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ただ息をするだけ

怒涛の日々だった。 なんのために?とか考えることなく がむしゃらに生きてきた。 常に何かに追われていた。 立ち止まろうとすれば、 自分の中の誰かが私を罵倒する。 終わりのない苦しみに終止符を打とうともした。 いや、一度終わらせた。 命をかけてまで、ほしかったのはなんだったのだろう。 平穏なまいにち。 ただ、息をする。 それだけだったのかもしれない。

    • 1日違いの誕生日

      幼馴染の誕生日は12月29日 わたしの誕生日は12月30日 ふゆやすみだから 友だちに祝ってもらえなくて寂しいって話してた。 ケータイが持てるようになった頃から、 毎年、誕生日はお互いにお祝いするようになった。 29日の23時におめでとうって送って、 0時を超えたらおめでとうって受信する。 幼馴染とのやりとりは、一年でその時だけだった。 昨日は送れなかった。 もしかしたら迷惑かもしれないって思ったから。 私が送るから、合わせてくれているのかもしれないって。 朝起き

      • ひらめいた!!ってなったら全然違ったり やる気も関心も全くない日もあれば スイッチが入って全集中な日もある。 右往左往の毎日やけど、 なんかそれも面白い 人間らしいなって愛おしい。

        • ときどき声が出なくなる。

          時々、声の出し方がわからない時がある。 その瞬間だけ声が出なくなって、話しかけられても返事ができなくなってしまう。 「ああ、まただ」 そう思いながら、相手に不快な思いをさせてしまわないように、目と頷きで必死に伝えようとする。 こんなもので伝わるのだろうか、 どうか伝わっていてほしい。 ちゃんと声が出るときもある。 しかし、タイミングやシチュエーション、その日の体調に大きく左右され、調子が悪い日は、普通の会話さえ上手く発声できない。 原因は、明確にはわからない。 き

          幸せと引き換えに "頑張る" ことができなくなった。

          反骨精神は、何か挑戦するにあたってとても大きな力になる。 厳しい環境にいるからこそ、重圧があるからこそ出せるパフォーマンスがあり、限界まで努力できる。 そして、コンプレックスや強い自己否定感も、エネルギー源となりうるのだ。 これまでの自分は、コンプレックスの塊で「結果を出さなければ自分の存在価値はない」と本気で思っていたから、何をするにも命懸けだった。 常に向上心はあり、頑張ることは好きだったが、その根っこには、"人とつながりたい" という想いがあったようにおもう。

          幸せと引き換えに "頑張る" ことができなくなった。

          一緒にごはんを食べるということ。

          私は、誰かと一緒に食事をすることが苦手だ。 目の前で口を開けてものを頬張るというのが、自分の弱みを見られているようで、どうも身体が固くなる。 それに、はやく食べすぎても、相手を急かしているようだし、食べるのが遅すぎて相手を待たせるのも、申し訳ないと感じてしまう。 食べ方は汚くはないか、食べる量は多すぎないか。 食べるタイミングを間違えば、うまく相槌が打てず、相手に不快感を与えるかもしれない。 なるべく一口を小さく、頬張る時間は短めに。会話の流れを察知しながら最適なタイ

          一緒にごはんを食べるということ。

          うっかりは笑いにしなきゃやってらんない

          私の毎日は、うっかりで溢れている。 うっかり、電車の中にケータイを忘れてしまった。 うっかり、洗濯機のスタートボタンを押し忘れた。 うっかり、送信ボタンを押し忘れて、課題の提出ができていなかった。 切符を無くした、財布を無くした、友だちのために買ったプレゼントをどこかに置き忘れた。ワイヤレスイヤホンは、1年も経たないうちにケースだけになってしまう。冬服のポケットは宝箱になり、毎年必ず無くしものやお金が出てくるし、アクセサリーケースはピアスの片割れで溢れている。 忘れ物を

          うっかりは笑いにしなきゃやってらんない

          シモベ

          「お前って、〇〇のシモベなんやろ?いっつもパシられてるしなぁww」 ………シモベってなんだ?パシられるってなんだ? その人曰く、ある女の子が、わたしのことをシモベと呼んでいたらしい。 家に帰ってから、シモベの意味を調べた。 少し胸の奥がキリキリしたけれど、笑ってしまった。笑ってるんだけど、なぜか涙が流れてる。なんだこれ。 次の日、それとなく、その子に聞いてみた。 「私ってシモベなの?」 思い返すと、何か頼まれたりすることは多かったが、それがパシリだとは思っていなかっ

          名前を呼ばれたことが嬉しくて泣いた話

          「〇〇ちゃん」 驚いて、一瞬時が止まった。 名前を呼ばれた。ただそれだけだ。 なぜ今なのかわからないが、数秒間、過去の自分に戻っていた。 私は、空気になることに徹していた。 クラスメイトからは存在を認識されていなかった。 やむを得ない用がある時もまともな名前で呼ばれることはなかったし、いつもトゲがあった。 挨拶が空に溶ける。 そんなのは日常で、当たり前で、だから特に声を上げることはなかった。私なんだから、仕方がない。 だけど、 名前を呼ばれただけなのに、なぜか痛い

          名前を呼ばれたことが嬉しくて泣いた話

          朝の全校集会で。

          「のんちゃんとのぞみちゃんどっちがいい?」 突然、隣に座っていた女の子に声をかけられた。 わけがわからなかった。私の名前は一文字しか含まれていないし、"乃" は最後の文字だ。あだ名をつけられる時は、大抵捨てられる。 「"の" がいちばんかわいいから。」 意味がわからない。でも、嫌な気はしなかった。 女の子は、戸惑っている私を見て、お互いのフルネームを使い指先と指の間を伝って数える相性占いをはじめた。 「じゃあのぞみちゃんね!」 こころがじーんとした。 気にかけて

          朝の全校集会で。