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「底力」は無茶振りで引き出される
追い込まれたら、それまで出来なかったことが一日で出来てしまった話。
*
超絶苦手なことをやらざるを得ない状況になった。
何かって、動画編集作業。
いや、できないのではなく、求めてくるレベルの作業をそもそもやったことがない。かといってレクチャーもない。だけど逃げられない。Noを言える立場にないから。やんわりとしたイメージと納期だけ伝えられる。
完全に追い込まれた。
手順が分かっていれば話は別。やるべきことはゴールから逆算してひたすら手を動かせばいい。
だけど初心者はそれが出来ない。全くの手探りゆえ、俯瞰で見て自分が今どの位置にいるのかが分からない。時間だけが刻々と過ぎていく。焦る、マスクのせいで余計に酸欠になる。目、肩、腰も悲鳴を上げる。
放っておくとずんずんネガティブに向かっていくであろう思考回路。パッと切り替える。
「なんとかなる。」
自分の眠れる力を信じるしかないらしい。乗り越えられないことは、我が身に降りかかるまい。
見栄もプライドもない。忙しそうにしている後輩に頭を下げ、基本的な操作を教わり、行き詰まったら相談に乗ってもらった。
できる、出来る、デキル!
暗示をかけて、ただひたすら”目の前”に没頭。こういう時の吸収力は半端じゃない。自分でも驚くほどに。
一丁上がり
ど素人が一日で仕上げた作品にしては、イイ線いってるんじゃなかろうか。ひとつ出来るとこなれる。続け様に取り掛かる。今度は大丈夫。段取りが分かっているから。
*
得意なことを極めるのもいいけれど、たまには苦手分野にぶつかっていくのもアリかもしれない。
おかげで簡単な動画編集スキルが身についた。しかもちょっと楽しいとすら思える。一週間前のわたしからしたら信じられない奇跡。
無茶振りの功名。
まあ今回は、自分から手を挙げたわけではなく降ってきたのだけど。
ほぼ満開の桜越しの満ちていく月。癒される。
憧れの街への引っ越し資金とさせていただきます^^