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<ステップ02>提案期 会社とはどう交渉するのか?                  ~<知っておきたい個人事業主に関する基礎知識(報酬額設定の考え方その7)>~

(その6から続きます)
今までサラリーマンとして働いていたときの実質給与をベースに個人事業主の報酬を設定する考え方を解説してきましたが、この水準に固執することも危険です。

最終目標は、ただ雇用契約を業務委託契約に代えることではありません。

“半”個人事業主からスタートし、複数のクラインアントとパラレルに業務委託契約を結んでいくことにより、得意な領域(苦にならない領域)でエイジレス(年齢に関係なく)に働ける状況をつくりあげることにあります。

クライアントの見込み無しで独立すると軌道に乗るまではどうしても時間がかかり、その間は無収入というケースも十分想定されます。

こうしたリスクを低減するための戦略が“半”個人事業主戦略ですので、まずは契約成立を優先してグロスアップの想定報酬に拘らずに柔軟な対応(報酬額はサラリーマン時代より実質的には減額する場合であっても受けるなど)を取ることも必要です。

筆者の場合でもサラリーマン時代からはずいぶん減額になりましたが、まずは定期的な収入源を確保することを最優先としました。

また、グロスアップ後の報酬での契約では会社側に実質的な経済的メリットはありません。

かえって管理する手間が増えるだけと思われては元の子もありません。契約を成立させるために状況に応じて会社側にメリットがあると思わせる条件設定することも“半”個人事業主としての駆け引きです。

繰り返しになりますが、個人事業主と報酬は市場価値で決まるのが原則であり、グロスアップ後の給与をベースにするというのも一つの考え方にすぎません。

ご自身の状況(強気に出られるか、会社がネガティブな反応か等)にあわせて報酬額は設定し会社と交渉いただければと思います。


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