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美容室2.0へ 物が売れなくなる時代。それは、美容室があらゆるサービスの起点になれる時代か?

■ 買い物をしなくなる時代


書籍:「2025年人は買い物をしなくなる 望月智之」を読みました。

人はモノを買わなくなる


これはマーケティングの本で、美容室経営する私には縁遠いといえばそうですが、とにかくすごく面白かった、個人的に最近では大ヒットでした。お取引先の方、みなさんにおすすめしています。

なぜ、人は買い物をしなくなるのか、それは、驚くほどシンプル

・・・買い物が面倒だから

シンプルな答えでものすごくわかります。


時間とお金と体力を使うのが面倒

自分もどちらかというとそちらの人間です。
極力買い物に時間をとられたくない、選ぶのが面倒、勝手に自宅に届いてほしい、そう願っています。

■ 消費の大きな変化・流れ!


詳しくは、本を読んでいただくとして、最近の消費のトレンドを4つあげてみると・・・

1)サブスク
定額制で使い放題のサービス。
Amazonプライム、飲食店、新車、高級バックなど。
今後ありとあらゆるものがサブスク対象に

2)シェアリング
自分も持ち物を貸し出すこと、共有して所有すること
カーシェア、ルームシェア(エアビーアンドビー)、ライドシェア(ウーバー)など。
かつて、ほとんどの人が欲しかったものは、「所有」ではなく「使用」重視に。

3)ミニマリスト
持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人々

4)C 2 C
消費者同士による直接取引。ネット-オークションなど。
メルカリが代表

今後ますますモノを買わなくなる方向だという事は間違いありません。
自分も服など買い物面倒だと感じているため、大いに納得できました。

これらの「買い物の転換」は、今まで経験があることです。
★かつて商店街の顧客をSC(ショッピングセンター)が奪ったように
★またSCのお客様をAmazonなど通販が奪って行ったように
社会の変化、消費の変化です。

■ 買い物をしない時代。どうやって勝ち残るのか

本書には、生き残りの鍵は
「体験」

だと書かれています。

モノを購入するだけであれば、Eコマースで十分。
しかし、そこ(店舗)でしか得られない「体験」があるとしたら、お客様に来ていただける。

美容室は、モノを提供しているわけではありません。
美容師の専門技術による「体験」を提供するので、お客様に来ていただけます。

これだけで、将来に大いに可能性を秘めています。

しかし、お客様の言われた通りのサービスしかできない美容室は、だんだん厳しくなるでしょう。
競合は増えていますし、さらにここから、ホーム用の商品のレベルが上がります。
さらにロボットでできる技術もどんどん増えていきます。

実際に海外では、ロレアルのグループ会社「カラーアンドコー」が、スタイリストがビデオチャットにより、お客様ごとに合わせたカラー剤を選定し、郵送するというサブスクのサービスが始まっています。

「そこに行く必要がある」・「そこでしか得られないものがある」
これが美容室の生き残りの分かれ道です。

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■ 対面を持つ美容室に無限の可能性がある!

ただし、これらを乗り越え、お客様に来ていただけるとしたら、無限の可能性があります。
今後、買い物をしなくなる=お客様との接点がどんどんなくなる中、
お客様が毎月、必ず来る場所で、さらに滞在時間が数時間!

しかもお客様の個人情報を完全に把握できています。
これらが、あらゆるビジネスの起点になる可能性があります!


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<描くのはこんな未来>
・趣味や家族構成に合わせた旅行を提案できる美容室
・カルテ+顔写真情報から、お客様に必要な化粧品が提案できる美容室
・好み・嗜好にあった地域イベントを提案できる美容室
・それぞれのお客様の仕事をマッチングできる場所としての美容室

どうでしょうか?わくわくしませんか?
美容室は、サロンの語源のように、地域コミュニティの起点として、無限の可能性があります。
WEBではできない、対面によるコミュニケーション、信頼関係から生まれる提案、またお客様自身が気づいていない潜在ニーズへの提案ができる可能性があります。

今から取り組む事はここです!

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1)顧客データの管理の精度アップ・デジタル化


2)自分の美容室にお客様が足を運ばなければいけない明確な理由(自店の強み)を磨く


3)スタッフのコミュニケーション能力アップ


4)口コミが増えるマーケティング施策


5)地域での提携先を増やすチャレンジ

時代の変化をとらえ、自分たちができることをスピード感持って取り組んでいきたいと思います。

美容室オーナー様、美容師のみなさん、楽しみな時代に向けてがんばっていきましょう!

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