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【ベスト3アルバム】1981年4月〜1984年3月①

はじめに

前回、【音楽遍歴】というテーマで、中学生の頃に聴いていたアルバムをリストアップしましたが、今回はあそこに挙げたアルバムの中からベスト3にを選んでみようと思います。

最初はベストアルバムにしようと思ったのですが、1枚に絞り込むのが難しかったので、「3年間で買った62枚のアルバムの上位5%だったら3枚だし、まあ3枚で良いか」という持ち前のテキトーさで3枚を選ぶことにしました。

まず、今回は「当時ベストだと思っていたであろう3枚」を選んで、超簡単なレビューと共に紹介しようと思います。そして、次回は「いま客観的に考えてみるとベストだったと思う3枚」を紹介しようと思います。

当時ベストだと思っていたであろう3枚

そもそも何を以て当時ベストだと思っていたかという定義が難しい訳ですが、シングルカットされた曲だけではなく、アルバムを通して繰り返し聴いていた(という記憶のある)アルバムを選ぶことにしました。

1位:Working With Fire and Steel (China Crisis)

Working with Fire and Steel (Released at 31 October 1983)

前々回の記事に書いたように、佐藤くん(兄)に教えてもらったリバプール出身のバンドの2ndアルバム。1stアルバムと比べると、若干エレクトロニクスへの指向が強くなっていますが、人懐っこいメロディを柔らかいシンセサイザーの音でコーティングした楽曲群は人肌のぬくもりを持った心地良さがあり、エレクトロポップが好きではない人にも充分に刺さってくる作品です。

残念ながら大ヒットとまでは行かなかったものの、シングルカットされた"Wishful Thinking"はイギリスでトップ10入り、アルバムもトップ20には入りました。シングル以外の曲のクオリティが高く、文字通り「レコードが擦り切れるくらい」聞き続けた一枚です。

2位:You and Me Both (Yazoo)

You and Me Both (Released at 4July 1983)

こちらも前々回の記事に書いたエレクトロポップにドップリ嵌まるキッカケになったYazooの2ndアルバムにして、現時点ではラストとなるオリジナルアルバム。

耳に残るメロディを人工的なシンセサイザーとソウルフルなボーカルで仕上げる手法は前作と同じですが、前作が"Don't Go"と"Only You"の両シングル頼みだったのに比べると、楽曲のバラエティが拡がり、アルバムとして聴いたときに飽きが来ません。その分、リードシングルになった"Nobody's Diary"を含めて、個々の楽曲が持つ爆発力は控えめなのは少し残念。

アルバムのセールスはインディーチャートだけではなく、ナショナルチャートでも1位を獲得しました。ただ、トータルのセールスとしては1stアルバムの方が売れたようです(1stはプラチナディスク、2ndはゴールドディスク)。

3位:Human's Lib (Howard Jones)

Human's Lib (Released at 5 March 1984)

パイナップルヘアーでおなじみ(?)のHoward Jonesの1stアルバム。YAMAHAのDX-7を中心としたデジタルシンセサイザーをフィーチャーしたサウンドは音のエッジが非常にクッキリとしていて、上で書いたChina CrisisYazooのエレクトロポップとは「世代が変わった」印象がありました。

デジタルサウンドでバキバキに攻めて来る曲もありますが、基本的には"What Is Love?"や"New Song"のように、メロディがシッカリしているポップス仕様なので、アルバムを通して聴きやすい仕上がりで、収録されている4曲のシングルも系統の違うものが揃っていて、飽きの来ない一枚です。

ワールドワイドでは2ndアルバム"Dream into Action"の方が高評価かも知れませんが、個人的にはイギリス的な暗さとハンドメイド感が強いこちらがオススメ。ベストトラックは物憂げな歌詞とメロディが際立つ"Hide and Seek"。

おわりに

3位を選ぶのは難しくて、Thompson Twinsの"Into The Gap"やEurythmicsの"Touch"も随分聴いたし、正直これらのどっちかでも良い気もしているので、取りあえず今日の時点でこれを選んだということでご容赦ください。

今回は「当時ベストだと思っていたであろう3枚」を選びましたが、次回は同じリストを眺めて、「いま客観的に考えてみるとベストだったと思う3枚」を選んでみます。音楽的指向も身体もすっかり丸くなった2022年に当時を振り返ったときに、何をベストに選ぶことになるのか、自分でも楽しみです。

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