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知識を交換する場所「#ゼロゲン」とは〜私とLab②〜

最近何を学んでますか?

ゆーみるしー、27歳。大学院生である私は、学校で物理学を「勉強」しています。ときには教科書で、ときにはゼミで研究室のメンバーと議論しながら。さらに最近の私は卒業に向けて毎日物理づけ。物理が好きなので楽しく過ごしていますが、逆に言えば物理「以外」の知識はほとんど仕入れていないのです。

そんな毎日を過ごす中で、2019年7月から続けていて、Labのリニューアルをきっかけに休止している「ゼロゲン」がふと恋しくなります。毎週朝7:30から新しい「学び」を得ていた日々。私が一応立ち上げたけれども勝手に成長していった朝活イベント、ゼロゲンについて紹介させてください。

朝の「準備室」

2019年、ある日の珈琲ふらいでー(注:金曜日の朝活イベント)。私は物理を専攻する大学院生でありながら、物理の勉強不足を感じていました。

私が「物理の勉強したいな〜」と言うと当時Labスタッフであった川原が「勉強したことはアウトプットしないと!」と。確かに、人に話した方が勉強したことが身につくな、と思った私は、まあ何かの機会にやってみようかなーくらいに考えていました。ところが突然Twitterで、

こんな流れになり、ぬるっと木曜の朝活の枠を手に入れてしまいました。

最初は私が科学の話題提供をするイベントとして、「木曜0限理科準備室」と名付けました(のちに水曜日に移動になります)。「0限」としたのは、大学の1限が始まる前の時間だったから。「準備室」とつけたのはうまく話せなくてもOK、練習のつもりで気楽な感じにしたい、という気持ちからでした。

「勉強」というと、私が最初に挙げたように、授業やゼミが思い起こされるかもしれません。でも私は、私が一方的に勉強したことを話すようなイベントではなく、気軽な会話の場、なんなら私のアウトプットの練習の場にしたかったんです。授業をする教室の裏側の「準備室」。我ながらこのネーミングを気に入っています。

余談ですが、イベント名はこんな案もありました。笑

結果として木曜でもなくなったし科学だけでもなくなったので、今思えば「水曜0限〇〇準備室」という汎用性のある名前はある種運命だったのかもしれません。


体操からマーケティングまで、なんでもござれ。

木曜0限理科準備室の記念すべき第一回は、2019年7月18日。私が展開するアクセサリーブランド「粒や」の商品紹介をしました。

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初回から、しかも早朝にもかかわらずたくさんの方が来てくれて嬉しかったです!それから自分の専攻している素粒子物理について話したり、スライムを作ったり、「理科準備室」だけでなく「理科実験室」も生まれました。イベント名が長いので、いつのまにか「ゼロゲン」という略称で広まっていました。

この写真は嬉々としてスライムを作るゆーみるしー。いやー、楽しそうですね(笑)

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しばらくして、同じくLabスタッフだった小泉さんが、「みんなで講師を持ち回りでやったらどうだろう?」と提案してくれました。確かに、私が毎週科学の話をするのには限界がある。みんなできたら楽しいかもなーと思い、ゼロゲンはみんなに開かれたものになったのでした。

初めてのゲストスピーカーは木村すらいむさん。『大学数学0限:今の数学ができるまでの歴史』というタイトルで、学部の教養数学が生まれるまでの数学史を解説してくれました。五次方程式の話をしてくれたのを今でも覚えてます。

ここから、さまざまな人がゼロゲンで話してくれるようになり、一気に科目の幅が広がりました。「世界遺産」「認知言語学」「音楽鑑賞」から、「廃墟」「コーヒー」などなど…

いわゆる「勉強」的なことだけでなく、趣味や好きなことについても語り合うようになりました。みんなで朝からねるねるねるねを作る、なんて回もありましたね。笑

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ガチめの内容もあり、「節税」や「資産運用」、「マーケティング」なんてものも!これはだいたいのイベントを許容してくれるLabの環境だからこそ実現できたものかと思います(事業の宣伝やセミナーはダメ、って場所は多いのかな、と)。

時間も「0限」から拡張して、「3限」「7限」など、時間に応じてタイトルを変えたり、さらには「オープンキャンパス」と称して一日中「ゼロゲン」の科目を開催したりもしました。

「よさこい」を練習する「さくみんのよさこい教室」や究極のコーヒーゼリーを追い求める「コーヒーゼリー研究会」など、ゼロゲンから派生したシリーズイベントもありました。私はよさこいはおろかダンス全般やったことがありませんでしたが、ゼロゲンで初めて1曲よさこいが踊れるようになりました!

オンラインに切り替わってからは朝一で「体操」、「料理教室」など、おうちでできる科目も生まれました。(体操の回、は寝起き直後の参加者が急増。起きて1分で参加できる、オンラインのいいところですね!笑)

2021年10月現在、確認できている科目は60以上。シリーズイベントも含めれば、開催回数は100回に近いと思います(ちゃんと数えとけばよかった)。

アウトプットから知々交換へ

自分の学びの共有ができたら、と始まったゼロゲンですが、いつのまにかたくさんの人たちの学びを共有する場になりました。ゼロゲンでは、誰が先生で誰が生徒、という構図はありません。誰もが先生で、誰もが生徒です。例えば、私は物理を勉強していますが、よさこいは初めて踊りました。ある回では、私が持っている知識を基に会話を繰り広げ、別の会ではその時の参加者が経験を共有してくれる。そんな知識の物々交換が行われているなーとひしひしと感じます。

よさこいもそうですが、私自身ゼロゲンを始めてから、たくさんの未知の世界を知りました。廃墟の魅力なんて初めて知ったし、「バナナチョコレートアイス」という言葉がどこで切れるか、なんて話を日常的にするとは思ってませんでした。

自分の知っていることのみならず、その日の発見もゼロゲンで共有するようになりました。ゼロゲンは話題提供だけでもOK、と言っていて、必ずしも自分がよく知っていることだけを話さなければならない、ということではありません。「最近こんなことが気になって!」という気づきでもいいんです。例えば私は、突然カメラのしくみが気になり、ゼロゲンでもくもくジャンクカメラを解体する、みたいなこともしました。そんなゼロゲンの性質から、ゼロゲン常連メンバーは何か気になることがあれば「これはゼロゲン案件では?!」とゼロゲンで気づきを話すことを楽しんでいます。

教科書で勉強するだけではなく、日常的に新しい知識や知らなかった世界を知る。それが、学びなのだなぁ、と今では思います。体系立った授業でなくとも、「廃墟ってこんな魅力があって」という会話でも、これまで自分が知らなかったことを知る、というのは「学び」ではないでしょうか。

そんな学びの環境がある、そしてそれを気軽に議論できる場がある。それはとても楽しいことだな、と思いゼロゲンを続けてきました。

身構えなくてもいい、練習だから。

スピーカーが増えてきましたが、私は私で、失敗してもいい「準備室」を体現すべく、いろいろなことをゼロゲンで試しました。

オンライン配信ができるかどうか試したり、
(手すき紙を作った回はアーカイブが残っています。)

公開で物理の講演の練習をしてフィードバックをもらったり、

実験がうまくいくか、という予備実験を行ったり。

配信は、初めは途切れてしまったり、手元が上手く映らなかったりしました。講演の練習は、話したいことが上手く纏まっていないところもあり口どもったり、「ここがわかりにくいんじゃない?」とかコメントをもらったりしました。予備実験では、参加者と一緒に実験を失敗したときもありました。

もしゼロゲンをちゃんとした「イベント」と捉えたら、これらは失敗かもしれません。実験教室のイベントだったとしたら、実験が失敗してしまったらがっかりです。

でも、失敗すら参加者で共有して知識を得るきっかけにしたい。ここには失敗を笑う人はいません。それは、Labの「あらゆる挑戦は等しく尊い」というモットーが根付いているから。失敗をおそれて何もしないよりは、挑戦した方がいい。

そんなゼロゲンのゆーみるしー回を見て、「ちょっと喋ってみようかな」と思ってくれる人が増えたらいいなーと思っています。


誰しも語れる「好き」がある

これを読んでいるあなたには、好きなことや得意なことがありますか?たいそうなことでも、長年の趣味でなくても構いません。その「好き」、ゼロゲンで語ってみませんか?

30分のスライドを作ってくる必要も、予備実験をしてくる必要もありません。なんでも「知らないことを知る」ということを楽しめる心と、他人のチャレンジを否定しない姿勢があれば、誰でもウェルカムです。

ゆーみるしーに、あなたの「楽しい」を教えてください!

この連載は「Tsukuba Place Lab」で私がやってきたことのまとめ兼Tsukuba Place Labの宣伝記事です。この記事を読んでLabに興味を持った方は是非足を踏み入れてみてください。
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※ゼロゲンは現在休止中ですが、来年ごろまた再開したいと考えています。再開のお知らせはTsukuba Place LabのTwitterやインスタ、Facebookでしますので、気になる方はぜひ今のうちにフォローお願いします!

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