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フリーランス・副業が活躍するケースとは

こんにちは。re:shineギグパートナーの青木(@hirofumi_aoki)です。

この記事では、エンジニアやデザイナーを対象に、フリーランスや副業の方が企業のプロジェクトに参画する場合、企業にとってどんなメリットがあるか整理したいと思います。

企業の方が、どのようなケースでフリーランスや副業の方に求人を出せば良いか、わかる内容になっていると思います。

一方で、企業側の需要を知ることで、フリーランスや副業の方は、安定して仕事を受けられるようになるために、どんな能力を伸ばせば良いか、わかるかと思います。

フリーランス・副業の採用が適しているケース

re:shineでは、フリーランス・副業の採用が適している代表的なケースとして、下記の5つをあげています。

① 事業立ち上げ時に、機動的に自走できる人を確保したい
② 事業拡大に伴い、技術力の高い即戦力を迅速に確保していきたい
③ 社内にないノウハウや視点を活用して、プロジェクトを加速させたい
④ 組織力強化のために、社内にない高い専門性やスキルを取り込みたい
⑤ 特殊なスキルが必要な局所的な課題解決や機能実装をしたい

re:shineは、フリーランス・副業と求人企業をマッチングするサービスを行っているため、求人している企業からフリーランス・副業の採用について、ご相談をいただき、アドバイスをさせていただくことがあります。

その際に、「この5つのケースのどれかに該当する場合、フリーランス・副業の採用は、特に効果的です」と、お伝えしています。

それぞれのケースで、なぜフリーランス・副業の採用が適しているかを説明していきます。

ケース①:事業立ち上げ時に、機動的に自走できる人を確保したい

ケース1

このケースは、創業期のスタートアップや新規事業の立ち上げ時期のプロジェクトが該当します。

基本的に、正社員採用では、採用した人が前職を辞めるまでに期間が必要だったり、フリーランス・副業に比べて入社手続きも多く、手続き面でも時間がかかります。

また、会社を辞めるには、それなりに心理的なハードルも高いので、採用オファーを出してから、入社の意思決定をするまでにも、時間がかかることもあります。

一方で、フリーランス・副業であれば、直近で受けられる仕事を探している人や週1〜3日ほどの稼働を空けてある人も多くいます。

また、会社を辞めるというハードルもないため、プロジェクト参画への意思決定も早いことが多いです。

参画期間

そのため、事業立ち上げ時に、すぐに人手が必要な場合、採用オファーからプロジェクト参画までのスピードが速いフリーランス・副業の採用を選択肢に入れると、効果的に採用を達成できます。

また、フリーランスや副業を選択する人には、多くのプロジェクトで経験を積み自走できる人も多く、「自走できる人を確率高く採用する」といった点においても適しています。

ケース②:事業拡大に伴い、技術力の高い即戦力を迅速に確保していきたい

ケース2

このケースは、成長期を迎えたスタートアップや新規事業、社内ベンチャーなどが当てはまります。

基本的には、ケース①と同様に、

・採用オファーから参画までのスピードが速い
・多くのプロジェクトで経験を積み自走できる人が多い

といった理由で、事業拡大時に、スピード感を持って、自走できるレベルの人を多く採用するには、フリーランスと副業の採用を選択肢に入れると効果的です。

一方で、事業拡大時に、多くの人を継続的に採用する場合には、すぐに参画できる人を採用しつつ、一部の人は時間を掛けて採用する、ということも許容できるため、正社員も並行して、時間をかけて採用活動を続けると効果的です。

ケース③:社内にないノウハウや視点を活用して、プロジェクトを加速させたい

ケース3

このケースは、社内に新しいノウハウや視点を取り入れて、プロジェクトに新たな変化を起こしたい企業が該当します。スタートアップでも、成熟企業でも当てはまります。

例えば、

・SREというシステム構築・運用の考え方を、ノウハウを持った人から取り入れて、システムの信頼性を向上したい
・デザイン思考の考え方を専門家から取り入れて、サービスの企画を効果的に行いたい

などといったケースがあげられます。

特に、専門分野として確立しているようなものであれば、社内にノウハウがない場合、既存メンバーに一から学んで実践してもらって、実際に成果が出るまでに、非常に時間がかかりがちです。

最初は上手くいかず、機能するまでに試行錯誤を何回も繰り返す必要があるからです。

学習

その為、既に経験を積んで、ノウハウを持った人に、社外から加わってもらって、チームメンバーを先導してもらいながら、チームにノウハウや考え方をインストールしてもらう方が早いことが多いです。

経験やノウハウがある人に、初めから実践してもらうため、すぐに成果が見込める上に、新規に学習する人も、ノウハウを確実に学べるため、実践レベルの能力が身につくまでの時間が早いです。

学習2

一方で、専門性のある人を正社員としてすぐに採用するのはハードルが高く、前述の通り、入社までの時間もかかります。

また、フリーランスや副業の人は、専門性を武器に仕事を受けている人も多数いるため、転職市場よりも見つかる確率が高い場合が多いです。

必要になったタイミングで、すぐに専門性のある人に加わってもらうためには、すぐに参画してもらえる確率の高いフリーランス・副業の採用を選択肢に入れると効果的です。

ケース④:組織力強化のために、社内にない高い専門性やスキルを取り込みたい

ケース5

このケースは、ケース③に似ていますが、ケース③がプロジェクト単体の目的による求人に対して、ケース④は、会社の組織全体を強化する目的での求人になります。

例えば、

・自社のDXのために、社員の〇〇人をIT人材化する
・今後、自社の各サービスにAP技術を取り入れて、事業を強化するために、全社的にAI人材の基盤を作る

などといったケースが当てはまります。

ケース③と同様に、経験もノウハウもない社員に、新しい専門スキルをいきなり学習して、業務で活用してもらおうとしても、すぐに上手くはいきません。

社外から、専門性のある人を採用して、社員を教育してもらいながら、業務を進め、ノウハウや知識を社員にインストールする方が早いです。

ケース③と同様に、

・専門性のある人を正社員として採用するのはハードルが高い
・転職市場よりもフリーランス・副業の方が専門性のある人を見つけられる確率が高い

といった理由で、高いフリーランス・副業の採用を選択肢に入れると効果的です。

ケース⑤:特殊なスキルが必要な局所的な課題解決や機能実装をしたい

ケース4

このケースは、特定領域の技術を使って自社サービスの新機能を開発したい企業や自社の局所的な課題を解決したい企業が当てはまります。

例えば、

・AI技術に分類される〜という技術を使って、自社ECにレコメンド機能を追加したい。
・自社で提供している会計サービスの請求書の画像読み取り機能を、外部サービスを使って提供しているが、精度に課題がある。制度向上のために、内製化して、〜という技術で精度を向上したい。

などといったケースが当てはまります。

特殊なスキルを持った人は、希少なため、転職市場で見つけるには非常に困難である可能性が高いです。

企業からの需要が少ないことが理由で、身につける人も少なく、特殊なスキルとなっているため、そもそも、そのスキルを軸として、転職をしようとする人が少ないからです。

一方で、希少なスキルを活かして、フリーランスや副業で、数少ない需要に対して、複数企業を横断してスキルを提供する人は一定数いるため、転職市場よりも見つかる可能性が高いです。

特殊スキル

そのため、フリーランス・副業の採用を選択肢に入れると、効果的に採用を進めることができます。

フリーランス・副業で活躍するための方向性

この記事であげた5つのケースを分類して、活躍の方向性を整理すると、下記の2つに分かれると思います。

活躍する方向性

方向性①:自立してタスクをこなせるだけの専門スキルと業務スキルをきちんと身につけ、企業から安心して仕事を任せてもらえる仕事力を身につける

フリーランスや副業で活動される方の多くが、こちらの方向性に該当すると思います。

こちらに該当するケースでは、人手が足りず、猫の手も借りたい企業や効率的に組織力を拡大したい企業が仕事の依頼主となります。

そのため、フリーランス・副業のマネージメントや情報のインプットに割く時間がなかったり、負担を増やさず効率的に組織をスケールしたい企業がほとんどです。

負担

企業の担当者が、マネージメントや情報のインプットに負担を感じることなく、安心して仕事を依頼できるような人であれば、手離れよく仕事を任せられるため、重宝されます。

こちらの方向性では、「飛び抜けたスキル」や「希少価値の高いスキル」を習得する必要はありませんが、専門スキルと業務スキルの基礎をしっかりと身につけることが重要です。

安心依頼

専門スキルは、エンジニアであれば、プログラミング能力、デザイナーであれば、デザイン能力など、イメージしやすいかと思います。

一方で、業務スキルはイメージが湧きづらいため、具体例をあげると、下記などが該当します。

・コミュニケーション能力
・プロジェクトの理解力
・スケジュール管理能力
・品質管理能力
・課題発見・解決能力

また、企業との「信頼関係構築」や「能力の幅を広げること」も重要です。

そのための考え方は、こちらの記事で解説しております。

方向性②:一般に広まりきっていない専門領域のスキルを身につけ自分の希少価値を高める

こちらは、方向性①に比べて、高度なものになります。

スキルの例としては、下記のものが該当します。

・最先端の技術(AI関連技術やブロックチェーン技術など)
・特定のケースでしか使わないマイナーなプログラミング言語
・先進的な方法論(SREなど)

学習するために十分な情報が調べても出てこなかったり、実践経験を積む場がなかなかなかったりして、習得することが困難なケースが多いです。

「リサーチ力」や「試行錯誤する力」などが必要であり、難易度が高いです。

一方で、難易度が高い故に、スキルを有した人が少なく、売り手市場になりやすいため、活躍する場が多く見込めます。

特に、技術や方法論などに注目し始め、需要が延び始めたときに、既に十分なスキルや経験を有している場合、かなりの売り手市場になるため、仕事の依頼を増やせるだけでなく、高単価な仕事を得られる可能性も高くなります。

主に、下記に該当する人がこの方向性にマッチすると考えております。

・新しい技術や方法論に興味関心が強く、調べたり学習をすることが好きな人
・仕事柄、マイナーな技術を習得した人
・仕事柄、新しい技術や方法論を習得した人

最後に

昨今、大手企業の副業解禁やコロナ禍でリモートワークの導入が進んだこともあり、フリーランスや副業に興味を持ち始めた方が、かなり多くいらっしゃると思います。

この記事の内容が、フリーランス・副業のはじめ方やキャリアパスを考えるにあたって、参考になれば幸いです。

また、フリーランスや副業の採用を検討し始めた企業におかれましては、効果的にプロジェクトに参画してもらうにあたって、この記事にあげたケースが参考になれば幸いです。

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