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だいじょうぶだよ、ぼくのおばあちゃん!

ステキな絵本に出会いました。

大好きなおばあちゃんが「いろいろなことを忘れる病気」になっちゃったらぼくはどうしたらいいんだろう。おばあちゃんと過ごす中でぼくが見つけた答えは。。。

わずか数ページの絵本です。本文には認知症という言葉は一度も出てきません。でも、認知症を理解するためのヒントがたくさん詰まっています。作者は認知症の第一人者である医師の長谷川和夫さんです。自らも認知症となり2021年に亡くなられましたが、認知症に対する理解が深まればという思いから亡くなる3年前にこの本を出版されました。私は長谷川さんの他の著書を通してこの絵本のことを知りましたが、長谷川さんの医師として、そして認知症の当事者として思いが詰まっているように感じます。池田げんえいさんの絵もほのぼのとして温かみを感じさせます。子どもだけでなく大人にも一読を薦めたい一冊です。

以下はあとがきに記された長谷川さんのことばです。

このお話は、私の家で何十年も前に実際に起きた出来事をモチーフにしています。

 認知症になると、約束したことを忘れてしまったり、道がわからなくなって迷子になったり、一緒に暮らしている家族の顔がわからなくなったりすることがあります。時にはイライラして怒ったり、泣いたりすることもあります。

 でも、そんなときこそ、家族や周りの皆さんは、その人の目を見て、微笑んで、寄り添って、ゆっくり話を聞いてあげてください。優しく手を握ってあげてください。きっと、安心して笑顔が戻ってきます。

 多くの人が長生きをするようになって、認知症の人も増えてくることが予測されます。家族の皆さんだけでなく、これからは地域の人たちと共に、認知症の人が安心して暮らせるよう、絆を大切にした社会を目指していきたいものです。

あとがきより

厚労省の推計では65歳以上の認知症の人は2025年時点で全国に471万人、2040年には584万人と推計されています。認知症になる可能性はだれにでもあり、私にとっても他人事ではありません。不安もあります。でも、「ぼく」のように言ってくれる人が周りにいれば不安はぐっと和らぐような気がします。

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