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業績づくりのために研究?

日本語教育を研究している知人から新春メールが届きました。今後は災害時の外国人支援について研究すると書いてありました。能登半島地震で日本語が不自由な外国人に十分な支援が届いていないことを憂慮したからだそうです。

社会のニーズに応じた研究をすることはとても大事だと思い彼女にエールの返信を送ろうと思ったのですがふと躊躇してしまいました。メールの最後にこう書かれていたからです。

「業績にできそう!(笑)」

業績にできそうだから研究する? 本心かどうかはわかりませんが、業績になるから研究すると言っているように読めました。「笑」が添えられているので冗談で言っているのだと思います(思いたい)ですが、でもわざわざ書くということはどこかにそんな気持ちがあるからでしょう。

彼女は任期付きなので仕事は不安定です。だから業績は必須です。研究者にとって研究の成果である業績は大事です。有意義な研究を行って業績を積むことが求められますが、だからと言って業績にばかり目が向いている人に会うとちょっとがっかりします。業績になりそうなことだけを選んで研究しているような人もいます。お金に目が向いている人もいます。ある学会に出たとき発表者が「この研究はお金になる」と言うのを聞いたことがあります。お金のために研究すると言っているようであまり良い気分ではありませんでした。

研究者の姿勢について考えてしまいました。



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