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運動音痴を克服しよう その2

noteを読んでいただいて、ありがとうございます。注意欠如多動性障害(ADHD)・精神障害者手帳2級で博士(生命科学)のred_dash です。

 前回は、自分の思った通りに身体をコントロールできない理由について考えました。そして人間の身体を構築する筋肉はバネのようなものであり、運動が苦手な私は身体のバネを潰してしまっていたのではないか、との推測をしました。

 まずは、身体のコントロールについて、もう少し考えてみます。自分の思った通りに身体をコントロールできない理由は、
1. その運動をするために必要な筋肉が備わっていない
2. その運動をするために必要な、筋肉を操作するための神経系が整備されていない
 の2点が考えられます。身体のバネがつぶれてしまっている状態は、2に相当しますが、理由はそれだけと限らないわけです。

 私たちが主に意識的に操作できるのは筋肉の一部です。いわゆる随意筋ってやつですね。この筋肉が適切に発達していなければ、当然、その筋肉を必要とする体の動きはできません。
 しかし、仮に一定の筋肉が発達した人でも、身体を自由に動かすことができるとは限りません。例えば、薬指と小指、人差し指と中指をくっつけて、そのまま指を開いたり閉じたりすることはできますか。私はピアノを昔から習っていたおかげか、この動きが簡単にできます。一方で私の妻は、私より運動が上手で体力があるにもかかわらず、このバルタン星人の動きができません。妻には、このバルタン星人の動きを実行するために必要な情報が神経で十分作られていないからか、あるいはその情報が神経から筋肉に伝わらないためであると考えられます。

 別の例についても考えてみましょう。発達障害がある人、特に子どもの中には、小学校の机にべったり突っ伏していたり、姿勢が悪い人がいます。私自身、そうでした。このような行動をする原因としては、1. 身体を支えるために必要な筋肉が十分育っていない可能性 2. 身体を支えるために必要な筋肉の操作方法がわからない可能性 の2つが考えられます。

 いってみれば、ハードウェアとソフトウェアの関係です。身体の筋肉というハードウェアが不足していても、身体の動きを操作する神経系の情報というソフトウェアが不足していても、身体を自由に動かすことはできません。私が運動を人が苦手な理由は必ずしも一つではないので、複数の理由のバランスを取りながら解決していきたいと考えています。

 筋肉の問題と、神経の問題。2つの問題の解決法について、今後、考えていきたいと思います。それでは、よい1日をお過ごしください。


red_dash

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