国民年金とその免除
年金、払っていますか? うっかり払い逃していませんか?
年金制度について知っていると請求が来ても対応できるので、お得です。逆に、何の手も打たないでいるとあなたは損をしてしまうかもしれません。私の身近では発達障害の疑いのある知人が請求書を無視していたケースを知っていますが、私はおすすめしません。
挨拶が遅れました。注意欠如多動性障害(ADHD)・精神障害者手帳2級で博士(生命科学)のred_dash です。いつもnoteを読んでいただいて、ありがとうございます。今回は、国民年金とその免除について書きます。
国民年金と、その免除とは
国民年金は、20歳以上60歳未満国民全員が加入を義務付けられている制度です。代表的な加入者である第1号被保険者は1か月あたりに16,540円の支払いが必要となります。前払いなどの割引を行わない場合、1年で198,480円の支払いとなります。けっこう大きい額ですね。20万円あれば世界一周ができます。
国民年金を払った人は、老後に老齢年金を受け取ることができます。また、障害を負った場合は、障害年金を受け取ることが出います。子や配偶者を残したまま亡くなった場合は、家族に遺族年金が支払われます。
とはいえ、1年で約20万円を支払う負担は大きく感じられるかもしれません。経済的に困難な場合は、この年金の支払いが猶予または免除されます。具体的には、だいたい1年あたりの所得が「158万円前後」かそれ以下になった際には、この制度が適用できるか検討しましょう。コロナ禍において、収入が減少した方も多いのではないでしょうか。
離職した際も対象となります。この場合、前年の所得が0であったとみなされるので、該当する場合が多いです。学生にも免除規定があります。また、障害厚生年金または障害基礎年金の1, 2級に該当する場合も、国民年金の支払いは免除されます(法定免除)。
私が国民年金の免除に至るまでの話
私は国民年金の免除を受けた経験があります。発達障害が判明した後に休職し、傷病手当を受け取っていた頃~退職して暫くの話です。これに伴って、国民年金の免除を受けました。今回は実例を踏まえながら、国民年金の免除を受ける方法について紹介します。
まず、はじめに。年金の免除や猶予を使うことの是非について。年金の免除なんて恥ずかしい、とか、タダ乗りするのか、と考える方がいらっしゃるかもしれません。私は、年金の免除または猶予制度はある種のリスクヘッジだとみなしています。いつ、だれが、どのような理由で働けなくなるかはわかりません。万が一に備えて、働いて収入のある人からお金を集めて、一時的に困難な状態にある人へとお金を回すことでお互いに困ったときに助け合う制度です。したがって、条件を満たした際にその使用をためらう必要はないでしょう。
次に、具体的な方法です。
・ねんきんネットにアクセス可能な方は、そこから申請が可能です。
・申請書を印刷またはPDFに書き込みたい方は、このページの「ケース3: 国民年金保険料の免除を受けたいとき」から書類をダウンロードしてください。
・現地で書類の配布も行っています。
名前や住所などを見本を真似ながら自分に合わせて書くだけなので、それほど難しくはありません。わからないことがある場合、わかる場所だけ書き込んだうえで、年金事務所か市役所の国民年金を担当する窓口へ持って行ってみましょう。(後述のケースを考えると、年金事務所がお勧めです。)
最後に、実例です。私は、特に書類を用意せずに市役所に行きました。市役所で言われるがままに配布された書類を書いたところ、下記のような知らせが届きました。
つまり、免除が認められませんでした。
...え?
理由を求めて
理由が不明なので年金事務所に電話をしたところ、状況の聞き取りと今後の対応策をしてくれました。以下がその概要です。
・離職票などの書類がない、との理由で落とされていると推測される
・市役所で離職票のコピーを求められなかったのであれば、再度いちから申請しなおしてもらう必要がある
・令和1年および2年分について書類を発送するため、対応してほしい。その際、離職票のコピーを1部添付することで、特例の対象として扱われる。マイナンバーカードのコピー(表裏の両面)および、それぞれの雇用保険被保険者離職票のコピーを封筒に入れて送付すること。
指示通りに再申請したところ、前回認められなかった部分も含めて、無事に免除が認められました。免除を受けられて、経済的な負担が軽くなって助かりました。これは年金を支払っていてくれている方や、過去の自分による支えのおかげです。ありがとうございます。
今回のケースからもわかる通り、市役所の方が必ずしも間違いのない手続きをしてくれるとは限りません。(当たり前ですね。担当者も人間ですから。)不明な点、納得がいかない点については年金事務所に問い合わせをしてみる必要があります。私のケースでは、年金事務所の担当の方がとても親切に対応してくださいました。
今回のケースは市役所の担当者の理解が不十分だったために生じたと私は推測しています。市役所にある年金窓口は出先機関で、年金事務所が本体という関係にありますからね。市役所の担当者は理解が不十分になってしまう場合があるのかもしれません。
まとめ
まとめです。所得が158万円前後かそれ以下になるか、離職するか、障害年金1, 2級を受け取った場合。国民年金の免除が受けられることを覚えておいてください。
それでは、素敵な1日をお過ごしください。
red_dash
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PS: 傷病手当を受け取っていらっしゃる方もいるかもしれませんね。傷病手当は非課税所得扱いなので、国民年金の免除対象です。お金のことに気を回して焦る必要はありません。まずはゆっくり休んでくださいね。
年金の仕組みについて詳しく知りたい方は、例えばこんな本もあります。
参考
国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度|日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html
国民年金関係届書・申請書一覧|日本年金機構 -
https://bit.ly/37rrYza
国民年金保険料|日本年金機構 -
https://bit.ly/35jARbd