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ポートランド近郊のイグチ科キノコ(Bolete & Suillus)いろいろ

今年はたくさんイグチ科のキノコを食べてみたので、忘れないようにまとめておこうと思います。

イグチ科のキノコは、柄があって、傘の裏側が管孔(スポンジ状)であることが特徴です。有名なのは、ポルチーニ茸(King Bolete / Boletus edulis)です。

メキシコで購入したキノコの本の表紙はポルチーニ茸。キノコは似てるけど違うヤマイグチ。

まずは家の近所でも発見できたBirch Bolete(ヤマイグチ/Leccinum scabrum)。名前の通り、Birch(カバノキ属)、例えば白樺の近くに生えています。

しっかりしたキノコで、イグチ科のキノコには珍しく虫が入っていないのが嬉しいです。クセもなくて、何に入れても美味しいです。

スリッパリージャック(ヌメリイグチ)

続いてはこちら、Slippery Jack(ヌメリイグチ/Suillus luteus)。これも家の庭とか近所で採れます。Slipperyとかヌメリ、とかの名前の通り傘がヌルヌルしているキノコです。

可愛い毒キノコ

有名な毒キノコ、Fly Agaric(ベニテングダケ/Amanita muscaria)と同じような場所に生えます。

ヌルヌルしている皮は消化もよくないそうなので、これを剥いでから料理した方がいいです。キノコ専門店で食べたヌメリイグチのスープが激ウマだったのですが、なかなかその味にたどり着けません。それに虫が結構入っているんですよね。一度乾燥させた方がいいかもしれません。

タマラック・ジャック(ハナイグチ)

こちらは山で収穫したTamarack Jack(ハナイグチ/Suillus grevillei)。カラマツ林に生えるんだとか。北海道では「ラクヨウ」と呼ばれているみたいで、日本語で検索すると、英語よりもたくさんのレシピがありました。

小さくて綺麗な状態でしたが、やっぱり結構虫がいます。

茹で上がったハナイグチ。

塩水に浸けて虫を出して、お湯で1分半ほど茹でて、冷水にとって、水を換えて・・・という作業をしたのがこちら。かなりヌルヌルしてます。
塩水につけるだけで、茹でなくても下処理完了という人もいたので、次回はそちらを試してみたいです。

こちらは友人の農場でみつけたFat Jack (Suillus ponderosus /Suillus caerulescens)。別名Douglas fir slippery jackということで、ダグラスファー(アメリカ松)の木の側に生えるようです。

見つけたときは、それほどヌメヌメした感じではなかったのですが、火を通したらかなり滑りがでました。Suillusですし、別名アメリカ松スリッパリージャックですもんね。虫もいたし。ソテーよりも、もっといい食べ方があるはず・・・。

最後はこちら、山で見つけたZiller's Bolete(Boletus Zelleri /Xerocomellus zelleri)。赤い柄が特徴です。そしてスポンジ部分が傷つくと青くなります。ちょっと毒々しいですが、可食キノコだそうです。

この写真のやつはかなりマシですが、やっぱり虫食いが多いです。こちらも調理すると少し滑りがでました。

虫に好まれるやつはなかなか下処理が大変なので、イグチの仲間なら、ヤマイグチが一番好きです。もちろん採れるならポルチーニも好きですが・・・

春のキング

と、書いてきて思い出しました。春のポルチーニ(ヤマドリダケ)こと、Spring King Bolete (Boletus rex-veris)!名前の通り、春に採れるきのこです。

でっかいスプリングキング!

これはでかくって、虫の部分を取り去っても十分食べ応えがあります。そして、キノコの中では珍しく、生でも食べられるので、リゾットやパスタにトリュフとかポルチーニみたいに、最後に生の薄切りを散らして余熱で蒸した感じにしちゃったりすると、まあとっても美味しいのです・・・。


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