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偏差値37からの高校受験 #6「集団塾への投入と脱落」

うちの息子はとにかく勉強が大嫌いです。自分の親がそうであったように放任主義だった私ですが、高校受験を目の前にしてさすがにまずいという状況になってしまいました。

この話は現在進行形なので、結末はまだ私にもわかりません。
これは、勉強嫌いの息子と教育熱心ではなかったのに追い込まれた母が日本の受験戦争に立ち向かう記録です。
私たちのような親子が減ることを願って。


前回は、結局勉強からは逃げられないということを思い知り、母は何としても息子に勉強させる!という決意をしたところまでお話しました。

「勉強させる!」と言っても、何からどう始めればいいものか、、、

と悩む日々。ある日ポストに近所の塾の冬季講習の体験入塾のチラシが入っていました。ここなら、家の目の前だし通いやすいかもしれない。その塾は同じ学校の子がほとんどなので、話せる子もいるだろう。

と私が思っても、息子を力づくで通わせることはできないので息子を説得しました。
私の巧みではない話術で、励ましたり脅したり優しい言葉を入れてみたりしながらなんとか息子を「とりあえず通ってみる」と思わせる所に漕ぎ着けました。


気が変わらないうちに申し込み済の既成事実をつくり、「もう申し込んだから絶対にキャンセルできないって」(本当はできます)と告げておき息子に心の準備をさせました。
我が家にとって「息子が塾に行く」ということは一大ニュースで、祖父母もこのニュースに驚いていました。

自分から勉強したい、もっと良い点を取りたいという気持ちになる子だったらこんなところで苦労はしないのでしょうが、、、うちはそこに気持ちを向けるのがとにかく大変!!

この差は何?
私の息子への関わり方が間違っていたのだろうか?
いつかの自主性を期待して放置しすぎたのだろうか?


事前に一度塾に行き、クラス分けテストを受けるように言われます。テストを受けなくても絶対に下ですと伝えたのですが、「冬季講習最終日に再度テストを受けて、どれだけ点数が上がるか見る為」でもあるそうなので、息子も受けてきました。その上げ幅で私を勧誘しようとしてるのは見え見えだ、、、

息子は予想通り下のクラスでした。

冬季講習の初日

私は仕事で始まる時間までに帰って来れなかったので、少しでも息子の気持ちを高める為に、コンビニで好きなものを買っていいからお腹を満たしてから行くようにとお金を渡しておきました。
仕事中も「ちゃんと行くかな、、」とソワソワしてしまい、会社を出てすぐに息子に電話しました。

息子「今ファミチキ(大好物)とおにぎり食べて向かうところ!」

母「そっか。頑張ってね!」

直前で逃げ出すことも想定していたので、帰宅すると息子がいない家に一安心。私は夕飯にカレーを作り、食べ始めようと思った瞬間塾から電話が、、

先生「息子さんまだ来てないんですが、、、」

私「さっき電話で『今から向かう』と言っていましたし、、、うちにもいないので、、近所を探してみます!」

おい!息子ー!!
逃亡先は近所にある私の実家くらいしか思い当たらなかったので、母に電話すると「来てないよ!」とのこと。
どこを探していいかわからないので、とりあえず塾に行ってみると入口に息子の自転車は止まっていました。「こんな小細工するなんて、知恵ついたな」と思いつつ塾に行くと先生から「まだ来てません。来たら連絡しますね。」と言われました。その時点で講習開始から30分が経過していました。

私は居ても立っても居られず、近所の公園、スーパー、コンビニを探し回りました同じく居ても立っても居られない私の父も捜索に加わってくれました。友達に会って遊びに行っちゃったんじゃないだろうな、、、

真冬の寒空の下、手もかじかみます。逃亡なら許せないけど、もし事故に巻き込まれていたら怒るのは違う、、、事故で無ければいいなと思うけど、だったら逃亡?、、だったらファミチキ返せよ!と頭の中はぐちゃぐちゃでした。講習開始から1時間経過したころ、塾から電話が来ました。

塾の先生「息子さんいました。」

私「今来たんですか?」

塾の先生「最初からいました。上のクラスで授業受けてました。すみません。」

私「、、、え?、、、いた?、、なら、、いいです。よろしくお願いします。」

内心 電話してくる前に先に確認しろ!!と思いましたが、とりあえず息子が逃亡した訳じゃなかったということがわかり、それだけで嬉しい気持ちになりました。息子よ疑ってごめん。
息子といると喜びのハードルがとても低くなっている自分に気づきます。私の父も安心して帰っていきました。

冬季講習中は仲の良い友達が誘ってくれて、「自習に誘われたから早めに行く」と言われたこともありました。息子からこんな言葉が出てくる日が来るなんて!と嬉しくて涙が出そうでした。
先生もできない息子の為に授業前に一時間早く来させてプリントをやらせてくれました。私は、少しづつ良い方向に向かっているかもしれないと感じていました。

しかし、息子に「塾どう?」と聞いてみると、「うーん」と冴えない反応、、、
話を聞いたところ、学力が違い過ぎて下のクラスでも全然ついていけず、授業中も自分だけ違うことをやらされるのが恥ずかしい、しかもそれもわからないとの事。
ほぼ一年勉強しなかったんだからそこは仕方ないけど、きちんと授業の内容が身に付かないとなると話は別です。

とりあえず冬季講習は最後まで通いましたが、最後のテストで出た結果に呆然。ビフォーアフターはほぼ同じで、塾の最低点は息子の点数と一致していました。上げ幅無しだったこともあり、塾からの勧誘は非常に弱いものでした。タイトルで偏差値37って書いてますが、それ以下だったかもしれません。

基礎が無いと付け焼刃的に講習に参加してもダメか、、、
ここまでできないところまで行ってしまうと「塾に行けば何とかなるだろう」なんて甘かったのです。塾も経営です。真ん中以上の子たちの進学実績が新たな生徒の獲得につながるので、ここまでできない子に時間をかけてはくれません。

どうしたらいいの?誰か教えてくれー!!


光の見えないトンネルは続きます。長文最後まで読んでいただきありがとうございます。


つづく


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