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学校の先生は「定額働かせ放題」と言われない日が、1日も早く来ることを望みます!

学校の先生をしている夫です。

7月は教員を目指す皆さんにとっては大一番を迎えますね。
公立学校の教員採用試験のシーズンです。

いま、教育実習をしている、あるいは、終えたばかりの学生さん。
明日の授業の準備もままならないと嘆いている方もいらっしゃるかもしれません。(終わった方はホッとしているかもしれません。)

それでも、採用試験は待ってくれるはずもなく、試験勉強もしなきゃ…と焦っている方も多いかもしれません。

教員採用試験の倍率が続々と各都道府県から発表されています。
全体の倍率を見ると、
埼玉県 3.0倍(昨年比0.5ポイント減)
東京都 3.3倍(同0.6ポイント減)
秋田県 2.8倍(同0.7ポイント減)

倍率が減っている都道府県が多いようです。

秋田県は全国学力調査でも、常に上位の秋田県でさえ、倍率は減少傾向にあるようです。正直、意外でした。

それだけ、「学校の先生=激務」という方程式が認知されているのかもしれません。

小学校の先生なら、朝の登校時から下校までずっと一緒。
子ども達が下校してからは書類作成や保護者との連絡、研修に追われる、そんな日々でしょう。

中学校や高等学校の先生も、昼休みや休憩時間も名ばかりですよね。

子どもが職員室に来れば、その対応をしないといけませんし、委員会や係、部活動の招集をするのもこの時間帯という先生がいかに多いことだろうか?

労働基準法のコンプライアンス遵守よりも、いま、ここにいる子どもを優先しなければならない現状ですよね?

毎日、お疲れ様です。

さて、あれもしなければ、これもしなければ、という先生方。
先生方の業務を立ち止まって考えてみませんか?

民間企業で働く私も業務の効率化をはかるよう、管理職から様々な業務の見直すよう、言われています。

先生方も「働き方改革」「ワークライフバランス」といったことばが叫ばれるようになってきました。
私の夫の職場でもこのようなことばがちらほら耳にするようになったそうです。

ただ、実態としては何も変わっていない、というのが実情のようです。

子ども達の成長のために、全力を注いでいらっしゃる先生方が多いでしょう。

ただ、こういった先生ほど、考えてほしいのです。

ここからは私の語彙の少なさにより、いつも以上に上手くいかなくなったらすみません。

もし、子どもが1つの成長をするために、先生はどれほどの労力をかけていらっしゃいますか?
子どもの1つの成長のために、先生が1、あるいは、0.・・・の労力であれば、いわば「効率の良い」業務をされていると思います。

ところが、こどもの1つの成長のために、先生が2,3、
・・・もしかすると、10や100のことをしていらっしゃいませんか?

これ、効率が悪くありませんか?


熱いハートを持っていらっしゃる先生が多いでしょうから、
「子ども達の成長のため」にすべてを投げ打ってまでしても、子ども達に力を掛けて下さる方が多いように思います。

私がその子どもの保護者なら、嬉しいと思うかもしれません。

ただ、その苦労の割に、子ども達が得ているものが少ないのなら、勿体ない気がしてならないのです。

例えば、新しいきまり(校則)をつくること。
全てを否定するわけではありませんが、今、あるきまりを守れない子どもがいるから、という理由で、新しいきまりをつくる、という理論は分かる気がします。

ただ、子ども達にとっては、きまりが増えることが嬉しい、と思わないケースも増えてくるように思うのです。
※それでも、命にかかわること、自他の人権を損なう行為に関することはきまりを作らざるを得ません。

きまりが無くて、子ども達に考えさせる猶予も与えず、先生が、
「こんなことが起きたので、今日から〇〇はダメです」
ということばかりを押し付けてしまえば、それこそ、子ども達の成長のスピードが遅くなります。

さらには、新しいきまりができることで、先生方が子どもと接する場合、注意する機会が増えてしまうのであれば、先生と子どもの間の距離が拡がっていく一方でしょう。

子どもも先生も一緒になって考え、その後、どのような対応をすればよいのか、といったイニシアティブが取れるのであれば、そのきまりさえ、不要になるはずです。


きまり(校則)を例にしてみましたが、先生方が先生方の首を絞めるような業務はしてほしくありません。

先生方が余裕をもって、子ども達と接するからこそ、子ども達は大きく成長できます。

「いや、効率が悪くたって、子ども達のためになるならそれがいいじゃないか?
 結果よりそこに至るまでの過程が大切だ!」
とおっしゃる先生も多いかもしれません。
(ちょっと前までの夫も同じように言ってきたと思います。)

ただ、そうおっしゃる先生ほど、今、携わっていることを少し手放してほしいと思います。

子ども達は先生方の姿を間近で見ています。
先生がピリピリしていたら、子ども達もピリピリします。

「子どもは自分の今の状態を映し出す鏡の役割を担ってくれる」と夫が話した時がありました。
正に、その通りだと思います。

今の過大な労力を、他のことに時間を使ってくだされば、その分、他の子ども達との時間も生まれ、子ども達はさらにイキイキしてくれます。


少し前、学校の先生は「定額働かせ放題」ということばがニュースになりました。
何でもかんでも、先生が頑張らなくても、子ども達は考え、行動してくれます。

先生方、子ども達も授業で、毎日、考えているのです。
先生方もお考えになってくれませんか?

先生方が「学校の先生は本当に良い仕事だよ。ブラックと言われた時代もあったけど、それは昔の話だよ。」
と教育実習生や子ども達に本音で語ることができる日が近いことを祈っています。


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