ライバル不在は本当にいい事なのか?
『やっぱり、ライバルがいないところで戦った方がいいですよね?』という質問をいただきました。
僕としては、少ない方が望ましいけど、全くいないのは少し様子を伺った方がいい。と答えます。
市場にライバルがいない状態をブルーオーシャン。周りにライバルだらけの市場をレッドオーシャンと呼びます。
ライバルが全くいないというのは、もしかしたら『ニーズがないかもしれない』という事。ブルーオーシャンどころか砂漠の可能性がありますね。
あるサプリメント通販企業でのおはなしです。
商品開発の際に競合調査ををおこないました。すると、同様の商品を通販で売っているライバルがいないことがわかりました。
OEMメーカーも『市場にライバルがいない』ので一人勝ちを狙えますよ!と提案しています。
そこで意気揚々と商品開発にとりかかったのですが、実は大きな落とし穴が待ち構えていたのです、、、。
商品が完成し、既存顧客への無料モニターの募集を開始したところ、あっという間に定員に達しました。
アンケートの結果も良好。
いざ広告出稿!となっときに異変が起きます。
小さな広告枠でテストしたのですが、
レスポンスが思わしくありません。
きっと枠が小さ過ぎて目立たなかったのだろう。
そう言って3倍ほどの大きさの広告枠でテストをしてみました。
結果は…前回の小枠と同様の結果。
ターゲットが間違いだったのか?と女性向けからお年寄り向けに変更して再びテスト出稿。
結果は…やはり振るいませんでした。
あんなにアンケートの結果も良かったし、そもそもブルーオーシャンのはず!
そこで、再び既存顧客にアプローチしてみることにしました。
既存顧客へDMを使ってをかけてみたところ、全くと言っていい程売れませんでした。
なぜ、こんな事が起きたのでしょうか?
再度分析したところ、ある大切なことを見落としていたのです。
確かに通販で同一ジャンルの商品を扱っているライバルはいません。
そもそも、その悩みをサプリメントで解決するという発想がありませんでした。
つまり、ニーズが無かったのです。
ニーズがないからライバルがいないように見えただけ、でした。
しかも、その悩みを解決する方法はサプリメント以外に既にあって、安価にそのサービスを受けることができたのです。
いわゆる間接競合です。
既存顧客へのアンケートにも問題がありました。
それは『無料』モニターであったということ。
無料なら応募が殺到するのも無理ありません。
さらに、無料でもらった商品に対するアンケートですから、いい事言わなきゃ!という心理が働きます。
・ライバルがいない理由は何なのか?
・直接のライバルがいないとしても、間接競合はいないか?
・本当にニーズがあるか?それはお金を出しても解決したい問題か?
ブルーオーシャンと見せかけて砂漠かもしれない。そのためには徹底した事前の調査が必要ですね。
挑戦に失敗は付き物。
失敗を失敗のまま終わらせるのが本当の失敗。
失敗と書いて成長と読む。
故・野村克也氏も語っていました!
戦略や考え方は会社によってそれぞれです。経験を蓄積して自社の特徴にあった独自のノウハウを構築しましょう!
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