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商業出版する方法#34〜編集者は持ち込みの企画書なんか読まない、は真実か?

元KADOKAWAのビジネス・実用書出版コンサルタントの渡邉です。

「出版企画書は、編集者は見ていない・読んでない」

という、、、、都市伝説?みたいなのがあるようです。
私もよくきく言葉ですね。
これについて、お話したいと思いますが…。

個人的には

編集者はひととおり読んでいると思います!

でも、

>企画として面白くない!

>本にするほどの企画ではない。

>うーん、ピンとこない・・・ボツ!

>ちょっとこの企画はうちの会社では、、無理!

>商品としての本にはできないよ…。

>企画会議にあげられない内容。

>そもそも、、ニーズがなくない?

>すでに似たような本がでている。差別化ポイントがわからない。

>著者のステイタスが低すぎて、多くの読者確保が難しい(売れない)

などなどなど…。。

上記を含めた様々な理由が結局あって、出版社から「返信がない」「出版社からのリアクションが一切ない」から「読んでもらえていない」に繋がっているんだと思います。

ダメだったからって、「不採用通知」みたくいちいち連絡いくことは、殆どないですしね。

この件について、私のクライアントの方から「それって企業としてどうなんですか!?」という声をもらったのですが・・・。

いやいや・・お金になるかならないかわからないものに対して、親切にはしないですよ。

企画書を送るがわっていうのは「お客様ではない」のですから。
著者になりたい!って人の、ある意味においては一方的なわがまま行動でもあるのです。

無論「企画募集!」って銘打っている会社もあるけど、そこでも下記の要鬼書かれていることがほとんどです。

「お送りいただいた企画書は、採用の可能性がある場合にのみご連絡差し上げます。可否はご連絡いたしません」

このスタンスだけでも、とても丁寧な伝え方だと思います。
だから、ガタガタ言わない!

出版社偉そうだ!ダメな会社だ!と思うなら、ぜひ商業本からはさっさと手を引きましょう。

しかしそんな状況であっても、企画書送ったり持ち込んだりして「本になった!」「出版した!」「打ち合わせをおこなうことになった!」という人もいるのですから。


だから「編集者が読んでない・見てもらえてないというのは必ずしも真実ではない」と思います。

もちろん、編集者のなかにはいろんな人がいますので、

・すぐ読む人もいれば

・後回しにする人もいるし

・それこそ「きちんと読まない」

人もいるかと。

読まない人というのは「そもそも持ち込み企画を受け付けていない」「持ち込みの著者を求めていない」という出版社や編集者だと思います。

だからそういう方針の会社の編集者は、あなたの方が放っておいてよいかと。

大事なのは編集者に「おっ!?」と思ってもらえて、

「打ち合わせしてみたい」

「一度お会いしてみたい」

と少なくとも言われる出版企画をたてて、企画書に落とし込む、という点ではないかと考えます。

そういう企画書をかけるようになるには、企画書の書き方テクニックもあるにはあるけど、ご自身の経営者としての実力や実績であったり、人間的な深みとか、、、そこから出てくる「本にするための魅力的なコンテンツ」…まあいろんな要素がうまく噛み合わさってできあがることが大切でしょう。

大事なのは「文章のうまさ」ではありません
多くの人の耳と目を引き寄せることができるコンテンツを創造できるかどうか、です。
よくよく、時代と人の動きをみてください。
SNSも、誰かの発言に一喜一憂するのではなく「いま人々の間で、何が起こっているのか」を俯瞰しながら、観察してみましょう。
作家の中谷彰宏は、自著でこう言ってます。

「著者になる人は”観ている”」

と。
潜在ニーズを掘り起こしましょう。読者は、自らの課題を明確にできてさえいません。
今まで表面化されているようで、今ひとつ表面化されていない。
でもみんな知りたがっている。。
そんな、情報やサービスを「見つける」ことから、全ては始まると思います。
それを見つけている人に編集者は興味を持ちます。

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