勤している人であれば、無意識に同じ車両に乗ったりしているのではないでしょうか?車での出勤であれば、なんの新鮮味もないのに毎日同じ道を使っていませんか??
そういった方は試しに普段と違う車両・道を利用してみてください。
おそらくどこかソワソワしてしまうはずです。

この不安感こそがホメオスタシスの効果です。
同じ車両・同じ道であれば、「遅刻するかもしれない」「迷うかもしれない」「変な人がいるかもしれない」といった様々なリスクを回避できます。なので普段と違う車両や道を使うといった変化を起こすと、ホメオスタシスの効果でストレスを感じるようにできているのです。


「変化」が早いと『うつ』になる??

ですが、そんな生物学的に都合の良かった進化とは裏腹に、僕たちの社会は驚くべきスピードでどんどん変化していきます。

やっと働き方に慣れた頃に、また新しい働き方が提唱され、新しいツールや仕組みが導入されます。
ようやく身の回りに安心できるものが揃ったと思うと、新しい仕組みが組み込まれた新しいツールが流行し始めたりします。
そうした新しい文化が一般的になると、周りとうまくやっていくために、本人に必要かどうかに関わらずツールや仕組みをアップデートしていかなければなりません。
チームメンバーがメールではなくチャットツールを使い始めたら、自分もチャットツールを使わないとチームメンバーが不便になります。
つまり、安心・安全に過ごすためには常に変わらなければならない時代になったのです。
現代を生きる僕たちは、常に「新しい変化 = ホメオスタシスによるストレス」を抱えて生きていかなければならないのです。


ほんの数年前まで、物理的な進化はあったものの生活スタイルを大きく変えるような変化はさほどありませんでした。
ところが、情報化社会の到来とネットワークを主体とした技術革新により、生活スタイルまで影響を与えるような仕組みの変化が頻繁に訪れるようなりました。
この社会変化と技術革新は、さらに変化(進化というべきでしょうか)のスピードを加速させ、世の中の変化に拍車をかけているのは言うまでもないでしょう。

こう考えると、ここ十数年で劇的に『うつ』の患者が増えたことも納得がいきますよね。
それまでの時代と違い、現代は変化によるストレスを持ち続けているような時代なのです。

うつの原因には様々なものがありますが、慢性的なストレスからなるもの・小さなストレスをトリガーに内因的なうつが表層化したものなど、ストレスが深く関係していることは確かです。
その事を考えると、変化というストレスを頻繁に受けている現代人に『うつ』を発症する人が多くなったのは、至って自然なことだと言えるのではないでしょうか。

つまり、現代人が心理的に弱いから『うつ』が増えているのではなく、単純に変化のスピードが早くなったために『うつ』になる機会(ストレス)が頻繁に訪れるから増えていると考えられます。

こう考えると、マガジンの1回目記事でも申し上げたように「本人が弱いから『うつ』になるのだ」というのは誤解だ、ということがお分かりいただけるのではないでしょうか?
上記で説明してきたことから分かるように、むしろこういった変化のストレスから『うつ』になる方は「(ホメオスタシスによる)生存本能が強い」とも言えるのです。
これは生物として優秀な証拠です。

是非、本人の特性のせいで『うつ』になったのだという考え方を改め、「現代の社会構造が、ある特性を持つ人にとって『うつ』を誘発しやすいのだ」という考え方をしてみてはいかがでしょうか?
本人にとっても周りにとっても、もっと生産的なやりとりが交わせるようになるはずです。

そして、もしあなたがこうした変化のストレスによって『うつ』を発症してしまっているのであれば、自信を持ってください。
あなたは「ホメオスタシス」をしっかりと備えた、優秀な人間のはずです!


じゃあ、どう対策すればいい??

最後に少しだけ対策のお話をさせていただきます。
このように変化の多い時代を生き抜くためには、その変化やストレスとどのように向き合えば良いかが大切になります。

個人としてすぐにできうる対策については、大きく2つ。
「ストレスを軽減すること」「変化に慣れること」です。
こちらについては後日改めて記事にさせていただこうと思っているので、楽しみに待っていただけると嬉しいです。

また僕としては、個人が行う対策は絆創膏のようなもので、根本的な問題解決にはならないと考えています。
もう少し大きな枠組みで論じさせていただくと、日本の教育制度に大きな問題があると思っており、これを是正しない限り「変化によるストレス」と戦える人材は増えないと考えています。
ほんの少しだけお話しすると、現在の日本の教育制度は「変化を悪とした教育制度」です。
同じ学校に行き、同じ机に座り、同じ時間に同じ内容の勉強をし、同じ目的意識や同じ価値観で、同じクラスメートと過ごす。
とにかく、高度経済成長を達成するために、生産性を第一においた教育方針なのです。

今までの高度経済成長期の日本においては、とても有意義な教育方針だったとは思いますが、こんなにも変化のスピードが早くなっている現代なのにほとんど教育方針が変化していないのは危険ではないでしょうか?

このままでは、真面目な気質の日本人はもっと『うつ』になると思います。
「変化」に柔軟に対応できる人材育成が、今後より必須になるのではと考えているので、この辺りについても後日詳しく記事にできたらと思います。


僕は専門家でも医者でもないので、まだ知識的に至らない部分もありますし、考えもまとまっていません。
ですが、『うつ』で苦しむ方が根本的に少なくなるよう、考えられる事・できる事を今後も伝えていけたらと思います!

次回はマガジン3回目「現代の『うつ』増加理由② 成功のモデルコースがない!?」という記事でお会いしましょう🙌

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