今日も氣付きの多いお稽古でした。
習得の大切な要素に“完全に力を抜く”
という教えがあります。
これが本当に難しく、
どうしてもどこかに力みが入ってしまう。
それでも、
習った当初よりは少しずつ力を抜けるようになってきたのですが、
今日の技を通じてまた一つ課題が浮き彫りに。
リラックスした状態と虚脱の違い。
肩取り一教の転換の稽古で、
先生が組んでくださった時に指摘されました。
「軽く持つことと氣が抜けている状態は別。
しっかり伝わるように相手に氣を向けないと」
力を抜くことばかりに氣を取られ、
力の抜き方が虚脱状態になってしまっていました。
軽く相手の腕を持っているつもりが、
氣が抜けた状態になってしまっていたのです。
またもやハッとしました。
仕事も人間関係も、
慣れ親しみ居心地のいい状態がここ数年続いており、
当たり前の感覚になってしまっているように感じました。
それは見方を変えれば緊張感が無いと言えるかもしれない。
繊細な氣付きや心配り、
最近雑になっていなかっただろうか?
以前、昇給審査の時に先生に言われた言葉を思い出しました。
「緊張するのは仕方ないことですが、しないようにするのは難しい。
頭が真っ白になっても動けるぐらい練習を重ねるしかありません。
緊張は厄介ですが緊張感は必要です。混同しないように」
決して仕事で手を抜いているわけでも、
人間関係を雑に扱っているつもりもありませんでした。
ですが、
繊細な気配りや集中力は
慣れ親しんだ環境の中で足りなかったかもしれません。
日常に緊張感が足りていなかった事に氣付かされました。
もっと繊細で丁寧な感覚を身に着けなければいけないことを
改めて考えさせられるお稽古でした。
美容スペシャリスト猪越理恵は美容業界歴29年、コーチ歴19年のキャリアを生かし、サン・ティトル株式会社を設立。大手化粧品会社や美容機器メーカーのコンサル・商品開発・メソッド開発・人材育成等を支援しています。 https://www.rie-inokoshi.com/