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高専編入 受験体験記(途中)

高専生活も最後(であってほしい)の1年となり、最終学年の生活を謳歌しています。
さて、もちろん最終学年なので進路について考えねばならなくなり、進学に決定。
これを書いている最中もまだ受験勉強中ですが、ひとまずある国立大学の工学部に合格をもらいました。

僕の在籍している学校は高等教育機関に位置するいわゆる、高専。年限で言えば高校3年間、短大2年間の通年5年を修業下限の年数として定められた全国にさほど無い形態の教育機関です。
高校と大学の中間に位置し、日本にとって必要な技術力の高い人間を育てるのがお題目な機関です。

そんな高専にはおもに2つの進路が標準として存在します。就職と、進学です。

就職に関してはあまり僕は関わっていないので半可通にはなりますが、生涯年収が増えることや、実際の機材に触っていたりすることで即戦力になりやすい、企業によっては手取りも同年齢と比較しても変わらない(いいところだと高専のほうが良かったりも)などの感じらしいです。こちらを考えている方は早ければ4年次のサマーインターン以降から内定をもらったりもするそうです。

さて、私が選んでいる進学についてです。
一部の大学には「編入学制度」というものがあり、途中の学年から入学することができる制度です。つまり、編入に受かるとその大学の2年、もしくは3年生からスタートができることになります。

この制度の一つのメリットは、全国共通テストを受けることなく死亡した大学に進学が可能なこともある、ということです。
一般的な大学受験で言えば、まずセンター、共通テストを受けてその点数から見積もって2次受験で受けられるところに応募する、といった感じになると思います。(AOなどは除く)
この共通テスト、いくら選択科目があるとはいえ自分にとって苦手な科目も解かなければならないし、科目数もたくさんあるため、それだけでかなりのリソースを割くことになります。

その点に関して言えば、編入制度はそうした全国基準のテストを受ける必要がなく、学校によっては数学、英語の2科目でいい、というような学校もあります。
基本的には理数系の科目にはなりますが、そうした手段で有名な大学の学生になれるという効率のよい手段ではあります。

実際に僕が勉強しているのは数学、情報、物理、英語(英語に関してはTOEIC受験)の3科目のみなので、かなり受験勉強のリソースを大きくそれぞれの科目に割くことができています。

また就職に関しても、普通の大学生より、高専出身ということで企業からの注目度も強いようです。

長くなってしまいしたが、こういった話は他で調べたらいくらでも出てくると思います。なのでここからは僕自身の体験を述べていこうかと。

僕が受験勉強を始めたのは5月上旬、GW前からになります。かなりこれは遅く、一般的には勉強は4年の12月ごろから他の人は始めていたのではないでしょうか。
そんな中で始めた受験勉強で、ぶっちゃけ不安しかなかったのですが、ひとまず志望先の過去問題の難易度を見ながら、今自分に足りないものは何か、というところから勉強するべきところを調べていきました。

編入では大学ごとに特色がありますが、

  • 数学

    • 解析学

      • 極限、微分

      • 重積分

    • 線形代数

      • 固有値、対角化

    • 微分方程式

数学であればこのあたりをおさえておければあとはそれぞれの過去問から傾向を対策してその分野を押さえれば問題ないと思います。僕は偏微分や極値関連が不安だったのでそこを中心に勉強しました。

物理は大学ごとに結構バラバラ(そもそも採用していないところも多いです)で、古典力学と微分方程式、また電磁気学が抑えておければそれぞれの学校に合わせてという感じです。
ここは本当に参考書が少ないので、問題自体は大学受験の参考書を買って、解法自体は積分、微分方程式を交えながら解く、といった形になりました。

英語のTOEICに関しては5月から受験勉強を始めたのでまだ高い点数を目指せたとは思いますが、685(ビジネスシーンで活用できるのが730以降と言われています)をとって英語の試験読み替えに使っています。
TOEICはTOEIC英語なので、とにかく模擬試験の参考書で何度もテストをするのが肝心です。また数回事前に受けて一番良い結果を送るのがベストでしょう(私は出願の関係で1回しか受けられませんでしたので、少し反省しています)

専門試験は、授業でやっていない単元だったのでこれが一番苦労しました。情報理論といって、情報をいかに効率よく伝達できるか、に関する分野だったので、インターネットに転がっている大学の遠隔授業の講義資料などを活用しながら専門用語と格闘していました。

編入制度の全体の印象としては、「どれだけ基礎がわかっているか」の側面が非常に強いように感じます。どの問題も、その分野の知識が縦線にあれば解ける内容になっているので、いかに「高専生活」で知識を貯蓄しているか、がかなり試験の結果に現れます。

僕は数学や物理に関してはそれなりの興味を持ちながら普段から授業を受けていたので、急に編入の勉強を始めても特に問題なく知識を吸収できましたが、もともと興味がなく、4年でも単位を取るだけ、の考え方の方は自分で興味のある数学や物理を単位の授業とは関係なくやっている、という方以外はかなり難しいと思いました。

編入勉強においてやっておけばよかったと思っているのは、TOEICの複数回受験と、早めの対策です。
もうこれにかんしてはどうしようもないですが、これから受験を考えてリウ高専生の方はぜひいまから志望校の編入の募集要項を今年度のぶんでもいいので見に行ってみるといいと思います。

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