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たくさんの本に囲まれて

図書館は今、蔵書点検の真っ最中なのだけど、一人黙々と点検を進めていくと、たくさんの本のタイトルが自ずと目に入ってくる。


今日、私の目に留まったのは、「死屍累々の夜」。
「死屍累々」とは、何ぞや?
(「ししるいるい」とは、屍がたくさん重なり合ってむごたらしい様子のことだった。なんとなく物騒だ。ミステリーとかホラーなのかな…
読んだことのない作者だったけれど。)
この作者の他の本には、「イン・ザ・ダーク」や「深く、暗い闇の中に潜んでいる」など夜を連想させるタイトルの本がいくつか並んでいる。
暗くて不穏な・・・


時々、「あ、この人の本、面白くてよく読んでいたな」っていう本にも出会う。
わたしは、時代小説はあまり読んでこなかったけれど、松井今朝子さんの本をたくさん読んだ時期があった。
久しぶりに見覚えのあるタイトルを目にして記憶が蘇ってくる。


そうそう、ちょうど「マ行~」の小説の棚を点検していたのです(笑)


松本清張さん、松岡圭祐さんは並んでいる本の数もずいぶん多くて、よくぞこんなにも話を思いつくものだ、なんて不思議。
いつも頭の中はどんな風なのかな?って思うから。
朝井リョウさん曰く、作家さんたちは「物語体質」の方が多いらしい。
たとえば、本が一冊倒れているのを目にしたら、そこに物語を見出してしまうのだとか・・・
素敵な体質だ。



万城目学さんの本は今はあまり書架に並んでいない。直木賞を受賞されてから、また人気が出ているのだ。
本屋さんでもそうだった。
「八月の御所グラウンド」の発売日、意気揚々と新刊コーナーをのぞきに行ったら、新刊なのに普通に単行本の売り場に3冊ほどしか並んでいなかった。
でも今では一番目立つところに、きらきらと輝きをまといながら何冊も並んでいる。本の帯もゴールドだった!(前述の書店と同じお店です)
なおかつ、万城目さんの他の作品も平置きで何冊も置かれている!


よかった、よかった。
万城目さんは、最初「八月の御所G(ジー)]という題名にしたかったのだそう。京都の人たちは御所グラウンドのことを、「御所G」と呼んでいるから。でも出版社の人たちの意見を聞いて、自分の意見を曲げて、「グラウンド」にしたのだ。
そのことは、なんだか心残りだったようだけれど、晴れて賞を取れてわたしも本当にうれしい。おめでとうございます。



万城目さんの本、タイトルだけみると、かなり変わっている。今日、書架に残っていたのは2冊しかなかったけれど、そのうちの1冊は「鹿男あをによし」だもの。どんな小説なのか、タイトルだけみたら想像もつかないだろう。(わたしはドラマを見ていたから、わかるけど)


やはり、まだその人の作品を読んだことがなくて、手にしたくなるのは、私の場合、タイトルや本の装丁に魅かれて、ということが多いからなぁ。
タイトルって大事だ。そしてnoteもですね。
上手にタイトルをつけている方たち、どうやって思いつくのか、知りたいです。



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