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#5 うさぎパン

瀧羽 麻子 著 幻冬舎文庫

かわいい装丁と題名に惹かれて手に取った本。
何年か前に読んでいて、自宅の本棚に眠っていた。

本屋さんで、久しぶりに再会し、自宅に帰ってから本棚を捜索。
やっと見つけた。
全然お話が思い出せなかった。
読了した今も、こんな話読んだっけ?そんな感じ。

物語のKEYは「うさぎ」 と 「パン」

小中女子校だった、優子は通学が遠くて高校から共学に進学。
自己紹介でパンが好きといったところから物語が動き出す。
パン屋の息子の富田君がその場をフォローしてくれて、そこから仲良くなる。
恋人ではないがパンを一緒に食べに行く。(優子は片思いしているがその気持ちが恋だとはなかなか気が付かない)
結局喧嘩しつつも、付き合うことになって優子にとって特別なうさぎパンを富田君が何度も失敗しながら作ってくれた。こんな描写にほっこりする。
実は優子は、聡子(母)とうさぎパンを昔食べており、聡子と優子をつないでいたのはうさぎのぬいぐるみだった。
死んでしまってから思い出すことはなかったが、家庭教師の美和に乗り移った聡子に会うことで思いだす。

ミドリさんが実は、実母だったことにも驚いた。

バリバリのリケ女でしっかりしている美和。私と同年代だ。物語を読んでいるときは優子の気持ちに入り込んで読んでいたため大人に感じたけれど冷静に考えると私も同じなんだな。
私に持っていないものを沢山持っている美和が羨ましい。

私もパン好きなので、優子がこのお話と私を引き合わせてくれたのだと思う。

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