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辞めるカード。

 「新R25」の動画をよく見ているのだが、なんと僕の大好きな川崎宗則選手(ムネリン)が遂にゲストとして登場した。僕の大好きな「ナイス凡打」の話はしていなかったが、今回も「悩みは解決せずに置いておいて、パスタを食べに行けば良い」とか、グッと来る発言がたくさんあった。そしてなかでも「いつでも辞めてやるぞと言うカードを持って仕事をすると良い、続けなくちゃと思うから辛い」と言う発言にグッと来た。

 たぶん僕も音楽で幾ばくかのギャラをもらい初めてからずっと「もう今回のレコーディングがたぶん人生最後のレコーディングだな、最後なんだしちゃんとやろう」とか「もう今回のライブがたぶん人生最後のライブだな、最後なんだしちゃんとやろう」とか実は僕は毎回思い続けている。でもムネリンさんの動画を見る限り、僕は音楽を続けよう、続けようとしてやっているんじゃなくて、何かチャンスがあったらミュージシャンと言う職業から逃げ出してやろう、といつも思っていたのが良かったのかもしれない。もし僕のような心の弱い男が「音楽と言う道を一生の仕事として選んだのだから、5年後にはああなって、10年後にはああなって」なんて思っていたら、もう今頃潰れてしまって、下手をすればこの世にいなかったかもしれない。毎回「来年の今頃は海外に移住して怪しいネットワークビジネスのあがりで食べて行くぞ」とか、ミュージシャンとしてあるまじき心構えで生きて行っているのが、自分にとっては結果的には良いのかもしれないなあ、なんて思ったりもする。まあでもこれ、皆さんにも当てはまるかどうかはわからないのだが。

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