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商業出版する方法#47〜出版活動してても商業出版しづらい人・3つの特徴

元KADOKAWAのビジネス・実用書出版コンサルタント、渡邉理香です。

タイトルにもあるように、商業本を出したい!と思い出版活動をしているけど、なかなかうまくいきづらい人がどうしても一定数いると見受けられます。
今回はその特徴と、より出版に近づける方法について書いてみたいと思います。

1)市場がない、市場がなくなった。読者が思ってる以上に少ない。読者がいなくなったジャンルやテーマで本を出そうとしている
結構ここが一番の原因だったりします。
ズバリ、あなたのビジネスでそれなりにうまくいっているとしても、「本の世界」では、意外に読者がつかない。お客さんがいない・・・。だから、そのテーマやジャンルで本を出しても、思ってるように売れてない。売れなかった実績がある・・。
ってことですね。
実際、企画を出版社に提出してみてよくある”断り文句”が・・・「そのテーマは、かつては売れていたんだけど、今はあまり売れ行きがよくなくなっている(→読者が今はいない)」
「一度そのテーマで本を出してはみたのだが、思ったように売上が上がらなかったので、取扱をお断りしている(結果として市場性がなかった)」
「出したい方の気持ちはわかるが、意外とそのジャンルは売れない(読者がつかない・本で読まない・買わない人が意外と多いということがリサーチで判明)」
ということだったり・・・。

>今、読者がそもそもいない。
>あなたが思っているほど、出版での市場は求めてられていないテーマや内容である。
>かつては、売れてたけど時代が変わり、今は読者が多くつかない内容になってしまった。
>出しても「売れない」結果が出たので、出せない。

こういうことですね。
ここを無視して、自分の出したい本!伝えたい本!とやらで追いかけ回していると、いつまでたっても出版実現は遠のきます。

大事なのは「類書」のリサーチです。
あなたが考えているテーマやジャンルで、似たような本が5冊もない。
関連ジャンルの本で、最後に発刊されたのが6年以上も前の本。それ以降新刊が出てない。
こういった状況がある場合、速攻で、企画の方向転換をした方が良いでしょう。

何度も言いますが「お客さんがいない」のですから、頑張って追いかけても無駄なのです。


2)ビジネス実績が、何やら「中途半端」
単刀直入に言わせていただければ、プロフェッショナル者としての振り切りと大量行動とそれに伴った顧客orフォロワー獲得実績が今ひとつ抜きん出てない・・・なことです。
・・起業家・経営者として「影響力」が今ひとつ、、であることも多いですかね。
残念ですが、最近は「内容がいいから」「コンテンツが面白いから」「話が面白いから」とかだけで無名のビジネスパーソンが出版企画の通過〜商業本にいきなり至る!ってことはかなり難しくなってきました。
著者のステイタスも”コンテンツ”の一つとして、編集者はシビアに判断してきます。
プロならプロであることを追求し、プロであることに励みましょう。


>なんだか半端に資格をとって、実務レベルが宙ぶらりんになっていたり。。
>新たな事業を初めて、そこまで軌道にのっていないのに「本を出して知名度をあげたい!」「ブランディングしたい!」みたいなことで出版の活動してみたり。
 

商業出版の編集者は、曲がりなりにも「本のプロ」です。
毎日・24時間、本のことを考えていると言っても過言ではないです。
くる日もくる日も「売れる本」「本として良い商品として何を世の中にサーブするか」・・これを始終考えています。
そして1年の間に6〜10冊以上の書籍を毎月のように出し続けています。
かつ、世の中の人にとって本当に有益なコンテンツを出したい!と考えているため、編集者は付き合う人は「そのテーマ・その業界・その筋のプロフェッショナル」を必ず求めます。
・・・ある意味、、当たり前のことであると思うでしょう。


それでも昨今はSNSの発達もあって誰でも華々しく本を出しているように「見えてしまう」こともあり、プロとして振り切ってない段階で、半端に商業出版の活動をしてしまう人もぶっちゃけいらっしゃるのです。
活動をすること自体は否定しませんが、周り道をしやすいかな〜と感じます。

その意味でも、あなたが出したいテーマやジャンルの方面での「プロ」「専門家」としての地位を確固たるものにしておくことはとっても大事ですね。


3)結局、「他の誰かが言ってることと、似たようなことを伝えようとしている」

>オリジナリティのなさ。
>差別化の脆弱性

みたいなものが、どうしても挙げられるかと。

私の知人の出版社の編集長は必ずと言っていいほど、こういう言葉が出てきます。

「他の同じような職種の人と何が違うんですか?(→同じように見えている)」
「他の人が伝えていることと、どこが大きな差異点ですか?(結局オリジナリティが伝わっていない・それが表現できていない)」

ご自身では、いや!これが私のオリジナリティ!!と思うかもしれませんが、なるほど私からみても「これって、あの本で◯◯先生が、おんなじこと言ってたなあ〜」と思いながら出版の相談やコンサルすることもしょっちゅうですね。

思っているほど、差別化できていませんから。

特に日本の人は、どうしても「人との違い」以上に「どこか頭ひとつ抜けず、同調的」であることを重要視することが圧倒的なので、その意識がビジネスや、出版の企画を考える時にもモロに出てきやすいと思います。

ということは、何をしなければならないかというと、、

ビジネス段階での圧倒的な差別化とブランディング
いかに「オリジナリティ」を屹立させて、ビジネスを展開するか

にかかっています。

商材のネーミングをインパクトあるものにしたり。
自分の肩書きを、オリジナリティ溢れるものに構築したり。

大事なのは「違い」にフォーカスすることですね。
何よりも「違い」から始まりますから。

似たような本ばかり出しやがって・・と思うのなら、まずはあなたから「差別化」を際立たせていただきたいです。
違いがわからないと、新刊も生み出せません。

ということで、現場からは以上です。


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