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Visual Thinking Strategies 001

製作者:レンブラント(オランダ)1606~1669
作品名:ニコラース・テュルブ博士の解剖学講義
製作年:1632年

1:何が描かれているか 

薄暗い部屋の中、窓はない。黒い帽子の先生らしき男と七人の男。
机に横たわる男性の死体。死体の足の方には台に書物らしきもの。
薄暗い壁の奥に何か紙が貼ってある。

2:絵の中で何が起きていて、これから何が起こるか 

先生らしき男が右手にハサミを持って死体の左手を切り裂いている。他の七人の男たちはそれぞれ全く違う方向を向いている。ハサミの先を見ている者もいれば、こちらを見ている者もいる。ここにいる者が家族ではないことは明らかなので、医学の研究のために解剖をされているものに見える。書物を持っている者がいるが、書くものを持っている者はいない。解剖して得た発見をこれから書物にまとめていくことが予想される。

3:どのような感情や感覚を受けるか

全員が全く違う方向を向いているのに違和感を感じる。解剖であれば、おそらくハサミの方に向くと思うのだけれど、そうではない。書物を持っている者も書物ではなく、こちらを向いている。肝心のハサミを入れている先生らしき者も手元をまるで見ていない。もしかしたら、ホンモノではないかもしれない。有名な俳優で現代でいうコマーシャル・フォト的なものを作っているのかもしれない。そうすると商品はハサミか。それにしても違和感がある。一番の違和感は目線。

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