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ネット・スマホゲーム依存について・元ネットゲーマー体験談

Yahooトップニュースからこちらの西日本新聞の記述がありました

【リアルはどこに ゲーム依存を考える】<1>実態 スイッチ入ると止まらない
https://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/508409/
2019.5.8

そこで私は、「あ~懐かしいなぁ」と思いだしました。
私も一時期、ネットゲーム依存でした。

当時24歳。1年か1年半位、ゲームだけの生活をしていました
ご飯は買ってきた出来あいのもの、パンなど。最低限の家事のみ。
ただ、本当に依存していて常にログインしているいわゆる「廃人」と呼ばれるタイプとはちょっと違い、長時間ゲームをしていると集中力が途切れて疲れてしまうので、そこでいったんゲームをログアウトして、その後はその日にあったゲームでの楽しい出来事をブログに書く、ということをしていました。
それで結局1日を費やすわけです。
ゲームはいわゆるよくあるネットゲームのMMORPG。きっかけは当時付き合っていた彼氏が広告をクリックしてなんとなく始めたところ、ハマってしまったことからでした。
私は自分がゲームが好きで一回ハマると熱中してしまうこともわかっていましたし、何より父がパチンコ依存症で長年に渡り家族を経済的に苦しめてきました。
私は父に似ているから、ネットゲームだけは絶対に手を出すまい、と思っていたのですが、彼がゲームをしているのを見て、つい始めてしまったのがはじまりでした。
最初はとても楽しくて、時間が湯水のように消えていきます。
時間が本当に砂のように消えていくことに恐怖を感じながらも、辞められませんでした。
丁度会社を辞めて区切りがついていた所だったので、丁度時間があったのが良くなかった。
会社を辞めたのはゲームのせいではなく過労のせいでして、過労が治った頃にネットゲームを始めてしまった感じです。

最初にハマったのは典型的MMORPGだったので、ボスを倒すのに何十人も人が必要で、そこに行くまでに時間がかかったり、倒したボスから出たアイテムの分配がどうのこうのとかいうこともありました。また、レベル上げのためにパーティを組んで探検に行った場合、最低でも2時間位はプレイしないと、他のメンバーに迷惑がかってしまうため、狩場への往復の時間なども含めればやはり長時間にわたっていました。
また週1回あるイベントの場合は、ギルドに迷惑がかかる為遅刻はできないし、その後イベントの1時間は完全に拘束され、その後に反省会やら祝賀会などでまた時間がかかります。
また運営さんが企画される「お金ドロップ2倍イベント」や「経験値2倍イベント」などが始まると、またそのイベントに参加したくて長時間ログインするということが何度もありました。

なんでそのゲームにハマってしまったのか、自分でもうっすらわかっていました。
それは自分の容姿に自信がないからです。

でも、ゲーム内だったら可愛いキャラクターに扮して、元々女性的な性格であった私は普通にチャットをしているだけで「かわいい」「かわいい」ともてはやされたんですね
それが私にとって、リアルで得られなかった欲しくても得られなかったモノ、なのかもしれません
ネットゲームに熱中する人は何かしら、そうやって心の穴を持っています。それを埋めるためにゲームをしている。そういう人を沢山みてきました
だから、その人がネットゲームによって埋めたい心の穴を探ることが、まず依存から脱出する出発点になるかもしれません
ネットゲームが辞められず大学受験を3回失敗し、流石に親に怒られその後ログインすることなくなって、どうなったのか心配している人もいます
株のデイトレードで稼いでいて、その時間はいないけれど、それ以外の時間はずっとログインしているという無職男性の人もいました
こうやって実生活に影響が出てくると、現在話題になっている、いわゆるゲーム依存症という部類になるのかもしれません

ネットゲームと、他の一般的なSwitchやPS4などのゲームとの違いは「終わりがない」ということです
他の一般的なゲームなら必ずハマっていてもエンディングを迎えることになります。2周目をやったとしても2~3か月でやり切ってしまうでしょう
しかしネットゲームは、ずっとプレイヤーにお金を出して欲しいがために、プレイ料金無料で、ガチャ・アイテム課金制なのがほとんどですから、全く終わりがないんですね。新しいボスが出たり、イベントが始まったり。そうすると仲間から声がかかってきたりしますから、やろうかなという気持ちになる。
そこが一番の違いで、依存の陥りやすい点だと思います

私はその後、レベル制だったそのゲームを引退しました。
やるだけやったな、という達成感もありました。自分が1から育てたギルドをそのサーバーで1番のギルドへ、勝利へ導くこともでき、褒賞も貰った。
そして何より一番辞めたい、辞めようと思ったのは、人間関係のごたごたが常に何かしらあり、その都度仲裁したり説得したり、そしてやはり大きいギルドになっていたがゆえに中傷を受けたり、そういうことに疲れ果てたからでした
最後の方は、ログインする時にいつも手にいっぱい汗をかいていました。
それ位、怖くなっていたんですね。また何を言われるんだろうか、と。
楽しいこともあったし、楽しい仲間とも出会えたけれど、私はリアルに帰りたいと常に思っていた。この依存から抜け出したいと。
そして、その人間関係のストレスの強さから、段々ログインが減っていき、私はリアルへ復帰することができました。
やるだけやったからもう満足、というのが実感です。

しかし、違うネットゲームへ、一度また戻ってしまいました。
ふと検索してひっかかったゲームで「30分で1回のゲーム(戦闘)が終わる」というのがいいなと思ってプレイしてみたのがきっかけです。
そのゲームは今でもほんのたまにだけですが、やることがあります。
Fantasy Earth Zeroというゲームで、基本魔法使いや騎士がいて、50人対50人で戦う戦争ゲームなのですが、30分で勝敗が決まります。
これならリアルをおろそかにすることもせず遊べる、と思ったんですね
また、以前のゲームや他の一般的なネットゲームは、対人戦は沢山お金を出している人、沢山時間を費やしている人ほど強い仕組みで、そうじゃない人はそれらの人に対して1ダメージも与えられないなんてこともありました。それが私は「理不尽だ」と思っていました。
このFEZの場合は、5000円位課金すれば他の古参プレイヤーなどとも全く同じ攻撃力・守備力で戦うことができるのも魅力でした。
後はプレイヤースキルだよ、という。
このゲームには、私は健康的にハマっていたと思います。一番プレイしていた時でも高くて月々3000円位消費アイテムを購入するためにかけてはいましたが、リアル生活をちゃんと守りながら、開いてる時間に遊べたのが良かったです。しかも30分で終われるので、本当に開いた時間にストレス発散に遊ぶことができたのも良かったので、司法試験時代もたまにストレス発散に30分!という遊び方をしていました
たまに好きな装備が出た時にガチャを回しても、だいたい1万~多くても2万ですべてのガチャ景品が出てしまうという、20~30万かけても欲しいアイテムが当たらないスマホゲームではありえないような設定も良かった。
(現在はガチャの確率が変わった気がします。あくまで当時の話)
結構リアル運が良くて、気に入った武器防具が出ても6000円出せばガチャで手に入れることができました。そしてガチャでのハズレ景品は全ていつも買っている消費アイテムなので、その分消費アイテムを別途買わなくてよくなり、また気に入った武器防具を装備していても、守備力攻撃力は全く変わらないので、本当にただの自己満足というか、ガチャしたい人はすればいいし、しなくても全く問題はないという構造がお気に入りでした。
以前のゲームで人間関係がこじれて辞めたこともあり、こちらでは団体に入ってもあまり深入りしないようにし、思えばFEZは長いことプレイさせてもらったなぁと思っています
FEZでも多少人間関係問題はあったものの、以前のゲームに比べれば全然。
今でもオススメできるゲームです。

さて、ここまで長々と私の体験談を話してきましたが、私の感想としては
・ネットゲーマーは何かしら心の穴を抱えていて、それを埋めるため、逃避するため、忘れるためにゲームに熱中している
・私のようにリアルに支障が出ている(再就職の活動を全くしない)場合でも復帰したいと思っている人もいる
・リアルに支障なくゲームできるのであれば特に問題はない
・ある程度「やるだけやったからもういい」と思えるまでやらせてみるのもあり

と思います。
特に最後の、ある程度やるだけやったからもういいと思わせるのには、寝させずひたすらプレイさせてみる。ご飯と飲み物だけは差し入れて。そうやって眠いのを我慢しながらプレイしていたら、最初は楽しくやれますけど、段々と眠いという気持ちが強くなり、その中でも「強制的にプレイさせられている」という感情が芽生えると、依存から離脱しやすいという心理療法があります。
その心理療法をネットゲームに適応させるなら、寝ないでやっていいよというふうにプレイさせてみたらどうかなーと思うのです

そうすると、今の私のように「もう満足」という気分になり、新しいネットゲームが出ても興味を持つこともなくなる、という気持ちになるかもしれません
私は寝ずにゲームをしたことはないですが、やはりイベントなどでやりたい気分じゃないのにプレイしている、ということも多々あったので、それの積み重ねが早く依存から離脱するきっかけにもなったかもしれません

ちなみに、今はFEZすら全くログインしていません。
むしろSwitchなど既存のゲームの面白さに目覚めて、健康的に楽しんでいます

何か参考になれば幸いです。

もし心に響いたならば……投げ銭のひとつやふたつやみっつやよっつ!!よろしくお願い致す!(笑)