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探究学習を始めた先生が押さえておきたい「3つの困りごと」と解決策|累計15,000人を送客予定のリディラバSDGs社会問題スタディツアーから見えたもの

こんにちは!リディラバ教育旅行チームです。
2022年度から、高校で総合的な探究の時間が導入されはじめました。
手探りに取り組みをはじめ、成果や課題が見え始めたと感じていらっしゃる先生方も多いのではないでしょうか?

今回は、サービス開始から2021年度までに7,000名以上を動員し、2022年度は単年で8,000人の動員を予定しているリディラバが進める探究プログラム「SDGs社会問題スタディツアー」の取り組みから見えた、探究学習を進める上でよくある「3つの困りごと」と、その対応方法についてご紹介します!

この記事はこんな先生にオススメ
✔️総合的な探究に取り組み始め、課題が明確になってきたがどう解決していいかわからない
✔️現場体験を取り入れたいが、その後の議論にどう繋がるかわからないのでいまいち踏み込めない

リディラバでは、社会問題の現場を訪れる【現場体験】と、現場で感じた自分の考えや意見をより深める【ワークショップ】を通じて、SDGsを自分ゴトとして捉える「SDGs/社会問題スタディツアー」のプログラムを実施しています。
現場体験からワークショップまでは、およそ生徒30人に対して1名のファシリテーターが同行し、ワークショップの場面では生徒さんの議論をサポートするためのフレームワークの進行や、個別の声かけを行っています。

👇プログラムの詳細はこちら👇



【困りごと1】生徒がグループワークが苦手。議論が全然盛り上がらない…!

主体的・対話的で深い学び」の授業実践が推進されていることからも、異なる意見を交わして他者と議論をする機会は重要です。しかし、新型コロナウイルスの影響もあり、これまでの学校生活で車座になって生徒同士で議論を交わすことが難しい時代が数年続いていました。また、教員の皆さんも、議論を進めるためのファシリテートを意識しながらも、ついつい早く答えに辿り着くための誘導するような声かけになってしまっていて悔しく思う…という経験をしたという方も多いのではないでしょうか。

リディラバのSDGs社会問題スタディツアーのプログラムでは、スタディツアー終了後に必ず数人一組で社会課題の解決策を考える議論を行います。そこで、【議論が停滞する主なシーンと声かけ】について、3つのパターン別にご紹介します!

<パターン①>議論の抽象度が高く、何を話せばいいか見失っている場合
例えば、「障害者が活躍できる社会にしたい」という発言があった時、「そうだよね!」と同意で終わり議論が深まらないことがよく見られます。
その場合、「活躍しているってどういう状態?」と、シーンや場面を具体化してあげる声かけをすることで、何を考えればいいかが明確になり、発言をしやすい状態が出来上がります。

<パターン②>議論の詰めが甘いのに、全て検討完了し終わった気になってしまう場合
例えば、「障害者の活躍をサポートするために、お金を集めよう!」という解決策のアイディアが出てきて、そこで議論が終了してしまう班も。その場合は
「お金は誰が誰から集める?」
「どうやってお金を集める?」
と、よりアイディアを深堀するための声かけをすることが有効です。

<パターン③>議論に飛躍があるせいで話が雑になり、議論が進まない場合
例えば、「障害者の活躍をサポートするために、クラウドファンディングでお金を集めよう!」というアイディアがあった時、②の具体策を深堀りする議論ばかりが盛り上がってしまい、集めたお金がどのように使われるかといった重要な議論が、例えそれまでの過程で行われていたとしても知らず知らずのうちになおざりになってしまうということが起こりがちです。その結果「障害者の活躍」という当初の目的を達成できない残念なアイディアになってしまうことが多々あります。
その場合は「お金を集めたら、どうやって障害者の活躍につながるんだっけ?」と、議論の流れを確認するための声かけが必要です。

【困りごと2】生徒の集中力が全然続かない…

リディラバのプログラムでは、修学旅行や校外学習という非日常的な空間で、2時間ほど社会問題について考えるワークショップを行います。生徒の中には、翌日に行くテーマパークのことで頭がいっぱいで全然集中できない…なんてことも。
しかしそんな時でも、有効な手立てがあります。それは「今」やるべきことを明確にした指示を出すという手法です。
特にまだ議論や考えることに慣れていない場合は、フレームワークを細かく区切り進行することが非常に有効です。

例えばリディラバでは、社会課題の現場を分析していく段階がありますが、「1分で分析に必要な表を書く」
「5分で、○○の立場から考えた理想状態を付箋に書く」
など、生徒には非常に細かいステップにわけて指示を出し、考えたり行動をしたりしてもらいます。
社会課題という大きなテーマだからこそ、ステップを分けて「今」やるべき、考えるべきことだけに集中できるようにすることで、その後の議論もしやすくなります。

【困りごと3】普段はおとなしい生徒の発言を促したい!

発言の回数そのものが主体性や評価に直結するわけではありませんが、授業を運営する立場からすると、いかに生徒が質問や発表をしやすい雰囲気を作れるかは常に気を遣っていることかと思います。
自分の意見をなかなか主張できない生徒を巻き込むには、「ペアの意見にコメントする」手法を取り入れることが有効です。例えば、まずはペアで質問などを考えて、ペアの質問のいいところをコメントするというような手法を取り入れています。

↑生徒同士でコメントをし合う様子↑

ある学校では、班ごとにペアを作ってお互いの議論の結果を発表し合い、ペアの発表の感想を聞いたところ、全体の半数以上の手が挙がるという結果になりました。

探究学習を一歩前に進めたい先生方へ

リディラバのSDGs社会問題スタディツアーでは、他にも

・今後の探究活動で、生徒が自分のキャリアと絡めて主体的に取り組めるテーマを見つけたい!
・探究学習の「集大成」として、これまで学んだ課題設定や協働のスキルを使って、現実の社会問題を正面から考えてほしい!

といったご要望に応じて、プログラム内容をアレンジしてお届けが可能です。

詳しい資料の送付、プログラムアレンジのご相談承っています。
ぜひお気軽にご連絡ください。
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