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【医療現場で使えるアロマオイル】  精油の効果と論文紹介~ゼラニウムのリラックス効果~

はじめに

 こんにちは!RERAXです🌿
 最近の仙台は寒暖差が激しくて、朝晩は凍えております🥶
 季節の変わり目は何かとストレスがかかりますよね💦今回は、心だけでなく体や肌のバランスを整えると言われているゼラニウム精油について勉強をしました!

ゼラニウムの効能

こころ

 神経が過敏になっていて緊張していたり、不安や抑うつ状態にあるときに、心を穏やかにかつ前向きになれるなれるように背中を押してくれるような香りです。

からだ

 女性ホルモンのバランスを整える働きがあるため、トリートメントや温湿布で用いると月経痛の緩和や更年期症状をやわらげたいときにも有効です。

 女性ホルモンのバランスを整える働きや皮脂のバランスを整える働きをもつため、ニキビ・吹き出物にも効果的です。

ゼラニウムとは?

基本情報

原産地:南アフリカ(現在の主産地はエジプトやレユニオン島)
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な成分:ゲラニオール、シトロネロール、イソメントン、リナロール

香りのイメージ

バラ・ミント・草などを混ぜたような香り

使用上の注意

 妊娠中・授乳中の使用に注意
 敏感肌の人は低濃度で使用すること

ゼラニウムのアロマオイル使用方法

主な使用方法

 蚊よけに、レモンユーカリ精油とブレンドしてスプレーを作り、皮膚や網戸などに吹き付けます。

活用例

芳香浴、沐浴、ボディトリートメント、スキンケア、ヘアケア

豆知識

 ゼラニウムは多くの種類がありますが、精油で用いられることが多いのはニオイテンジクアオイと呼ばれる種類のものです。
 下の写真のものは観賞用として育てられるゼラニウムです。

白、ピンク、赤など鮮やかなお花ですよね

ゼラニウムの効果に関する論文

抄録

 本研究では、アロマオイルによる嗅覚刺激が女性の心理生理反応に及ぼす影響について検討した。
 20歳から60歳の女性23名を対象に、10種類のアロマオイル(ラベンダー、ローズマリー、ローズ、ユーカリ、ジャスミン、ゼラニウム、カモミール、クラリセージ、タイム、ペパーミント)を使用した。ポンプを作動させた状態で、実験用エプロンに取り付けたガラス製の漏斗から鼻の下10cmの位置に90秒間香りを吸入してもらった。アロマオイルの吸入前と吸入中に脳波、血圧、脈拍を測定した。
 ラベンダー、ローズマリー、ユーカリ、ジャスミン、カモミール、クラリセージ、タイムのオイルを吸入すると、脳のリラックスと安静状態を示すRAが嗅覚刺激前と比較して有意に増加した。脳の安定性とリラックス度の指標であるRAHBは、ローズマリー、ジャスミン、クラリセージ、ペパーミントのオイルを吸入したときに、有意に上昇した。また、ストレスのない状態での脳活動の指標であるRLBは、ラベンダー、ローズマリー、ローズ、ゼラニウムの香りを刺激すると、有意に上昇した。さらに、10種類すべてのアロマオイル導入後に収縮期血圧が有意に低下し、ストレス軽減が示された
 この結果から、アロマオイルによる嗅覚刺激は、前頭前野や脳活動を安定させ、収縮期血圧を低下させる効果があることがわかった。

何の精油を嗅いでいるか分からないように、装置は箱で隠され、
被験者は目を閉じてにおいを嗅いだそうです

感想

 改めて、ゼラニウムのストレス緩和効果を知ることができた研究だったと思います。また、精油の効果を知る介入研究は、温度や湿度、光度、精油の濃度、においを嗅ぐ時間、休憩する時間など、かなり細かくセッティングされているのだと思いました。有効性を知り、エビデンスを構築していくためには、こういったセッティングをどの研究でも同様にして比較できるようにしていく必要があると思いました。 

クラウドファンディング挑戦中!

 私たちは、医療現場へのアロマセラピー普及を目指して活動しておりますが、そのための活動源として東北大学基金主催の「ともプロ」というクラウドファンディングに挑戦中です!
 この記事を読んでくださっている皆さんの方がご存じかと思いますが、このプロジェクトを進めていくにあたり、精油の購入は必須になります。例えば、最もポピュラーなラベンダー精油でも2,200円/10mlかかり、10人に対しての講習を5回予定すると110,000円必要です。また、外部の講師に講習を依頼するため、その人件費に25万円、私自身のアロマセラピー研修受講費に6万円、その他広告費や精油を受講者の方に郵送するために8万円、合計50万円の資金を必要としております。
 こちらのクラウドファンディングは2022年11月30日までとなっております。東北大学基金 ” 看護師へのアロマセラピー普及プロジェクト” HPより、私たちのこれまでの経緯やクラウドファンディングに挑戦しようとしたきっかけなども詳しく書かれておりますので、こちらもお読みいただければ幸いです。

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