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『モンテ・クリスト伯』デュマについて
小説を読むと、作品の中に著者が立ち現れて、
著者と読者の2人が対峙する。
という経験があるだろう。
『モンテ・クリスト伯』において、
主人公、モンテ・クリスト伯は、著者アレクサンドル・デュマ
そのものである。
モンテ・クリスト伯は、巨万の富を使って、
アラビアンナイトの世界から抜け出て来た人の様に
復讐を遂げていく。
その痛快さ。
伯爵が自分の正体を明かして、
復讐相手が取り乱し、
神の御心を知
『赤と黒』スタンダールについて
世界文学全集月報「スーパーマンの興味」佐藤 朔 によると、
フランスではよく「あなたはどんな小説の主人公になりたいか」という
アンケートをする。するとスタンダールのジュリアン・ソレルとか、
ドフトエフスキーのムイシキン公爵とか、いろいろ答えが出る。
これは案外その人の性格や夢想や理想が分かる質問である。
ここに出て来る、ジュリアン・ソレルが『赤と黒』の主人公である。
乱文、悪文になるのは覚悟
『若きウェルテルの悩み』・『ファウスト』について
1962年株式会社新潮社発行の
『若きウェルテルの悩み』(Die Leiden des jungen Werthers)
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)
前書きにこう記されている。
哀れなウェルテルの身の上について探せるだけのものは
熱心に探し集め、ここにこうしてお目にかけてみる。
諸君はウェルテルの精神と心根とに感嘆と愛情を惜し